えちこの旅ブログ

知的好奇心のおもむくままに

MENU

2024年 京の都の1000年が蘇る「時代祭」

先日、京都三大祭りの一つ「時代祭」を鑑賞してきました。

三大祭り、残り2つは5月に開催される「葵祭」と7月に開催される「祇園祭」です。

葵祭と祇園祭には昨年足を運んだので、今年は昨年行けなかった時代祭を見学。

歴史ある京都の三大祭り、今さらながらちゃんと全部見る事ができました。

時代祭りとは

時代祭りは、平安神宮の大祭で、始まりは明治28年。

平安神宮の創建と、平安遷都1100年の記念祭りとして時代風俗行事が行われ、これが今の時代祭りに繋がっています。

平安神宮って「平安」って名前が付いているから古い神社のようですが、創建は明治28年と比較的新しい神社なんですよね。

映画『舞妓Haaaan!』で阿部サダヲさんが迷子になっていた場所です。

未だに行くと「ななはーーーーーーんっっ!」って言いたくなります。

開催日は、遷都の日にあたる10月22日

約2000人の人々が、明治維新から平安時代までの時代を再現した衣装に身を包み、約2キロに渡って行列を行います。

その姿は、数百年に渡る都の歴史を鑑賞でき、「動く時代絵巻」とも称されています。

行列のルート

行列は、京都御所の建礼門を12:00に出発した後、烏丸御池駅、京都市役所前を通り、最終14:30に平安神宮に到着します。

時間は、行列の先頭が通る時間なので、後列の通過時間はもっと後になります。

今回私は、烏丸通沿い、烏丸御池駅と丸太町駅のちょうど間辺りで見学しました。

烏丸御池駅の通過時間予定時間は12:50。

12:00過ぎの時点で、場所取りをしている方はいましたが、それほど混雑している事もありませんでした。

行列が始まってからも、車道沿いに1列に人が並んでいる程度。(人の後ろに立って、頭越しに見ないといけない、なんてことはありませんでした。)

平日だったこともありますし、あと行列が全部通り過ぎるまで約2時間かかります。

結構途中で皆さん離脱していかれるので、適時道も空いていました。

明治維新から平安時代に遡る時代行列

行列は、明治から平安、と時代を遡って進みます。

その前に、府議会議長さんや市長さんなどを乗せた馬車が通っていきました。

皆さん、お手をふりふり、お祭りを楽しんでおられるようで微笑ましかったです。

(目上の議員さんに向かって「微笑ましい」は失礼かもしれませんが、なんかテーマパークのパレードみたいで・・・)

時代祭り、始まるよー

明治維新時代

時代の転換ごとに、このように旗手の方が旗を持って先導されているので、今、どの時代のどのような人々の行列なのか、分かりやすかったです。

維新勤皇隊列

笛の音を奏でながらの行進。

音楽を奏でていたのは、この団体ぐらい。あとは太鼓を叩いたり、ほら貝を吹いたりしながら歩く方はいましたが、基本的に皆さん静かに通りを歩いて行かれる様を見るという感じ。

掲げているのは、錦の御旗でしょうか。にしては、布地オレンジやけど・・・

維新志士隊

明治維新に活躍した志士たちがご登場。

桂小五郎さんに、西郷隆盛さん。

坂本龍馬さんに、桂小五郎さん。

その他、高杉晋作さん、吉田松陰さん、橋本佐内さんなどなど、明治維新時代の大河ドラマに必須な偉人たちが続々といらっしゃいました。

七卿落(しちきょうおち)

倒幕に敗れ、京都から追放された七人の公卿たち。(の姿をちゃんと撮影していなかった・・・)

江戸時代

徳川城使上洛列

朝廷への城使。行列を先導する槍持、傘持、挟箱持ちの掛け声とパフォーマンスが面白かったです。

「めっちゃ重いんすよ、この箱~」と沿道のお客さんに話すお兄さんなんかもいたりして、陽気な雰囲気の団体でした。

行列の中に、お馬さんの姿も多々見られました。

下を向いてチマチマ歩く姿は、ちょっと嫌そう・・・そりゃ嫌だよな。

訳も分からず、飾り立てられて車道を歩かされるんだから。

江戸時代婦人列

当時の女性の衣装や髪型が、そのまま再現されています。

和宮さん、お綺麗でした。

出雲阿国さん。

私が知る、一番昔の女性芸能人の名前はこの方かもしれない。

安土桃山時代

風に煽られる安土桃山時代。

豊公参朝列

豊臣秀吉の参朝のうち、最も盛んであった際の様子を再現したもの。

この牛車、結構年季入っているようで、ギーギー音を鳴らしながら進んでいました。

織田公上洛列

1568年、織田信長が上洛した際の様子を再現。

豊臣(羽柴)秀吉公

織田信長公。なかなか渋めのおじさまでした。

個人的に結構好きな武将、柴田勝家。

室町時代

室町幕府執政列

足利将軍を中心に、当時の武士の軽武装姿での登場。

軽武装とは言いますが、室町時代の装束って他の時代に比べて、色が凄い華やかだなーというのが見ての感想。

「武士」と一重に言っても、時代ごとにその衣装の様子も変わるのが見ていて面白かったです。

幕末時代の志士って、この頃に比べたらより動きやすいというか、簡素な服装ですもんね。

室町洛中風俗列

16世紀、京の町衆によって催された「風流踊り」の再現。

吉野時代

日本史では「南北朝時代」と習う時代。

楠公上洛列

1333年、隠岐に島流しされていた後醍醐天皇が脱出し上洛。

その際、上洛を導いた楠木正成一行の様子。

中世婦人列

大原女、桂女の皆様。

静御前さん。

観客の中に海外の方も多くいたのですが、この辺の細かい時代背景とか人物とか全然分からないと、単に昔の衣装着た日本人が歩いてるなーみたいな感覚だと思うんですよね。

それはそれで珍しくて、古い日本の風俗を見るだけでも面白いとは思うんですが、こうやって実在の人物が多く登場されるので、各歴史の歴史や人物を知っている方がより楽しめる行列だな、と思いました。

鎌倉時代

城南流鏑馬列

私、高校時代(ど下手な)弓道部だったんですけど、止まっていても外すのに、走っている馬に乗りながら弓を射るって超難しいと思います。流鏑馬される方、凄いです。(感想、ただの素人。)

藤原時代

藤原公卿参朝列

平安中期以降、藤原氏が最も栄えた時代の様子。

まさに、今年の大河ドラマの時代ですね。(見てないんですけど・・・)

平安時代婦人列

清少納言さんと共に、大河の主役・紫式部さんもご登場。

このお祭りが、もっと世俗的であれば、吉高由里子さんがゲストで登場!なんてこともあるのかもしれませんが、それは歴史ある京のお祭り。そんなサプライズはありません。

延暦時代

延暦武官行進列

東征を終えた坂上田村麻呂が、平安京に凱旋する様子を再現。

延暦武官参朝列

平安時代が始まったばかりの頃、まだ唐の特色が残る服装。(と、行列説明を調べていたら書いてあって、今更ながら「なるほどー」と思って書いています、私も。)

各時代の風俗を模した行列はここで終わり。

神饌講社列

時代祭当日、神饌物を貢献する方たち。

前列

神幸列の前を行く列。子供たちの着ているお衣装が非常に素敵でした。

神幸列(しんこうれつ)

こちらの御鳳輩を中心とする神幸の本列。

「神幸」という言葉を今回初めて目にしたのですが

goo辞書で調べたところ

祭事遷宮などのとき、神体がその鎮座する神社から他所へ赴くこと。

だそうです。また一つ、賢くなりました。

白川女献花列

平安時代中頃から、御所に花を届けていたとされる白川女。
この行列では、神前に供える花を乗せて歩いておられます。

このあと、最後に弓箭組列が続くのですが、その方たちの写真撮っていませんでした・・・

時代祭りを見終えての感想

行列の先頭から、最後の団体が通るまで実に約2時間。

途中、歩行者を渡らせるために行列を止めることもあり、結構頻繁に行列はストップします。(あとは、馬さんや牛さんが途中で動かなくなって止まっている、というパターンもあったかもです。以前、葵祭でそういう状況目の当たりにしたので。)

その間、やや見る側に手持ち無沙汰感と言いますか、微妙な時間が流れます。

その度に私は、じっとするのを我慢できないお馬さんが、ウロウロ周囲を徘徊する姿を眺めたり、ストレスからか前足をガシガシと掻くお馬さんの姿を眺めたり、そんなお馬さんを上手になだめる調教師さんの姿を眺めたり、とにかくちょうど目の前にいる時は、ずっとお馬さんを見ていました。

好きなんです、お馬さん。マジで乗馬習いたい。

そんなお馬さんや牛さんから、ほんのり動物臭が漂ってくるのも現場で見るならではの体験でした。

お祭りと言えば、笛や太鼓の演奏や掛け声、など音も重要な要素の一つかな、と思いますが、そういう意味での盛り上がりはこのお祭りにはありません。

大多数の方が、無言でしずしずと目の前を歩いて行かれるのを眺める、というお祭りなので。

それもあってか、近くにいた海外の観光客の方は、結構すぐに飽きている感じがありました・・・

先に書いたように、日本の歴史の移り変わりが分からなければ、いまいち面白みは伝わらないのかも・・・?

個人的には、各時代の衣装や髪型、時代を代表する偉人の姿と、京都の1100年分の歴史を一気に見る事ができて、面白かったです。

ただ、正直、一度見たらもういいかな。うん。

おまけ

烏丸御池駅から徒歩7分の場所にある御金神社

名前の通り、金運のご利益がある神社です。鳥居も金色。小さな神社ですが、外国人観光客の方も沢山いるし、前がすぐ車道なので、交通整理をする警備員さんもいらっしゃいました。

ここでしっかり祈願したので、今後も安定した資産運用ができる…はず。

 

京都三大祭りを訪れたその他のブログはこちら。

iechiko.hatenablog.com

(上賀茂神社の記事の中で、葵祭についても紹介しています。)

iechiko.hatenablog.com

iechiko.hatenablog.com

iechiko.hatenablog.com

iechiko.hatenablog.com

iechiko.hatenablog.com