第六番 長谷寺
長谷寺の歴史
こちらのお寺には二つの縁起があります。
一つ目は、この近くにある五色の泉の近くを行基が通りがかったとき、そこから観音菩薩が現れたので、かたわらのクスノキで十一面観音像を刻み、現れた観音菩薩像を胎内仏として寺を開きました。そしてその後、空海がここを密教の道場としたという説。
二つ目は、この地の領主が旅の僧に宿を提供したところ、僧侶は行基作という観音像を授けてくれました。それを安置する堂を建立したのが始まり。ちなみにその旅の僧は空海だったという説。
いずれにせよ、行基さんと空海さんという私が勝手に身近に感じているお二人にゆかりのあるお寺です。
札所到達までのハプニング
札所そのものとは全く関係ないんですけど、ここにたどり着くまで思いもよらぬハプニングが勃発したため、ご紹介します。無駄にここのくだり長いです。
ちなみに、今後訪れる方への注意喚起というよりは、単に私のアホさ加減を披露する場です。誰もこんな間違いせんと思う。お暇な方だけお付き合いください。
最寄り駅は本厚木駅。下車後、バスに乗ります。
予定していたよりも早く駅に着いたので、他の時間帯ないかなーと調べたら、違う系統の宮の里行 バスも目的地に行くみたい。ということで、それに乗ってみたはいいものの・・・
あーれ・・・あれ・・・あれ・・・?っと・・・
どうやら、私が乗るべきだったのは22系統のバス。
今乗ってるの、16系統のバス。行先表示に「飯山観音前」が見つからない。
(バス停も時刻も同じですが、複数の系統のバスが来るようでした。これだから乗りなれないバスはややこしい・・・)
慌ててHPで調べる。普段、車酔いするので絶対バスおよび自動車内で文字見ないんですが、そんなこと言ってられません。
だって、出発したもん。即降りて戻るべきか、このまま乗ってていいのか、急いで調べねーと!
慌てふためきながら調べた結果、目的地近くのバス停までは行くようだ。ほなそっから歩いたらええわ。このまま乗-っとこ。あ。ちょっと気持ち悪い。(一息ついて酔いが遅れてやってきた)
で、元目的地に一番近そうなバス停「飯盛山」で下車。
さて。こっからどうやって行くのかなーグーグルマップに「長谷寺」と入力。サーチ!
・・・え。
徒歩1時間以上かかるって出たよ。どういうこと!!
やっぱりバス路線を完全に間違えたんだーんぎゃー!
どうしよー・・・
・・・どうしようもないわ。しばらくバスも来ないし。
・・・歩くか。
という訳で、はるばる1時間の道のりを歩くことになりました。
ただ、もしもタイムマシンがあるのなら、この時に戻って、そこで「んぎゃー!」となってる私に、私は問いたい。
なんとなく話のオチが見えてますが、先に進みます。
このあとひたすら住宅地やら、大通り沿いやらを歩き
こんな看板を見つけては、
完全に私のことじゃないか。決して怪しいもんではありません。
とか思いながら歩くこと1時間。
ようやく、グーグルマップが指す長谷寺に到着。
で、この時私はようやく気付くのです。
・・・あれ?ここ、本当に札所の長谷寺・・・?
・・・あ。いいんですよ。
慰めの言葉とかかけてくださって。遠慮せずにどうぞどうぞ。
1時間以上頑張って歩いたのに、そもそもの目的地間違ってたなんて、何てかわいそうなの。
まさかこんなご近所に長谷寺が二か所あるなんて思わないよね。確かによくある寺名だけど。
この時の落胆たるや。
己の失態に開いた口が塞がらない。
呆れてものが言えない。
顎が外れて口が閉じられない。(単なる顎関節症)
ま。100%自業自得です。分かってます。
そもそも、系統の違うバスに乗ってしまったことが間違いの発端だったので、完全に「バスを間違えた」という方にしか考えがいかなかったのです。グーグルマップで調べたときも「厚木市」と市までしか住所見ずに目的地に選択してしまったことも大きな原因。
でもさー。まさかさー。二か所あると思わないやーん。
でも、徒歩1時間と出た段階で、お寺の位置を再度確認すべきでした。
はーーーーーーーーーーーーーーーーーっ(心からのため息)
幸い、お寺の近くにバス停があり、10分弱で本厚木駅行きのバスが来たのでそれに乗りました。時刻は13時。
最初に本厚木駅を出たのが11時ちょい前。2時間経過して、またスタート地点に戻ってきました。
なんやってん。この2時間。どうしたらええねん。どこで消化したらええねん。この憤り。
結局、元々乗る予定だったバスから2時間後の13:10発のバスで飯山観音前へ。
ちなみに、私が最初に誤って降りたバス停「飯盛山」と「飯山観音前」(目的地)の位置はこんな感じ。
道1本お隣だっただけ。
この地図の右側の方へ私はずんずん歩いていってしまったのです。ホンマは飯盛山からでも徒歩15分ぐらいで到着できるはずでした。
ふーっっっ。(息しか出ないわ。)
飯山観音前バス停で降りると、川を渡る立派な橋があります。
この辺りはハイキングコースにもなっています。
ちょっと色々あって、ウキウキできる気分じゃないねん。(まだ引きずってる)
赤い橋とこの案内があれば、正しい六番札所はもうすぐです。ご清聴ありがとうございました。
境内案内
山門
バス停から5分ほどで山門が現れます。
仁王門
山門から階段を上がっていくと、今度は仁王門があります。
ぶれてる・・・(いや、もしかすると仁王像が動いていたのかもしれない。)
元気はつらつ。
「まぁ、何はともあれたどり着いたんだからいいじゃないか!」
・・・そうですね。
本堂
本堂は江戸時代の建築。
本堂左に隣接してる薄茶の建物が納経所ですが、この日は平日だからか閉まってました。ちなみに御朱印は、寺務所(にあたる場所だと思う)で頂きました。
本堂の左側に、坂東三十三所のうつし石仏があり、この道真っ直ぐ行くハイキングコースがあるようで、バス停降りたときから私の先を歩いていたおじさん(写真にちょいちょい写ってた方)はそのままお山の方へと向かっていかれました。
アクセス
小田急小田原線本厚木駅から宮ケ瀬・上飯山・煤ケ谷方面行きバス16分
飯山観音前下車徒歩10分
神奈川中央交通バス 本厚木駅時刻表(上飯山行/上煤ヶ谷行 宮ケ瀬行)
普通は本厚木駅から30分ほどで到着可能です。
その他の坂東三十三ヶ所札所はこちらから