6月初旬、久々に宮崎に行ったもののスケジュールの都合上、宮崎駅付近を徘徊し、「36ぷらす3」の車窓から景色を眺めるだけで終わってしまいました。
今回は通りすぎてしまっただけですが、宮崎には魅力的なスポットが沢山あります。
その中から、過去のお城訪問回顧録を兼ねて、100名城の飫肥(おび)城をご紹介します。
訪問日:2017年11月
飫肥城へのアクセス
JR日南線「飫肥」駅から徒歩20分
お城の最寄り駅が、城風情醸し出しているとそれだけでテンション上がります。
しかし、この時それ以上に私の心を揺さぶるものがありました。
い・・・伊勢えびまつりですと??
何ですか、そのめちゃめちゃ楽しそうな祭りは。
(私は食べ物の中でエビが一番好きです。でも、食べ過ぎてアレルギーが出たら嫌なので、普段はあまり食べないようにしています。)
道中、標識の横にお城マークを見つけました。
「この先、城あり」ってことでしょうか。
お城付近は城下町が残っており、中を見学できる建物もあります。
こちらは、旧高橋源次郎家。
高橋源次郎氏は、明治から昭和にかけて活躍された政治家・実業家・銀行家の方だそうです。
「ポーツマス条約」や「日英同盟」を結んだ政治家・小村寿太郎氏の生誕地もありました。
ヒゲを生やしたお顔しか見たことがなかったので、子供時代のお顔は新鮮。
駅から20分ほどで飫肥城到着。
チケット購入所の横に射場がありました。
座って打つスタイルの弓道で、10射300円(当時の価格です。)でどなたでも体験できるようでした。
高校時代弓道部だったのでちょっと興味はあったんですが、時間の都合上スルー。
飫肥城の歴史
飫肥城は、元々島津氏の居城でしたが、九州平定の際、豊臣秀吉の味方をした伊東祐兵(すけたけ)に与えられました。
ちなみに、伊東氏は藤原家南家の子孫で、有名な曽我兄弟の仇討ちで有名な工藤祐経を祖とする家系です。
その後徳川氏によって領地を安堵され、明治時代まで14代に渡り伊東氏が代々この城の城主となりました。
1686年伊東祐実(すけざね)の代に大改修を行い、近代城郭として整備が行われています。
近年では、2004年に放送されたNHKの朝ドラ「わかば」のロケ地になっています。
ただ、朝ドラ全く見ないんで一切ピンときませんでしたが・・・
城内の見どころ
飫肥城は城内自体は無料で入場できますが、周辺に複数の有料施設があります。
単独券は、各施設300円。
有料施設全て(6か所)の共通チケットは、800円。
(上記料金は、2025年現在のものです。当時は単独200円。共通チケット610円でした。ま、ご時世的に妥当な値上がりだとは思います。)
また、それ以外にも周辺のお店で食べ物や飲み物と交換できるチケット付きの「食べ歩きチケット」などもありました。
そんな食べ歩きもしないし、全部見てまわる時間もないし・・・ということで、私はこのような共通券は買わず、見る所だけの入館料を個別に払うことにしました。
大手門
飫肥城は、明治6年に全ての建物が取り壊されています。
こちらの大手門は、昭和53年の再建。
樹齢100年以上の飫肥杉を用いて復元されました。
飫肥城歴史資料館(有料施設)
100名城のスタンプ設置場所です。
正直、展示物の詳細まで事細かに覚えてはいないんですが、令和4年3月にリニューアルオープンしたそうなので、行った時とはまた雰囲気が変わっているんだと思います。
旧本丸跡
旧本丸跡は、飫肥杉の杉林となっています。
ドラマ「わかば」で、主人公が元気を取り戻した場所だそうです。
何があって落ち込んでたんでしょうね。
私も元気になれるかな。別に全く落ち込んでないけど。
落ち込んだりもしないから、私は元気です。
(そりゃ良かった。おソノさんも安心や)
向かって歩いていると、何やら賑やかな子供たちの声が聞こえてきます。
階段を上ってる途中で振り返ると、小学校が見えました。
門を入ってすぐのところに「子供たちの写真撮影等はご遠慮ください」みたいなことが書いてあって、「ここに観光に来てる子供たちのこと・・?なんでわざわざ・・・?」と思っていたんですが、この学校の子供たちを撮影しないでねってことだったんですね。
学校がお城の中にあるなんて素敵。
まぁ、本人たちはこれが当たり前なので、何とも思わないんでしょうが。
(古墳や、寺、大仏、鹿に幼少期から触れていたため、何のありがたみも感じず育った元奈良市民)
ですが、小学校のグラウンドには人っこ一人いませんでした。
いないのに聞こえてたら、それは完全なホラーです。
声の正体は、旧本丸の飫肥杉が林立するエリアで遊ぶ子供たちでした。
良かった、ホラーじゃなかった。
スギ花粉の飛散時期には近づきたくないですが、立派な杉が沢山ある素敵な場所。
確かにロケ地になりそう。
本丸跡に、こんなにも木が林立しているのも珍しいです。(基本平地が多い。)
松尾の丸(有料施設)
資料館の他に、もう一カ所だけ入った有料施設「松尾の丸御殿」
昭和54年のお城再建事業の際、建造された御殿です。
こちらは、飫肥藩の川御座船。
この船を大阪に置いておき、参勤交代の際に大阪と伏見の間を流れる淀川を移動したそうです。
ちなみにですが・・・
こちらの松尾の丸御殿、復元ではありません。
当時の資料が一切残ってないので、時代考証を重ね建てられた建物。
「武家屋敷を体感できる建物」です。
せっかくなので、体感していきましょう。
体感その1 床の間の鎧を愛でて、武将気分を味わう。
体感その2 当時のトイレ事情を知る
(毎回思うけど、こういう復元トイレに「使用になれません」って書かなかったら、ここでする人おるんかな。)
体感その3 当時の風呂の様子も知る。(写真付き)
ってか、お湯被ってる君は誰?
と思ってたら、説明出てきた。
完全に決めポーズがアラレちゃんの「んちゃ!」のこの方は、にちなんぢゃさまという日南市のキャラクターだそうです。
特技:大食い、変装
尊敬するゆるキャラ:くまモン
ゴマちゃんのように小脇に抱えられたカツオは、老中のカツオ(まんま)
何だか色々突っ込みどころもありますが、ゆるキャラですしね。
ゆるいのが強みですからね。いいと思います。
以上で、御殿見学終了。
(他にも色々資料が展示されており、お勉強できました。)
大手門に戻る途中、こんな場所を発見。
はい、こんな感じで四隅にある杉の中心に立つと、幸せパワーがもらえるそうです。
(ちなみにこの方たち、パワーもらうために立ってる訳ではなく、たまたま立ち止まっておられただだと思います。ちょうどいい位置におられたので、撮影させてもらいました。すいません。)
城下町を散歩しつつ、駅へ
今も残る飫肥城下町の風景を見ながら、のんびりと駅まで戻ります。
クリーニング屋さんが激渋です。
この城下町を行きに通った際「鯉いるよ」的なことが書かれた看板を見かけました。
気になっていたので、帰りはそちらへ行ってみることに。
この両側の家、今も普通に生活されています。
実家がこんなんやったらめっちゃええなー
家の前に綺麗な水路も流れているし。
そして、この水路のある道を少し進んで行くと・・・
思った以上に鮮やかで立派な鯉が沢山いました。
でっか。
真ん中の子、めっちゃでっか。
白いのもいる!!!きれー!!!
お寺や公園の池などで鯉を見る機会は多々あるんですが、この普通の民家前の水路にぎっしり鯉が泳いでいる光景に何故かテンション急上昇。
夢中で写真を撮りまくりました。
見直したら、鯉の写真めっちゃあったわ。
なんやったんやろ。鯉の呪いかな。(鯉、何も悪くない)
飫肥城は、お城だけでなく周辺施設や城下町も見どころが多いので、合わせて観光することをおススメします。
おまけ
飫肥城にあった自動販売機。
描かれているのは、ゆるキャラ「みやざき犬」
お釣り取る時、喉に手をつっこむ感じになります。
おえって吐き出した硬貨を受け取ってあげてください。(嫌やわ。)