宮崎カーフェリーで7年ぶりに宮崎入り。
9時過ぎに宮崎駅に到着したので、朝からたっぷり観光・・・しません。
宮崎駅に来た目的は、ここからJR九州の観光列車『36ぷらす3』に乗車するため。
列車は宮崎駅11:51発。
という訳で、約3時間。ひたすら宮崎駅で時間を潰します。
7年ぶりの宮崎、アミュプラザで過ごす3時間
宮崎駅での過ごし方
その①宮崎駅から徒歩圏内で行ける観光スポットも見つからず、とりあえず駅前のアミュプラザのスタバで茶をしばく。
(科学館があったんですが、プラネタリウムが11:00~と時間が合わなかったので却下。)
その②駅前にあった日向夏(ですよね?)のポストを愛でてみる。
秒で終了。
その③アミュプラザ(うみ館)の屋上に、「アミュそら」という展望スペースがあるとの情報をゲット。
気軽に行けると思いきや、6階から階段156段を上る必要がありました。(HPにちゃんとその旨書いてたけど、読み飛ばしてた。)
例のごとく、リュックパッカーの私。重い荷物背負って筋トレやと思って階段を上がる。
屋上には交通神社がありました。
御祭神は「神日本磐余彦天皇始奉日向乃國乃天津神国津神八百萬乃大神(かむやまといわれひこのすめらみことをはじめまつりひむかのくにのあまつかみくにつかみやおおろずかみのおおかみ)」だそうです。
神様すいません、お名前一生覚えられそうにありません。
屋上からの景色。
眺めて「ふむ」と思って、下山。
7年ぶりの宮崎観光、これにて終了。
地方の観光列車は列車の本数が少ないこともあり、大体早めにホームに入線しています。
まだ時間早いけど、列車の撮影するためにホームに上がるか、と駅改札内へ。
今度宮崎に来たら乗りたい列車「海幸山幸」
移動してから気づきました。今回乗車する「36ぷらす3」は、宮崎駅が始発じゃないから、列車は時間通りにしか来ません。
40分も早く来ちゃったじゃないか。
40分もひたすらホームのベンチで過ごす羽目になったじゃないか。(自己責任。)
JR九州を、いや日本を代表する豪華列車の一つ「ななつ星」
乗ってみたいなー。
宮崎駅周辺に固執し続けること3時間。
ようやく、待ちに待った列車が入線してきました。
ぶれてら。
5つのルートを走る『36ぷらす3』
今回私が乗車する「36ぷらす3」は、曜日ごと(月・木・金・土・日)に5つのルートを走るという、ちょっと珍しい運行をしています。
土曜日ルートは「宮崎空港・宮崎」から「大分・別府」までの区間を走行。
私は宮崎(11:51発)~大分(16:49着)の区間を乗車しました。
途中、「延岡」「宗太郎」「重岡」の3つの駅で停車しながら、約5時間かけて宮崎から大分まで移動します。
プランは「ランチプラン」と座席のみの「グリーン席」プランがあります。
今回、JR九州の株主優待でもらった1日乗車券を使おうと思っていたので、グリーン席プランを予約。(ランチプランは乗車券付きの販売しかなかった、かつ、ちょっと予算的にもオーバーだったので・・・)
グリーン車料金として、7,700円のお支払いで乗車できました。
名前に付いている「36」は、九州が世界で36番目に大きい島という所から来ているそうです。
(ちなみに、世界最大の島が気になって調べたら「グリーンランド」でした。なるほど。)
ぷらす3は「乗客・地域住民・JR九州」及び「驚き、感動、幸せ」を表し、全部足して「39」=「サンキュー」の輪を広げたい!という思いが込められているそうです。
「サンキューっ!」って聞くと、どうしてもパンサーの尾形さんがよぎるな。
などと考えながら、のん気に列車の写真を撮っている時間はありません。
いつもなら出発前に列車の写真を撮りまくれますが、宮崎空港駅が始発の列車なので、ここ宮崎駅での停車時間は4分。
さっさと列車に乗り込みます。
車内案内
「36ぷらす3」は、1~3号車が個室。4号車がマルチカー。5,6号車が座席タイプとなっています。
座席タイプの車両は、2・1席でおひとり様にありがたい仕様となっています。
ちなみに、個室もおひとり様でも予約可能なお部屋があります。
2月に乗車した『ふたつ星4047』同様、この列車も水戸岡鋭治さんのデザインです。
2人掛けタイプの座席はこんな感じ。
シート背面の座席ポケットが革張りでカッコよいです。
テーブルは、ひじ掛けからニュッと出すタイプ。
あまり大きくはありません。
車内でちょっとしたスイーツやおつまみの販売はあります。あとドリンクも色々。
お土産の購入もできます。
乗車記念として、観光列車では恒例の記念乗車証、ステッカー、そして沿線にまつわるエピソードが載っている冊子を頂きました。
「36ぷらす3」では、5つのルートに九州を楽しむ35のエピソードが盛り込まれており、今回のルートに関するエピソードを、車内アテンダントの方が車内放送を通じて紹介してくださいます。
もちろん、スタンプも押せます。
列車出発後、他の車両を探検。
4号車はマルチカー。
共有スペースとなっており、誰でも利用できる車両です。
大体、こういう列車の共有スペースって出発間もない時間は混み合っていることが多いのですが、私が行った時にはちょうど誰もおらず、貸し切り状態でした。
座席はソファ席やテーブル席、カウンター席と様々。またモニターでは沿線を紹介する動画が流れていました。


天井や床、壁を彩るデザインも素敵です。
この後、停車駅で下車する際に個室車両も何度か通ったんですが、他のお客さんのお席なので撮影はしていません。
今度別ルートを乗る機会があれば、是非とも個室を利用してみたいものです。
車窓の風景
座席横の窓枠がちょっと障子風のデザインでした。
おしゃれな窓枠超しの景色、3割増しで素敵に見えます。
普通列車に乗っても、見る景色自体は同じだけれど、こういった細かいデザインの違いが、列車旅をより楽しくさせてくれます。
こんなデザインの窓もありました。(マルチカーのカウンター席の窓だったかな・・・)
出発してから20分。日向灘の景色が見えてきました。
土曜日ルートは、宮崎から大分へとJR日豊本線を北上するルート。
進行方向右側が海側となります。また、その他の見どころも右側に見えることが多いです。
「36ぷらす3」は、右側が一人掛け席なので、ソロ鉄道旅に持ってこいです。
都農駅と美々津駅の間では、宮崎リニア実験跡を見ることができます。
こちらの高架線は、1977年~1996年の間、リニアモーターカーの実験線として用いられていました。山梨にリニアの実験線が移されたことで役目を終えて、今は太陽光発電の場として使用されているそうです。
この後紹介する延岡駅を出たあとに見られる川。北川だったか、そこから分岐した小川だったか・・・とにかくめっちゃ綺麗な清流です。
途中の停車駅
土曜日ルートの途中停車駅は3か所あります。
まずは宮崎県の「延岡」駅。
ホームにて、地元の方の特産品の販売もありました。
出発前に撮れなかったんで、私はここで車両の撮影を最優先。
自分の姿が映り込むぐらい、ツヤッツヤの車体。
お寺で、お庭のリフレクション写真撮るために用意された机や床と同じぐらい艶めいています。
エンブレム、かっこよ。
改札の外も出ていいとのことだったので、一瞬だけ出て外観を撮影。
なかなかモダンな造りの駅舎でした。
延岡には、続100名城の延岡城があるので必ずまた来ます。
延岡を出たあと、しばらくして列車は大分県に入ります。
そして、2つ目の停車駅「宗太郎」駅に到着。
山中にある秘境駅として、ある種有名な駅。
乗客の方たちが沢山降りてきて、この瞬間はとても賑わっています。
ですが、周囲は完全に山。何でここに駅あるの?って感じです。
(今も廃駅になっていないということは、一応需要があるんだと思いますが。)
時刻表がこちら。
大分方面に1日2本。延岡方面に至っては、6時台の1本のみです。
今は秘境駅好きの方と、「36ぷらす3」に乗ってくるお客さんの為に、存在しているようなものなのかも。
秘境駅として有名になると、逆に人が集まるという謎現象が起こります。
田舎の駅なんかに、駅ノートがあるのはよく見かけますが、ここ宗太郎駅では石に一筆書いて、記念に置いていく風習があるみたいです。
そして、緊急ダイヤルなるものが設置されています。
そもそも、先ほど紹介したように1日3本しか来ないので、ここに来た方はどうやって駅から脱出(?)したのでしょうか。
6時から20時まで待つことは考えられないんで、大分方面6:39発の列車に乗ってきて、一旦ここで下車して、駅散策して、延岡方面6:54発に乗車するっていうのが一番現実的・・・なのかな。
宗太郎駅を出発してすぐ、また次の停車駅「重岡」駅に到着。
こちらも秘境駅とされていますが、もう一つ
隣の駅名を続けて読むと「重岡宗太郎」と人名のようになることで、鉄道ファンの間では有名な駅でもあります。
こちらの駅には、ちゃんと立派な駅舎がありました。味ありますねー。
また、地元の方の特産品販売もあります。
ホームに人、いっぱい。
秘境駅に、人がいっぱいという矛盾が体験できるのも観光列車の面白さかもしれません。
ちなみに、ホームが短いため、列車がだいぶとはみ出してしまっています。
その為、後ろ車両の人たちは、前の車両に移動して乗り降りする必要がありました。
こちらの駅で、佐伯市の名産である栗のどら焼きを購入しました。
ちなみに、お昼ご飯は宮崎駅で購入したおにぎりとパンです。
絶賛糖質祭りです。
旅行に行く度、普段より動いている癖に絶対太って帰ってきます。
すいません。一回袋ごと床に落としたせいで、こんなことになりました。
クリームがミョーンってはみ出した悲惨な姿になりましたが、はみ出すほどクリームがたっぷり入っていたということが伝われば、幸いです。
停車駅は以上で終了。
この後、時間調整?列車すれ違い?の関係なのか、いくつかの駅に停車しましたが、乗客の乗り降りはできません。
なので、ひたすら車窓を眺めながらの列車旅となります。
九州最東端の浅海井(あざむい)駅。
駅名標から足生えてるみたいな写真になったわ。
車窓を眺めたり、時折ウトウトしたり、マルチカーでくつろいでみたり、列車でたっぷり5時間過ごして、ついに大分駅に到着!!
宮崎駅から大分駅へは、特急にちりん号に乗車すれば3時間強で到着できますが、時間をかけてでも、車内や途中駅を堪能できる観光列車ならではの旅を選んで正解でした。
「36ぷらす3」の残り4つのルートも、ぜひまた乗ってみたい。
(ちなみに、翌日の日曜日ルートも乗りたかったのですが、空きがなくて断念した次第です・・・)
明日は、大分でお城巡り。
今日北上してきた日豊本線、また南下します。