前回ご紹介した西明寺のあと、茨城県の札所 楽法寺へ。
茨城県には6か所の坂東三十三所巡礼の札所があるのですが、どの場所も公共交通機関で行くのには難儀な所にあります・・・
第二十四番 楽法寺
楽法寺へのアクセス
JR水戸線岩瀬駅から桜川市バス「ヤマザクラGO」筑波山口行きに乗車。
「雨引観音」下車すぐ。ただし「雨引観音」までバスが運行しているのは土日祝のみのため、平日はバス停「本木」から徒歩30分。
または、岩瀬駅からタクシーで10分。
私は平日に訪れたため、雨引観音までのバスはなく、行きは岩瀬駅からタクシー。帰りは、お寺からバス停「本木」まで歩き、そこからバスに乗って駅に戻りました。
バスはかなり本数少なめ。
岩瀬駅行のバス停は、セイコーマート前にあります。北海道以外にあるの、初めて見た。
行きに乗ったタクシーの運転手さんはとても気さくな方で、道中色々お話をしてくださいました。タクシーは割高ですが、地方を一人旅していると、話しかけてくれるドライバーさんが多く、地元のお話などが聞けるので、まぁ意外とお得な乗り物だな、と最近感じています。(って、タクシー乗るエピソード書く度に毎回言ってる気がするけど。大事な事なので、毎回言おう。)
楽法寺の歴史
寺伝によれば、創建は用明天皇の時代の587年。梁(中国)の法輪独守居士によって創建されたと言われています。
天平年間には、東大寺の大仏建立を発願した聖武天皇と、その妻・光明皇后が安産祈願のため、法華経一巻を奉納したところ、無事に御子を出産したため、皇后は三重塔を寄進しました。
これ以降、楽法寺は皇室ゆかりの安産祈願所となりました。
821年には常陸国が干ばつに見舞われたため、嵯峨天皇自ら写経を行い、それを奉納し、雨ごいをしたところ、3日間雨が降り続いたため、山号を「雨引山」に改められたと言います。
現在も楽法寺は別名「雨引観音」で知られ、アジサイの名所として有名なお寺となっています。なので、本当はアジサイの時期に来たかったんですけれど、雨が多い時期は旅行がしにくいんですよね・・・車なしだと特に。
境内案内
黒門(薬井門)
お寺の入口となる門。かつては、楽法寺の表門として山麓に建てられており、関ケ原の戦い以前は、真壁城の城門であったもの。平成11年に現在の場所に移築されました。
黒門を抜けると長い石段が続きます。
仁王門
元々の門は、1254年に宗尊親王が建立。現在の建物は、1628年に再建されたもの。
天井には龍図。
紅葉とカラフルな陶器の玉が浮かべられた手水舎。そして、ここにも龍。
東照山王権現社殿
第10代住職の宥円は、1613年駿府にて徳川家康に謁見し、寺領として朱印百五十石を授かりました。その恩儀に対し、家康の死後、ここに東照宮を建立したとのことです。
社殿内からは、家康神像や徳川歴代将軍の位牌などが発見されています。
第18代住職の吽教によって、現在の東照宮が再建され、別々に祀られていた山王大権現と東照大権現が合祀されました。
本堂(観音堂)
現在の建物は、1682年の建立。
朱塗りの本堂の正面窓には、地獄極楽図の彫刻があり、またカラフルな肘木の龍(このお寺、龍、多め)も印象的です。
多宝塔
元々は、先ほど歴史のところでご紹介した、光明皇后が出産後に寄進した三重塔。
現在の塔は、1853年に三重塔を改めて建てられたものです。
聖見堂と弁財天
多宝塔横にある山頂に向かう階段を上ると、聖見堂があります。
公式HPの説明によれば「この弁財天女のみたらしの水で懐中のお金を洗えば、1000倍の功徳にあずかる」のだそう。
えー。知らなかったよ。てことは、1万円札を浸せば、1000万になるってことですか?2万なら2000万、3万なら3000万、4万なら(もうええわ)
境内からの展望
楽法寺は、雨引山の中腹に建っているため、境内の展望スペースからは麓の街が見下ろせます。
うん、のどか。
境内に放し飼いの・・・
数々の神社仏閣を巡っていると、時には境内で動物に出会う事もあります。
ワンコやにゃんこ、また池の鯉なんかはよく見かけてきましたが、今回お寺で初めてお会いした生き物。
クジャク!!!
しかも自由奔放に放し飼い。
しかも複数。(少なくとも3羽。境内散策していたら度々遭遇したんですが、彼らも移動しているので、さっき出会った子なのか、お初の子なのか分からず・・・総数不明。)
お土産屋さんの縁側にも鎮座。
人間に慣れているようで、近づいても全く逃げません。
かわいい。綺麗。
聖見堂に上がる階段も上って来る。クジャクって、飛ばないんだっけ?
今回一番好きなショット。
「聖見堂と俺」(タイトル、クジャク目線。)
利用案内
- 拝観料:無料
- 拝観時間:8:30~17:00
おまけ
楽法寺、境内にいるのはクジャクだけじゃありませんでした。
アヒルたち。
活発に歩きまわるクジャクとは対照的に、この子たちいつ見ても、この池のほとりの同じ場所におった。
そして池には沢山の鯉。色も美しい。餌がもらえると思って、でっかい口開けていっぱい寄ってきた(餌、売ってた)
何もないねん。ただ、君ら見てるだけやねん・・・
むしろ、鴨を見に来てん。ごめんな、鯉たち。
過去の坂東三十三所巡礼記事はこちら。