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【公共交通機関で行く坂東三十三ヶ所巡礼二十番 西明寺(さいみょうじ)|2023年9月 初めての茨城旅③

茨城の旅日記ですが、2日目は栃木県まで移動し、坂東三十三所巡札所の西明寺を訪れました。

第二十番 西明寺

西明寺へのアクセス

真岡鐡道「益子」駅から徒歩1時間、タクシー10分、レンタサイクル20分

今回は水戸駅からのアクセスとなったため、まずはJR水戸駅からJR常磐線・水戸線で下館駅まで約1時間。

そして、下館駅からは真岡鐡道に乗り換えます。

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真岡鐡道は、鉄印参加社の鉄道会社のため、昨年栃木旅行の際に一度乗車していました。本来なら、この時合わせて西明寺まで行けば良かったんですが、悪天候で気温も寒かったため、徒歩1時間もレンタサイクルも適切でない・・・と判断。まぁ、タクシーで向かえば良かったんですけどね。

結局、前回は真岡駅で鉄印をもらうだけの旅となったので、今回約10か月ぶりに再び「鬼滅の刃」の丹次郎を彷彿とさせる柄の真岡鐡道に乗車しました。

前回の真岡鐡道乗車記事はこちら。

iechiko.hatenablog.com

JR線と真岡鐡道の乗り継ぎは連携していないので、行きも帰りも下館駅で40分程度の待ち時間が発生しました。

公共交通機関を使って地方を旅すると、必然的に、特技「待つこと」が付加されます。

下館駅から益子駅までは約45分。

益子は春と秋に「陶器市」が開催されることでも有名な陶器の町。
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改札を出たら大きな壺がお出迎え。

天候良好(むしろ暑い)のため、駅前の観光案内所でレンタサイクルし、自転車でお寺まで向かうことにしました。

1日の料金形態しかなかったので、1000円と少々お高めでしたが、タクシーで往復するよりは安いので、ま、良いでしょう。

自転車で約20分。獨鈷山(とっこさん)という山の中腹にあるため、後半は上り坂のため結構しんどかったですが、幸い電動自転車なので汗だくになりながらも、漕ぎ漕ぎして辿り着くことができました。

入口前には、天然記念物の立派な楠の木。

西明寺の歴史

伝承によれば、737年に行基によって開山されたと伝わっています。

延歴年間には空海も訪れ、その際に敵対した人々が空海を岩屋に押し込めようとしたが、持っていた独鈷で難を逃れたことから「獨鈷山」という山号が付いたと言われています。

寺院巡りをしていると、全国各地で「行基」と「空海」の名を見るので、ホンマに一人で成し遂げたんか?お寺の格を上げるために、仏教界の有名人の名前を伝承として残しただけでは?と疑いたくもなりますが、まぁ、そんな無粋な事はせずに「信じる者は救われる」精神を持ちましょう。

中世には益子氏の庇護の元、栄えましたが、戦乱により堂宇の多くを焼失。その後、再建され現在に至ります。

境内案内

駐車場を過ぎると、納経所・休憩所の建物がありますが、まずは通り過ぎて先に参拝します。

御堂は石段の先。

周囲には「西明寺の椎林叢(しいりんそう)」が広がっています。

益子は、温暖と寒冷な地域の境目に位置するそうで、温暖地域の椎の木と、寒冷地域のブナの木が共生しているこの森は、県の天然記念物にも指定されているそうです。

木々をじっくり眺めて写真も沢山撮りたかったんですが、とにかく虫が多い。いや、森だから虫が多くて当然なんですけど、むしろそれが自然のあるべき姿なんですけど。

でも、立ち止まった瞬間10匹ぐらいが顔周りにブンブン集まってくるので、正直不快感半端なく、一気に階段を上りきりました。虫自体は割と平気なんですけど、何で小さい虫って、耳の側に寄ってくるんでしょう。「プーン」っていう羽音を避けるべく、手で払っても、払っても「プーンプーン」言いながら寄ってくる。

耳穴を巣穴と勘違いしてんのか?

楼門

室町時代に再建された楼門。

立派な茅葺屋根。国の重要文化財に指定されています。

三重塔

楼門の左側にある三重塔は、1538年の建立。こちらも国の重要文化財に指定されいます。

閻魔堂

1714年の建立。この堂内に安置されている閻魔大王像は「笑い閻魔」と呼ばれる閻魔像。そのお顔がこちら。(撮影禁止と注意書きはなかったため、撮影させて頂きました。)

「うんちゃ!!!」

(と全力で言っているように私には見えた。)

これほど大きな口を開けた像はかつて見たことがありません。万が一地獄に行ってしまっても、この顔に迎えられたら、ワンチャン天国への道が開けたと希望が持てます。(地獄で閻魔様に会わずに済むように、現世で徳を積んで生きたいですが。)

閻魔様の両脇の善童子・悪童子も笑顔に見える。

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ちなみに、益子駅の壁にも笑い閻魔様の絵が描かれておりました。益子のシンボル的存在のようです。

本堂

1394年に再建され、1701年に改修された本堂。

内陣拝観料300円で、堂内の拝観も可能。(今回拝観はせず、外からの参拝のみ)

ご本尊の十一面観音は秘仏ですが、厨子の前に御前立の十一面観音像などが安置されているそうです。

鐘楼堂

大師堂

いずれも立派な茅葺屋根が印象的。

高野槇

栃木名木百選の高野槇。茅葺屋根の堂宇と共に、立派な木々も印象的なお寺でした。

最後になりましたが、恒例のお大師さんにご挨拶。

ご無沙汰しております。

(四国八十八か所巡礼をしてから、お大師さんに勝手な親近感を覚えている。)

またもやブンブン顔周りに虫をはべらせながら、石段を下り、御朱印を頂きました。綺麗な休憩所が併設されていて、待っている間に、広い休憩所内で一休み。無料で冷たいお茶を頂くこともできました。カフェにもなっているようで、ドリンクやケーキなどが頂けるみたいでした。

今回私は坂東三十三所の御朱印を頂きましたが、笑い閻魔の御朱印もあり、そちらも人気のようでした。(オリジナル御朱印帳もあった。)

利用案内

  • 拝観料:無料(内陣拝観300円)
  • 御朱印受付時間:4月~10月:8:00~17:00 11月~3月:8:00~16:30

www.fumon.jp

おまけ

列車の時間まで余裕があったので、駅に戻る前に益子の街をちょっとだけサイクリング。

陶器のお店や、カフェなどがあるのは、益子南通りという駅から1.5キロほど離れた通り。

平日だったこともあってか閉まっているお店もちらほら。そして、陶器を買う予定がないので、ただの冷やかしになると思い、陶器のお店の前は素通り。

大通りから外れて、細い坂道を入った所にあるパン屋さんに行きました。

Natural Bakery日々舎

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非常にこじんまりとしたパン屋さん。ハード系のパンが凄く美味しそうだったんですが、ホテルにはトースターもバターもないので、そのままでも美味しく頂けそうなベーグルとマフィンを購入。(ハード系のパンは、しっかりトースターで焼いて、たっぷりバターで食べるのが好き。)

購入したものの写真ないんですけど、ベーグルもマフィンもとっても美味しかったです。