えちこの旅ブログ

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引き続き「王家の谷」で「ラムセス9世」と「メルエンプタハ」の王墓見学|2024年1月エジプト旅行⑰

阪急トラピックスさんの『【エミレーツ航空利用おひとり様参加限定】感動のエジプト ナイル川クルーズ8日間』に参加し、人生初のソロ海外旅行デビュー。

ツアー6日目、王家の谷で、王墓巡り。

今回は、ラムセス9世メルエンプタハの王墓をご紹介します。

ラムセス9世王墓

続いて訪れたのは、ラムセス9世のお墓。

王家の谷のチケットでは、一部を除いて3か所のお墓が見学可能ですが、どこのお墓に入るかは、自分たちで決められる訳ではなく、ガイドさんから「ここと、ここと、ここを見て来て下さい」と指示があり、それに従って見学しました。

ツタンカーメン王墓以外で訪れたのは、ラムセス4世、ラムセス9世、メルエンプタハのお墓の3か所でした。

iechiko.hatenablog.com

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どういう基準でガイドさんがこの3か所をチョイスしたのかは分かりませんが、恐らく王墓内のレリーフが綺麗に残っている所をメインに、チョイスされていたんだと思われる。知らんけど。

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ラムセス9世は、新王国第20王朝のファラオ。

ラムセス9世の時代って、どんなことがあったんだろう、とブログ下部でもご紹介している『古代エジプト解剖図鑑』という本で調べてみたら

墓泥棒が横行

って書かれていました。

・・・大変な時代だったようです。

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先ほど見たツタンカーメン王墓と比べると、一目瞭然。

お墓自体の大きさもさることながら、壁や天井一面にレリーフがびっしりと描かれています。
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個人的に、この色彩のついたヒエログリフが凄く好き。
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あと、この絶妙なバランスで斜めになっているレリーフも気に入りました。

正直、情報量が多すぎて、ガイドさんがその場で説明してくれないと理解が及ばないレリーフたち。(ガイドさんは、王墓内には入らず外で説明し、その後、王墓には私たちツアー客のみで入りました。)

なので、見た目が何だか面白い!とか、色彩が綺麗!とかいう感覚で気に入ったレリーフを撮影しています。ゆえに、1つ1つの説明がなくてすいません。

あと、ミラーレスとiphoneで撮影した写真を両方載せており、色味に違いが出ています。iphoneってやっぱ必要以上に明るく撮れちゃうんだよな。

これ、大きな輪の中に入って、グルグルする競技、ラートにしか見えないんですけど。

玄室までは、更に下っていきます。

現代では、ちゃんと足元にライトが付いているので明るいですが、3000年前にもちろん電気はありません。

岩を掘って作った洞窟。もちろん奥に行けば行くほど真っ暗だったでしょう。

それなのに、奥の玄室にはレリーフがしっかりと描かれています。
果たして、どのようにして光を取り入れていたのか。

松明を使っていたら、天井にススが残りますが、そのような跡はありません。

ガイドさんいわく、一説には鏡を使って、外から太陽光を反射させて、光を奥まで届けていたとか。
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玄室の天井は、死んだファラオが復活を遂げて最初に見るレリーフ。

ラムセス4世でもご紹介した天空の神・ヌト神の姿がここでも描かれています。

もしも、知らない天井にヌト神が描かれていたら、碇シンジ君も目覚めた時、さぞかし驚いたことでしょう。

本当は松明的なものを使ってて、ススの黒を隠すために、天井をこの色で塗ったとか・・・違うか。

メルエンプタハの墓

続いて見学したのは、メルエンプタハのお墓。

メルエンプタハは、新王国第19王朝のファラオ。

2日前に訪れたアブシンベル神殿を建造した、ラムセス2世の第13王子です。

iechiko.hatenablog.com

太陽神・ラー・ホルアクティ神と、メルエンプタハ。

ラー・ホルアクティ神の左手には、命の鍵が握られています。

気に入って毎回撮ってますが、何て書いてあるかはさっぱり分からないヒエログリフ。

こちらの王墓も、奥に結構深い。

トカゲ(?)に人の頭付いてる謎の生命体を発見。

これも神様なのか・・・?

玄室の石棺。

恐らく、元々はこういう絵が描いてあったんだよ~というのを分かりやすく白い線で描いてくれていると思われる。

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石棺の隣に、もう一つ人形棺もありました。

座り込んでいるおじさんは、王墓のスタッフの人だったと思われます。

「ここがベストポジションだよ!写真撮ってあげるよー!」と言って撮影してもらったら、「はい、チップちょうだい」と言われる事は目に見えているので、この旅行中、現地の人には一切撮影をお願いしませんでした。

もしかしたら、本当に善意で撮ってくれる人もいるのかもしれませんが、その辺の見極めができないもんでね・・・

誰に撮影頼んでもチップをねだられない日本は、海外の人にとっては観光しやすい国でしょう。ってか、そもそもチップ文化ないしね。おもてなし精神を掲げる日本でチップ導入したら、結構みんな稼げるのでは?サービス業の人材不足解消に、チップの導入を検討してみてはいかがでしょうか?(誰に提案してんねん。)

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玄室はかなり広かったですが(棺が2個もあったのは、見学したお墓の中でここだけ)天井や壁のレリーフは結構破損していました。

なお、王家の谷の中では第19王朝のファラオ「セティ1世」の王墓が最長で、レリーフの保存状態も良いと言われています。(チケットが別料金のお墓の一つ。王家の谷の中で、最も高額の王墓。)

今回のツアーには含まれておらず、見学できなかったのが少し残念・・・

ですが、3000年前から残るレリーフに彩られた王墓で、当時のエジプト文明の死生観を垣間見ることができ、非常にいい体験ができました。

ツタンカーメンのミイラにも会えたしね。

おまけ

メルエンプタハ王墓の壁に描かれたヒエログリフ。

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メンフクロウ2羽が、こっち見てる・・・

ヒエログリフで「M」を表す文字はフクロウで表記されます。フクロウの種類が何かまでは分からないですが・・・

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でも、ほら、そっくり。本物の方がもっと愛嬌あるけど。

上の写真は、「神戸どうぶつ王国」で出会ったちっとも動かないメンフクロウ。