※この記事は、2015年9月~2019年4月まで3年半かけて歩き遍路をした記録です。情報などは当時のものなので、現在と変わっていることがあるかもしれません。ご了承ください。
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2018年5月12日
お遍路旅2日目。
本日の行程は、宿泊ホテルがあった伊予西条駅からひたすら歩き、伊予三島駅近くのホテルを目指します。
一つもお寺をまわらない、ただただ長距離歩くデーです。
駅から駅を目指すというお遍路史上レアな道のりで、正直ちょっと葛藤がありました。
というのも、3日目。つまりこの翌日の予報が雨。しかも急勾配の山道ルートを行かねばならず、かなりしんどい道のりになるな・・・と。
JR線と並行しているこのお遍路道を、さくっと電車に乗ってしまえば1日分ワープできるので、2日目に山道行けるし、4日間の日程で結構進めるなーと。
が、しかし。
お寺も残すところあと24カ所となり、もうすぐ遍路旅も終結しそう。
残り少ない遍路道。ちゃんと歩いて進んで行こう!!
その決心の元、電車移動という選択肢は捨て、ひたすら歩くことにしました!
6:45 しゅっぱーつ!
伊予西条駅付近の住宅地は空が広く、石鎚山系(と思われる)山が背後にそびえるナイスビュー。
昨日も歩いた国道11号線をとりあえず、ひたすら行きます。朝早いと車も少ないから歩きやすい。
天然の地下水がポンプでくみ出されてました。(夜間は止めてるそうですが)
ありがたくおててですくって飲ませていただきました。
何のくせもなく、非常に飲みやすいお水でした。ごちそうさまです。
時折、自転車で通学する中学生とすれ違うのですが、一体彼らはどこから来て、どこまで通っているのか・・・
久々に、私が好きなお遍路道案内発見! 次の三角寺までまだ35キロもあります。遠いぜ! なので、今日はその手前の伊予三島駅までしか行けないのです。 (あと、駅周辺過ぎたら泊まる場所もないし・・・)
国道を1本それて遍路道。
1本入るだけで、住宅地。
車の騒音がしんどくなってた頃なので、良かったーと思いきや両側に住宅があることもあり、広い道じゃないのに車通りが結構多い。
しかも、前後から来てすれ違いなんかになってしまったら、歩行者の私はすみっこギリギリ。ほぼ人様の敷地に入り込んで待機。
あ、歩きにくいな・・・ここ。
2時間半ほど歩いたところで、文字通りのMINI STOP
9時過ぎで既に日差しがきつい。この季節、下手したら真夏以上に紫外線きついっていいますもんね。
塩分・水分必須です。
地方の商店街は、とにかく寂しい・・・
このあとまたまた国道11号線へ。
わーい!高松まで100キロ切ってる!
ただひたすらに歩いてると、「歩く」ことにマンネリ感覚えて体だけでなく心も疲れてくるので、何かちょっとしたことでも発見して、写真でも撮らないと飽きてくるんです。なので、無理やりこういうの見てテンション上げてます。
愛媛の旅で、結局一度も買わなかった銘菓「ハタダ 栗タルト」
そうか。畑田さんっていう苗字(多分)から来てたのか。
突然の水彩画。
足元にいるグレーのやつは・・・えっと・・・い、犬なのかな?
はい、また国道外れます。
別に、このまま国道ずーっとでもいけるんですけど。たまに外れないと排気ガス摂取量半端ないんで。
そもそも大阪市内に住んでる時点で、日々排気ガスまみれの空気吸って生きてるんだと思いますが。
しばらく歩くと、とっても綺麗にバラが咲き誇るお庭が。
すてきー!
しかも、お遍路さん用の休憩スペースあるー
何ですか、この素敵な休憩所。
ありがたく使わせていただきます。
お腹空いたので、何ご飯なのかよくわからんパン食べながら休憩。
たまたまこの季節に行ったから見られた光景で、ほんと国道外れてこっちの道来て良かったなーと思いました。ここ個人のお庭というか、敷地内でして、こんだけ手入れするの相当な手間暇いると思います。
しかも自由に入っていいだなんて。ありがたや、ありがたや。
心が和んだところで再出発。
バラ庭園から20分ほどのところにまたまた小屋発見。
何かお遍路さんに優しいエリアです、ここ。休憩したばっかなんで入りませんでしたが。
この直後、前から来た三輪車の男の子が「こーんにちわー!!」と超元気に挨拶してくれました。
挨拶って、してくれた相手の熱量に比例しませんか?
こっちが会釈だけなら、かえってくるのも会釈だけ。
軽く「こんにちは」なら同じぐらいの声量で「こんにちは」
なので、元気な「こんにちはー!!」には私も気持ち高めの声を張って「こんにちはー!」って答えます。
遍路歩きをしていると、割とすれ違う地元の方と普通に挨拶をかわすのですが、なんとなくこの人は挨拶したくないんだろーなーという雰囲気が出てる方にはもう何も声をかけないようにしています。
そういう方は大概こちらに一切の注意を払いません。あえて視線を外す方も。
でも、それが普段の生活なら現代では当たり前ですよね。同じマンション内ならまだしも、外出たら自分ちの近所ですれ違う人といちいち挨拶なんてしないですもん。
毎日毎日見ず知らずの人と挨拶すんのも、もう正直面倒だ、って気持ちも分かりますし。
子供さんもね、挨拶してくれる子もいれば完全スルーの子もいます。
怖い事件も起こる物騒な世の中ですから。どこの馬の骨とも分からん人間(たとえ見た目ちんちくりんの女性でも)と気軽に話さない、っていうのが常識になってるのかもしれません。仕方のないことなのかな・・・とも思います。
そもそも私も幼少期、極度の人見知り(というか、もはや人嫌い)だったので、まともな挨拶を大人の人に対してできてませんでしたし。(父親でさえ、しばらく会わないと顔見て泣き出す始末・・・)
この男の子のように、こんなに元気いっぱいに挨拶してくれる子は結構レア。(あくまで私が会った中で、ですが)
そのあと、この子のお母さんやご近所の方と思しき方たちとも会って、「暑いですけど頑張ってくださいね!」とエールをいただきました。
今日初めてまともに人と喋ったなー、なんて思いながら、時刻はまだお昼前。
伊予三島までのひたすら歩行は続きます。
千足神社の鳥居
この日歩いていたのは、旧街道と呼ばれる道で「四国のみち」と呼ばれるところ。
四国のみちとは
歴史 ・文化 指向の国土交通省 ルート(約1300km)と、長距離自然歩道構想に基づく自然 指向の環境省 ルート「四国自然歩道」(約1,637km)[1] からなる遊歩道 である。
(ウィキペディア師匠より抜粋)
遍路道とはまた別物なんですが、結構被ってる箇所もあるようで、「へんろ道」ではなく「四国のみち」の案内表示だけあるとことか過去にも結構ありました。
この四国のみちには、小さい神社やお寺などが点在してます。
今自分がどこ歩いてるのか分かる目印がないので、ちょいちょいそれらを見てはガイドブック見比べて「あー、今この辺か。うん、まだまだだなー」とがっかりします。
ちなみに私がこの日歩いていた四国のみちのテーマは
「瀬戸の海、燧灘を感じながら、点在する霊場をめぐる東予から中讃へのみち」だそうです。
三角寺へ5里
分からん。里で言われても分からん。
思わずその場で「1里 何キロ」って調べました。
元々、中国の単位のようですが、中国と日本、朝鮮では違っていて、さらに時代によって変化し、ウィキペディア師匠が言うには1里=約3.9キロらしいです。
要はあと20キロ弱ってことね。
三度栗大師
・・・何かの暗号ですか、この看板。
遍路歩きで欠かせないにゃんことの出会い。
カメラ向けた瞬間、そっぽ向かれた。
が、気になるのか振り向いた。
が、残念ながら葉っぱで顔隠れてた。
この道向かいに休憩スペースがあったので、そちらでちょいと小休憩。
ここには弘法大師手植えの松と伝わる松が生えてたそうです。
残念ながら、その松は昭和43年に枯れてしまいました。
現在、こういう状態になってます。
もはや、最初の説明書き読んでなければ、ただ枯れ木放置してるだけの図。
休憩スペースに貼ってあった遍路道の標高図。
(これ、ちょいちょいこういうとこに貼ってます)
明日行く65番三角寺。山の上。
そのあと行く66番雲辺寺。すげー山の上。950mですからね。一際、ニョキーってなってます。
これを雨の中行くのか・・・今から想像しただけでもうんざり・・・
このあとも、国道11号線に時折入ったり、外れて遍路道を歩いたりの繰り返し。
1個100円ならむしろ買いたかったけど、1袋は荷物になり過ぎる。
こういうとこの柑橘、一度買いたいんですがお得すぎて量が多くて買えません。
これと言っておもしろハプニングにも、おもしろ出会いもないまま、ただただいつも以上に水分取って歩く。歩く。歩く。
伊予三島駅まで30分弱ぐらいのところに登場、遍路小屋。
あと30分なんで、このまま一気に・・・行けない。
ちょっと休憩挟まないとしんどいよーってなってたんでこちらで最後の休憩。
あー、足が痛い・・・・あ、マメできちゃった・・・最悪。
しばし休憩し、残り30分!
ホテルに向かうため、遍路道を外れえっちらおっちら歩いてたら、後ろから「こんにちは」と声を掛けられたので振り返ると外国人女性の自転車お遍路さんでした。
一瞬しか顔見れなかったけど、若くてめっちゃ可愛かったです。颯爽と私を追い抜き走っていきました。
その自転車、持ち込み?現地調達?とかどうでもいい疑問がふと湧いたりしながら、2日目のホテル リブマックス伊予三島に到着!
ホテル到着は15:13
出発が6:45だったので、約8時間半(ちょいちょい休憩込)の道のりでした。
で、歩いた距離は36.5キロ。歩数は58,014歩。
うん、頑張った。足、痛いっす。
近くにスーパーとドラッグストアがあるので便利でした。
何度ヤフー天気を見ても明日の予報は雨。しかもけっこう激しく降る模様・・・
そして実際、私の遍路旅史上恐らく一番の豪雨に遭遇するのでした・・・
★この日お世話になったリブマックス伊予三島は下記リンクから予約可能です★
(楽天トラベルのページに飛びます)
私が旅の間愛用していたガイドブックはこちら。
納経帳とほぼ同じサイズで、サブバックに収まります。
地図と各お寺の案内が書かれてるので、一冊あるととても便利。