※この記事は、2015年9月~2019年4月まで3年半かけて歩き遍路をした記録です。情報などは当時のものなので、現在と変わっていることがあるかもしれません。ご了承ください。
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2018年5月13日
何度も書いてますが、3日目のこの日天気予報は雨。
予報は朝起きても変わることなく、早々に降りだす予報。
ちょっとでも降りだす前に進みたくて、6時にホテル出発!!
ちなみに、この時計以前ランニング中に使ってたもの。(ランウォッチとしては有名なメーカー、ガーミン。すげーお手頃な価格帯のやつ。今はもうちょっとだけええヤツにバージョンアップしました。)
右上のボタンを押すとGPSで位置を取得し始めます。歩いてる最中に、偶然手とかに当たって勝手に位置測定始め出すことが1日2回ほどあります。
いや、いや、いらん、いらん。距離も速度もはからへんってーって心で突っ込みながら元に戻します。きわめてどうでもいい個人的お遍路あるあるです。
外は、どんより曇り空。このまま奇跡的にもってくれないかしらー
ホテルは遍路道から外れていたのですが、歩いて2~3分で遍路道に戻れました。
是ヨリ 三角寺マデ 6.3㎞
外来語や固有名詞以外のカタカナって、妙ニ暗号感デルヨネ。
ってか、まぁまぁ距離あるな。
松山自動車道をくぐりますと
へんろ道と道しるべ の説明書きが。
へんろ道しるべ8基を建てた茂兵衛さんという方は、生涯に遍路を280回もまわったんだそうです。
いや、すごすぎるやろ。
三角寺までの道のり、段々と上りになっていきます。
ゆるめのイラストに出会う。
「あと3分でひびき休息所じゃ」
「休息所から三角寺までは30分ぐらいらいしいですよ」
「がんばりましょう」
そうしましょう。
イラストは明らかに坂降りてますが、こっから上ってます。実際は。
眼下に街並を捉えた数分後・・・
私はやぶの中におりました。
ぜ、ゼーゼー
あ、あれ?次の雲辺寺の山は覚悟してたけど、ここもそこそこ登るのね・・・
15分ほどで車道に出て、そこからさらに15分で到着。
65番 三角寺
愛媛県最後の札所です。
小林一茶が「これでこそ 登りかひあり 山桜」と詠んだほどの桜の名所なんだそう。
もちろん、季節外なので桜を愛でることはできませんでしたが。
聖武天皇の勅願により、行基が開山。割と行基が開いたお寺が四国にもあるんですね。
弘法大師が「降伏護摩の秘術」を修法した護摩壇の名残の「三角池」
何だ・・・その秘術・・・
ここまで何とかもっていた天気ですが、着いたタイミングで降りだしてしまいました。
ガーン・・・
運よく、屋根付きの広めの休憩スペースがあったので、そこに荷物を置いて、レインコートを着こんでお参り。
本堂
大師堂
・・・頭、でかくね?
こちらの薬師堂、イボやウオノメが治るというご利益があるそうです。
なかなかピンポイントですね。
イボもウオノメもないのですが、マメができて痛いです。
治してください、お願いします。
納経してもらって、荷物置いてた休憩スペースに戻るとおじさん3人組がお菓子やお酒を広げてプチ宴会。朝早くから健康的なんだか、なんなんだか。
お姉ちゃん、一人で歩いてんのか。雨も降ってきたし、これから大変やな。どこまで行くんや?
え?67番?そりゃ遠いで。次の雲辺寺まできつい山やしな。
もうその時点で15時ぐらいにはなるんちゃうか?
ほんでどこに泊まるんや?え?かんぽ?そりゃ大変や。おそなるでー
まー、とりあえず、これでも飲んでいき。元気出るでー
と、手作り梅酒(お湯割り)をいただきました。
(男性アイコンが1つしかないんで、全部おなじシルエットですが、3人のおじさんたちにそれぞれ話しかけられてます。)
えーっと・・・・
お酒が飲めない(というか、とっても弱い)私ですが、とても断れる雰囲気ではなく。
梅酒であれば味は好きなので、紙コップに一杯。
そしてそのあと
コーヒーも飲んでいき。元気出るでー
と、コーヒーも一杯。
そしてさらに、
これも持って行き
と、お菓子も色々。
これ以外にもぼんち揚げとか、なんやかんやリュックに収まってます。
へんろを回ってる訳ではなく、単に地元の方がプチ登山がてらお寺に来ました、みたいな感じやったんですが、この先の地理に詳しかったので、もしかすると過去に遍路歩きしたことがあったのかもしれません。
話し込んだら長くなりそうなので、あえて聞きませんでしたが・・・
先は長いけど、頑張りやー!
と声援を受け三角寺をあとに。
いっぱい、色々ありがとうございますー!
うっすらほろ酔いのまま、小雨降る中いよいよ四国霊場一標高高い山に挑みます。
(大丈夫かいな・・・)
境内では雨に降られましたが、しばらくおじさんたちと触れ合って時間を過ごした結果、出発するころには止んでくれました。
ので、一旦レインコート脱ぐ。
このレインコート着たり、脱いだりめんどくさい。これ登山する人もあるあるですよね。今更ですが、リュックごとすっぽりおさまるポンチョが欲しい・・・
今日のにゃんこ。
1日1にゃんこ。
旅かごや跡。
このあと、私とは違うルートから来たおじさん(どの道から来たのか不明。)と合流し、一緒に椿堂まで歩くことに。
はい、またまた旅のお供はおじさんです。
何度も言いますが、歩きお遍路文化はおじさんが支えています。
そして、たまたま私が出会う方だけかもしれませんが、おじさんは関西から来た率が異常に高いです。
この方も大阪の富田林(とんだばやし)にお住まいで、5年ぶり2度目の歩き遍路とのことでした。
おじさんと雨が降ったり止んだりする中一緒に歩いて、三角寺から1時間40分ほどで到着。
正直、あまり時間に余裕はなかったのですが、せっかくなので参拝していくことに。
真っ赤な不動明王さんがいらっしゃいます。
ふんぬっっっ って顔してます。
ここで、富田林のおじさんとはお別れ。おじさんは67番近くのお宿に泊まるとのことでしたが、私はさらにその先まで行くので、急がないと日が暮れちゃう。
雨の登山頑張りましょうねーとエールを送り合って、出発。
ほどなく、雨、本格的に降り始めました。
しばらくは車道沿いを歩くので、レインコートよりも傘の方がいいな、と差してみた記念写真。
66番までの道のりの分岐点。
ここから左へ行けば曼荼羅峠ルート。真っ直ぐ来た道進めば境目峠&佐野道ルート。
こんな雨の日に峠はなるべく避けたいし、おそらく一番一般的なのが佐野道ルート。
迷うことなく、佐野道ルートで行くことにしました。
途中にトンネルもあるし。こんな雨の日はトンネル嬉しい。(ただし、明かりのないお化けトンネルを除く)
そして、10分少々で境目トンネルが見えてきました。
えーっと。この写真でどこまで伝わるか分かりませんが、超豪雨です。
分岐点辺りから、とんでもない大雨です。
傘差してますが、全身濡れてます。
確実に大雨警報出てるレベルです。
通常なら、そんな中何時間も歩くとか完全に罰ゲームです。
わざわざ会社を休んで大雨の中長距離を歩くという罰ゲームを己に課しています。ドMか。
狭いですが、歩行者用スペースもあり、そこそこちゃんとライトもあるトンネル。
今はこれがありがたい。
ただ、割と車が通るので、横走る度に水ビシャッてかけられて「んぎゃーっ」てなります。
もう、ドMの境地です。
この辺り、香川と愛媛と徳島3つの県の境目にあたります。
66番 雲辺寺は香川の最初の札所ではありますが、住所自体は徳島県三好市です。
千葉にあるのに「東京ディズニーランド」みたいなもんですかね。
大雨に降られ歩き続けた国道192号線を離れ、左側の遍路道へ。
残り6キロ弱!
でも、後半は難関の山!うんざり!!
ドン引きするぐらいの雨があがったので、腹ごしらえに三角寺でおじさんトリオにもらったお菓子タイム。(歩きながら。行儀悪くてすいません。)
右のほっそい方が道です。
大通りだけが道じゃない。それが遍路。
お、お盆・・・?
アキラ100%もびっくりのお盆活用法。
うまいこと私も映り込みました。
山のモヤモヤ半端ない。
さぁ、いよいよ遍路道史上、最も急勾配の登山開始です。
続く。
私が旅の間愛用していたガイドブックはこちら。
納経帳とほぼ同じサイズで、サブバックに収まります。
地図と各お寺の案内が書かれてるので、一冊あるととても便利。