えちこの旅ブログ

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日本三文殊の一つ「安倍文殊院」で国宝の仏像と、ジャンボ花絵を鑑賞

前回ご紹介した又兵衛桜と同日、国宝の騎獅文殊菩薩像を拝みたく、安倍文殊院へ参拝しに行きました。

iechiko.hatenablog.com

安倍文殊院へのアクセス

近鉄・JR「桜井」駅から徒歩約20分

または、桜井駅から桜井市コミュニティバスで7分。

安倍文殊院の歴史

創建は645年。

大化の改新で、左大臣となった安倍倉梯麻呂(あべのくらはしまろ)が、安倍氏の氏寺として「安倍山崇敬寺」(安倍寺)を建立しました。

当時の安倍寺は、現在よりも南西約300mの地にあり、大寺院として栄えていました。

現在の地には、鎌倉時代に移転。1563年に兵火で一帯が焼失した後、1665年に本堂が再建されました。

日本三文殊の一つであり、(あとの二か所は、京都の智恩寺と山形の大聖寺)本堂内には、運慶作・日本最大の文殊菩薩像が祀られています。

境内の見どころ

境内マップ。

本堂以外にも、境内には複数のお堂があります。

本堂

まずは本堂で、文殊菩薩像を鑑賞。

境内は無料で入れますが、本堂と、後程紹介する金閣浮御堂の拝観は有料です。

それぞれの拝観料は大人700円ですが、セット券なら1,200円でした。

堂内の撮影は禁止なので、仏像の写真はありませんが、像高約7mの騎獅文殊菩薩像、とても立派で美しかったです。

文殊菩薩像を中心に左右に2体ずつの像があり、合わせて「渡海文殊群像」と呼ばれ、全てが国宝。

私は、文殊菩薩像ももちろんですが、この中の善財童子像も生で見てみたかったんです。横向きで両手を合わせて、お顔だけを正面に向けた姿が何とも愛らしい。

その童子を、文殊菩薩像が乗っている獅子がガン見していました。

個別の写真では見たことあったけど、直接お堂に来て、全体で見たからこそ分かった面白い構図。

金閣浮御堂・霊宝館

続いて、もう一つの有料拝観場所である、金閣浮御堂・霊宝館へ。

安倍仲麻呂像や、安倍清明像、陰陽師に関する宝物が祀られているお堂です。

こちらのお堂には「七まいり」という参拝方法があり、拝観時に受付の方が丁寧にご説明してくださいます。

古来より、私たちは一生のうちに七つの思いがけない災難に遭うと言われています。

七まいりでは、そのような災難に遭わないために、御堂の回廊をおさめ札を納めながら七回回ります。

思いがけない災難、今まで遭ったかな・・・

どのレベルを災難と呼んでいいのか分からないので、まだ7回残っているのか、それとも既に数回起こって、乗り越えてきたのか判断つかず。

そもそも、パッと思いつかないって事は、今まで大した災難には出会っていないということでしょう。

今後も災難に出会うことなく過ごせるように、こちらでしっかり参拝したいと思います。

こちらがその納め札。

参拝方法の詳しい説明書きと共に、拝観時に受付で頂きます。

正面の箱に1周につき、1枚ずつ入れて、お堂を7周ぐるぐる。

7回とも同じお願い事でもいいし、7つのお願いを1回ずつでもOK。

また、願い方は災難を払うように「〇〇しませんように」という風に願ってください、とのことでした。

私が始めた時は、誰もいなかったので、一人お堂をぐーるぐる。

回廊を周りながら、池の周りに咲く桜も愛でてみる。

七まいり後、お堂の中に入って宝物を鑑賞し出てきたら、団体客さんがぐるぐるされていて、回廊が混雑していました。人が多いと、結構時間かかると思う、この参拝。

浮御堂が建つ池には、鯉がいっぱい。餌やりもできるようで、他人の餌に寄ってきた鯉を勝手に撮影しました。すいません、タダでいっぱい鯉見させてもらって。

また、奈良時代の遣唐使・安倍仲麻呂の歌碑もあります。

【天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも】

遣唐使として派遣された後、日本への帰国が叶わず唐の地で一生を終えた安倍仲麻呂の歌。百人一首にも選ばれている和歌です。

私が小学生の頃、一番最初に覚えた百人一首。今はほぼ忘れてしまっているんですが、この句は最初に覚えたからか、記憶に残っていて、いまだに諳んじられます。

西古墳・東古墳

飛鳥時代に造られた古墳。

内部は645年造立時のまま。このお寺を建立した安倍倉梯麻呂の墓と伝えられています。

中に入れたので、入ってみましたがそれほど奥行きはありませんでした。

もう1か所、飛鳥時代建立の古墳があります。

桜鑑賞を目的に来た訳ではなかったんですが、思いのほか境内は桜の木があって、綺麗に咲いていました。

石仏

四国八十八か所・西国三十三所の本尊仏として祀られていた石仏を、一同に安置した場所。

その前には、弘法大師像と四国八十八か所の砂が祀られています。

お遍路結願者の私は、お大師さん像を見かける度に、勝手に

お久しぶりです!!

と挨拶してしまいます。

色んな所にいるからね、お大師さんは。下手な友達よりも会ってる。

白山堂

室町時代建立。重要文化財に指定されています。

御祭神は、良縁の神様として有名な菊理媛(くくりひめ)

この合格門をくぐって、天文台へ上がります。

清明堂

平安時代の有名陰陽師・安倍清明が祀られたお堂。

この天文台は、安倍清明が星を見て、吉凶を占った場所なんだそう。

安倍清明、現代に生きていたら多分超有名占い師として、メディアやSNSを通じて、バンバン活躍していたことでしょう。

花の広場

展望台からぜひ眺めるべき、こちらのお寺の名物がジャンボ花絵。

毎年、その年の干支が約8000株のパンジーで描かれます。

これ、お寺の僧侶さんと職員さんの手作りなんだそう。

安倍清明にちなんで、五芒星も描かれているのがポイントかと。多分。

11月~4月下旬ころまでということで、干支が見られるのはあとわずかのようですが、こちらの広場では秋にはコスモス迷路が楽しめるんだそう。

過去の作品群。って、この写真じゃイマイチよく分からんな・・・

境内は団体客の方が来られてはいましたが、平日だったこともあってか、そこまで混雑しておらず、全体的にゆっくり見てまわることができました。

国宝の仏像群も見れたし、浮御堂で七難も払えたし、見事なジャンボ花絵も見れたし、と満足しながら、本堂拝観受付でもらった落雁食べながら、歩いて桜井駅に戻ったのでした。

利用案内

・拝観時間:9:00~17:00

・拝観料:本堂 大人700円 小学生500円

     金閣浮御堂 大人700円 小学生500円

     共通参拝券 大人1200円 小学生800円

www.abemonjuin.or.jp