えちこの旅ブログ

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馬車に乗って『ホルス神殿』へ|2024年1月エジプト旅行⑭

阪急トラピックスさんの『【エミレーツ航空利用おひとり様参加限定】感動のエジプト ナイル川クルーズ8日間』に参加し、人生初のソロ海外旅行デビュー。

5日目の午前中、コム・オンボ神殿を見学した後は船に戻り、ナイル川を移動しながら、船内で過ごします。ヒエログリフがデザインされたTシャツの申し込みをしたり、部屋で「冬のエジプト洗濯祭り」を開催したり。(単に風呂場で、旅の前半に着た服を洗っていただけ。)

お昼ご飯を食べた後、午後からの観光は、ナイル川中流域にある遺跡「ホルス神殿」見学です。

エジプトの街中を馬車で疾走!

船の停泊所から神殿までの移動手段は、馬車!

エジプト到着したときから、度々目にしていて乗ってみたかったんですよね。

2人1組で、1台の馬車に乗り込みます。

私たちの馬車の御者さんは、まだ10代と思しき青年。(16~8歳ぐらいかなぁ。)

なかなかのスピードで、馬を走らせます。それを楽しむ私たちの声を聞き、どんどん馬車は街中を疾走。(ずっと後ろで「いいね、いいねーどんどん飛ばして行こう!!」とか言ってた。言葉は通じてないけど、楽しんでいる様子が伝わっていたと思われる。多分。知らんけど。)

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馬車から見る街の風景。匂いや音がダイレクトに伝わってきて、凄い面白かったです。

普通に自動車と並んで、馬車が走る街、エジプト。道路事情は、その国の経済状態や、文化を知れる一つの要素。

15分ほどで、神殿に到着。

もっと乗って街中散策したいーという要望が叶うはずもなく、ここで降ろされます。

でも、帰りもまた馬車に乗って帰るので、もう一度楽しめます。

帰りも同じ馬車に乗るので、少年とはまた後程~的な事を言って、神殿見学に。

数々の遺跡に行きましたが、ここは、お土産売りの子供たちの数が一番多かったように思います。

馬車を降りたら、たちまち「1ダラー1ダラー」攻撃に合います。

・・・ごめん、いらない。

(と心の中で呟いて、相手にしないようにする。相手にしたら、ずっとついてきちゃうから・・・)

最も保存状態の良い遺跡の一つ「ホルス神殿」

ホルス神殿のチケットは450エジプトポンド。(日本円で約2,250円)(2024年1月時点)

ホルス神殿は、午前中に見学したコム・オンボ神殿と同様、プトレマイオス朝時代の建造物です。

プトレマイオス3世の時代に着手され、完成したのは約180年後のプトレマイオス12世(プトレマイオス朝時代、最後の女王・クレオパトラ7世の父親)の時代。紀元前57年頃。エジプトとしては、凋落の時代にありました。

エドフという街にあるため、エドフ神殿とも呼ばれています。

ホルス神殿は、数あるエジプトの中でも、最も保存状態のよい遺跡の一つ。

神殿が使われなくなった後、人々は、この周辺で暮らすようになります。その人たちの出すゴミや、砂で神殿はどんどん埋まっていきました。その上に、家を建てたり、神殿の壁を家の壁として利用したり、神殿の中で人が暮らしていた時代もありました。1890年頃までは、神殿の半分ほど砂で埋まっていたそう。

上の写真で、上部のレリーフに色が残っています。そこまで砂で埋まっていたそう。

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王(右側)と2柱の神様。

後ろに描かれている女神様は、イシス神。ホルス神の母親で、このレリーフには、子供のホルス神がイシス神のおっぱいを飲んでいるところが描かれています。

ホルス神は、ハヤブサ姿の天空の神様。

冥界の神・オシリス神を父に持つホルスが、父を殺した叔父のセト神と戦い勝利し、王の座につくというお話がエジプト神話にあります。

巨大な第一塔門。高さは36メートル。

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一番左側に描かれているのは、プトレマイオス12世。真ん中がホルス神。一番右側はハトホル神。

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レリーフは左右対称で描かれています。

塔門の前のホルス神像。

塔門の上部にも、びっしりとレリーフが描かれています。どうやって持ち上げたんだよ、あれ。

命の鍵、発見!!

塔門をくぐると、中庭に出ます。

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この壁がずーっと続いて神殿を囲んでいます。午前中に行ったコム・オンボ神殿にも、元々はこのような壁や列柱があったようですが、今はなくなっていました。

むしろ、この状態で2000年残っている事の方が凄い。「最も保存状態がよい」と言われる理由が分かります。

この中庭にもホルス神像がおり、先ほどよりもだいぶと保存状態良好。

か、かわいい・・・

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ホルス神と記念撮影したあとは、列柱室へと向かいます。

多くのレリーフが残る列柱室

列柱室の柱も、非常に綺麗に残っています。

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後の時代、神殿内を台所として使用していたため、天井にススがついて黒くなっているそう。
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階段があり、上に上れるようになっていました。正直、ガイドさんにひたすらついていくだけなので、どこをどう歩いていたのかイマイチよく分かっていない・・・

(そもそも方向音痴過ぎて、常日頃から、方角も左右も見失っている。)

この壁画に描かれている船が・・・

これ!!

至聖所に祀られています。

神殿の周壁を巡る

室内(?)から出て、神殿をぐるりと囲む周壁を見学。

レリーフの神々の顔が削られているのが分かります。

これらは、偶像崇拝を禁止する初期のキリスト教徒や、イスラム教徒の人々によって、削られてしまったそうです。

エジプト神話に残るホルス神と、叔父のセト神の戦いの場面が、神殿内のレリーフには描かれています。

セト神はカバの姿で描かれており、上のレリーフは、ホルス神がセト神をモリでつき、完全支配化においたというシーン。

読める!読めるぞ!

(もう、ええって。)

周壁の所で自由時間となったので、以下はガイドさんなしで、ツアーご一緒の方と自由に散策。

ゆえに、レリーフの詳細の意味は分からないけれど、面白いなーと思ったものを撮影。

これ、頭ハヤブサ・・・?ホルス神なのかな・・・?

いや、トキの頭を持つトト神かも・・・(ガイドさんがいないと、命の鍵以外、見分けられない。)

神殿見学後、お土産売りの子供たちを振り切りながら、行きと同じ少年の馬車に乗り、船の停泊所まで帰ってきました。(帰りもなかなかの爆走具合で、楽しませてもらいました。)

この馬車は、ツアーで手配してくれているので、もちろん個別に乗車賃を支払う必要はなく、またチップも事前に渡しているので、私たちは支払う必要はない、と添乗員さんにもガイドさんにも言われていました。

とはいえ、みんな「チップくれ」と言ってきます。

うん、もう旅行会社を通じて渡してるんだよね。そこから貰ってね。どういう仕組みになっているのか分からないけどさ・・・

チップ攻撃から逃げる為に、最後そそくさと馬車を降りてしまいましたが、少年!馬車、楽しかったよ!ありがとねー!

おまけ

ホルス神殿に並ぶお土産屋さん。

洋服、それ、一生外に出しっぱなしにしてない?っていうぐらいほぼ砂まみれやった・・・