4日間に渡る四国旅。思えば、これだけ長い時間四国で過ごしたのは、お遍路旅以来約4年ぶりのことでした。
最後に訪れたのは、現在放送中のNHKの朝ドラ【らんまん】の主人公・牧野富太郎博士ゆかりの場所、高知県立牧野植物園です。
朝ドラやっているから行こうと思った訳ではなく、むしろ牧野博士が朝ドラの主人公であることを四国に来てから知りました。(全く朝ドラ見る習慣がないから、何やってるかも全然知らなかった・・・)
この植物園には、これまた数年前にお遍路旅で出会っていて、面白そうな場所があるな~今度改めて来たいな~と思っていたんです。
その「改めて」が今に至ったという訳です。
高知県立牧野植物園までのアクセス
JR高知駅から観光周遊バス「MY遊バス」で約30分
高知市内の観光スポットを巡る観光バス「MY遊バス」。
1日乗り放題のチケットは、運行ルートによって2種類あります。
・JR高知駅~竹林寺前までの「五台山券」大人(中学生以上)600円 子供300円
・JR高知駅~竹林寺前~桂浜までの「桂浜券」大人(中学生以上)1,000円 子供500円
植物園に行くだけなら、五台山券でOKです。
乗り放題だし、主要観光ルート回るし便利だなと思いますが、運行本数は1時間に1~2本と少ないのが難点です。
チケットは駅前の観光案内所をはじめ、主要なホテルなど複数個所で購入可能。
詳細は公式HPをご確認ください。
バス乗り場は、通常の路線バスや空港バスが発着するバス停とは異なり、駅の南口側にあります。(三志士像のいる方)
牧野植物園で植物を学ぶ
今年に入ってから、やたら季節のお花を見に行く趣味が開花した私。もっと植物そのもについて詳しくなりたいと、植物園に足を運ぶことも多くなりました。(今まで数十年に1度程度でしか行ってなかったのに、今年に入ってから既に5~6回行ってる。)
高知県立牧野植物園は、高知出身の牧野博士の功績をたたえ、博士がお亡くなりになった翌年1958年4月に五台山に開園しました。
開園から60年の間、園の面積を拡張し、山の起伏を活かした約8haの敷地に3,000種類以上もの植物が生息しています。
この日は平日月曜日。それでも植物園は大人気。物凄く沢山の人が来られていました。朝ドラ効果凄いなと思ったんですが、恐らく人が多かった理由はもう一つ。
偶然なのですが、訪れた日は牧野博士のお誕生日(文久4年4月24日生まれ)。
そのため、植物園が無料開園されていました。(通常は一般730円。MY遊バスのチケットを提示すると団体料金630円が適用されます。)
無料開園日を狙った訳では全くなかったんですが、ラッキーでした。(無料であることも直前に知った)
牧野博士の名言として知られる言葉が「雑草という草はない」
植物を愛した博士ならではの言葉。どんな植物にもちゃんと名前があるんです。一つでも多く植物の名前、覚えて帰りたいと思います。
園内には正面と南門があり、上の写真は正門。
正門を入るとまずは、土佐の植物生態園。高知県の豊かな自然が再現されたエリアです。
もう一度言います。
雑草という草はない
ゆえに、植物を紹介するパネルも乱立しています。
じょ、情報量が多すぎる・・・
全部じっくり見ていたらとてもじゃないですが時間も足りないし、脳みそもパンクしちゃうので、気になる植物にだけ注目して、写真を撮りつつ園内を散策。
お花が咲いているものには、このような「咲いています」マーク付き。きちんと名前や説明書きがされていると、道端で咲いていたら素通りしてしまいそうな小さなお花にも目が止まります。
「名前」って物体に意味を持たせる最大の発明ですね。(植物園に来て、謎の悟りに至った人)
【らんまん】で紹介された植物にはこのようなマークが付いていました。朝ドラ、観ておけばよかった。
植物園って1年を通して見ごろの植物が変わるから、いつ行っても新鮮に楽しめる素晴らしいところだ!と最近気づきました。
牧野富太郎記念館本館。ネットやガイドブックでは、もっと映える感じの写真が載ってたんですが、何でだろ、うまく撮れない・・・(シンプルにセンスの問題)
牧野富太郎記念館 展示館へと続く回廊。展示館では、牧野博士の生涯についての展示が多数あり、ドラマを見ていない私でも博士の人となりを知ることができました。
日本固有種「タカネバラ」深山に行かないと見られない『高嶺の花』として紹介されていました。
♪会いたいんだ 今すぐその角から 飛び出してきてくれないか♪
食材として使われる花を「エディブルフラワー」というそうです。
今度誰かと食事に行った際、相手がお皿に乗ったお花を見て
このお花も食べられるのかな?
って言ったら
エディブルフラワーだから食べられるよ。
って教えてあげましょう。
ケシの花。ケシはアヘンの原料となるため栽培が厳しく規制されています。
たまたま種が庭に飛んできて、見た目綺麗な白いお花だから、育てちゃおうなんてことをしたら、大変なことになるので要注意。知識は自分の身を守る最大の武器。しっかり覚えて帰ろう。
ちなみに、先日兵庫県にある『六甲高山植物園』で青いケシの花を見たんですが、これはケシ属であっても許可なく栽培できるそうです。
青色のケシ、めっちゃ綺麗でした。
ちょっと独特な匂いを放っていたトビカズラ。
植物を見ながら歩いていたら、見覚えある人影!
へんろ道案内じゃないですか!!
え?この植物園の中、遍路道だったの?
この植物園の近くに第31番札所の竹林寺があるのですが、確かに今ガイドブックを見返したところ、牧野植物園内を通っているようにも見える。私、竹林寺に行く道中迷子になって、結局車道を通って行ったんですよね。ここか!遍路道、ここにあったんか!
植物園から、竹林寺の五重塔が見えました。
シランを見る度に
シランって言うんや。知らんかったわ~
というシャレが毎回頭に浮かぶ。(数回見てるからホンマは知ってる)
入口がちょっとラピュタの世界観ある温室へ。
「バナナの花が咲いています!」のお知らせを見つけて、見上げてみたら・・・
間接照明みたいな形の物体がぶら下がっていました。え?バナナの花ってこんななの?
つるが絡まる魔法でもかけられたんか?
バニラの実。めっちゃバニラのいい匂いがして、しばらくクンクン鼻近づけて嗅いでたら、それを見た近くのお兄さんも同じように実を嗅いで
おぉ!めっちゃバニラの匂いする!
って嬉しそうに横にいた彼女さんに言ってました。良い事したわ。(良い事のレベル、低ない?)
私が大好物、チョコレートの原料カカオの実。
いつもお世話になっております。
メールの冒頭は完全なる社交辞令やけど、カカオの実には心からの「お世話になっております。」を届けたい。
オオニバス。水槽に通路があって下から葉っぱの裏を観察できるようになっています。
ブツブツ恐怖症的には結構限界値の見た目。ぞわっと度3。(ちなみに、5はシダ植物の胞子&アマゴの赤い斑点。)
数は少なかったですが、凄く綺麗だったヒスイカズラ。
南国気分をたっぷり味わい、温室を後に。
温室からすぐの場所に南門もあったのですが、まだバス出発まで時間があったので、再び正門まで戻ることにしました。
最後に紹介するのは、綺麗に咲いていた可愛らしいオオデマリ。
園内を全てまわった訳ではないですが、1時間半ほどの滞在でも沢山の植物に出会うことができました。牧野博士について見識を得ることができたのも良かったです。
植物園からは、再びMY遊バスで「はりまや橋」バス停下車。そこから空港バスに乗車。高知空港から伊丹空港行きの飛行機に乗って大阪まで戻ってきました。
ちなみに、高知から伊丹までの飛行時間は50分弱でした。はっや。
利用案内
- 入園料:一般730円 高校生以下無料
- 開園時間:9:00~17:00(最終入園16:30)
- 休館日:年末年始(12/27~1/1)その他メンテナンス休園あり
おまけ
展示館にいたリアルな牧野博士。(お仕事中)
畳の上に倒れてるやつ、でかいツクシ?