紀伊半島内にありながら、アクセス困難ゆえずっと行けていなかった三重県熊野市の赤木城に、先日ようやく行ってきました。
東京行くより遠かった・・・
赤木城へのアクセス
JR紀勢本線「熊野市」駅から車で40分。
私の行程は「松阪駅」まで近鉄特急で約1時間半。そこからJR特急南紀に乗り変えて「熊野市駅」まで約2時間。三重県なのに遠い・・・
そして、熊野市駅からバスに乗る予定だったんですが、JR特急南紀が前を行く電車の踏切点検により遅延しており、松坂駅に10分強遅延。列車が熊野市駅到着してから、バス発車まで12分。
乗り換え、余裕っしょ
と思っていたら、まさかの10分遅れ。超危ういんですけど。このバス逃したら、次2時間20分後なんですけど???
ですが、JRさんの頑張りにより、最終的に遅延は3分に縮まり無事バスに間に合いました。
安全運転かつ遅延の巻き返し、誠にありがとうございました
公共交通機関を駆使する場合は、熊野市駅から、三重交通が運行している熊野市コミュニティバス『瀞流荘』方面行乗車。
コミュニティバスの乗り場は駅のまん前ではなく、道を挟んだ反対側。観光案内所前にあります。
※バスの時刻は下記をご確認ください。
熊野市駅から約40分『道の駅熊野・板屋九郎兵衛の里』下車。運賃600円(2023年3月時点)
こちらの道の駅に続100名城のスタンプがあります。(以前はこの道の駅の隣にある紀和鉱山資料館がスタンプ設置場所だったようですが、現在は変わっています。)
あと、御城印やオリジナルTシャツの販売なんかも。
そして、レンタルサイクル(電動)をやっているので、ここからは自転車を借りて赤木城までの道のり約5.5キロを自転車で爆走します。
車以外で行く方法は、恐らくこれがベストかと思います。
道の駅の営業が16時までなので、こちらでレンタルサイクルをする場合、利用するバスは下記2択(バスの時間は、2023年3月時点のものです。)
①熊野市駅発11:25→道の駅熊野・板屋九郎兵衛の里12:10(これが第1便)
②熊野市駅発13:50→道の駅熊野・板屋九郎兵衛の里14:35
公共交通機関を駆使して行くのが、かなり困難なお城です。
ですが、時期がよかったので、途中で満開の桜を見ながらお花見サイクリングを楽しむことができました。
分かれ道ごとに、案内表示もあるので迷わず行けます。(迷子の天才の私でも大丈夫だったので、きっと皆さん大丈夫。なはず。)
道の駅から赤木城までは、自転車で約25分。
途中からほぼ上り坂なので、電動でも結構きつかった・・・(充電が30%切っていたので、エコモードで漕いでいたから余計やと思うけど。出発前にちゃんと確認すれば良かったよ・・・ただ、帰りはほぼ下りなので、電源節約して帰って来れました。)
なお、レンタルサイクルは3時間まで500円。3時間以上1,000円。3時間あれば、赤木城と近くの名所・丸山千枚田を見て戻って来れました。
赤木城の歴史
熊野の地は、1585年豊臣秀吉の紀州侵攻によって、その支配下に入りました。しかし、厳しい支配に対して、熊野の地侍たちが1586年に蜂起。「天正の北山一揆」と呼ばれるこの騒動は、鎮圧までに3年を要しました。
赤木城は、この一揆を鎮圧するための拠点として、1589年頃に藤堂高虎によって築かれたと考えられています。
赤木城から800mほどの場所に、北山一揆の首謀者たちの処刑場である「田平子峠刑場跡」があり、現在は供養塔が建てられています。
(行こうと思っていたのに、千枚田のことで頭がいっぱいですっかり忘れておりました・・・)
城の遺構
城郭内は自由に入ることができます。
伝鍛冶屋敷跡
駐車場横に主郭へと上がる階段があります。
その階段の始まりの位置に、鍛冶屋敷跡と考えられている遺構。
東郭・門跡
下からの階段を上がってくると、門跡があり、その両脇に東郭があります。石垣と桜のコラボが素晴らしい!
廓内の発掘調査は行われていませんが、礎石が見つかっていることから、以前は建物があったと考えられています。
東郭でお花見を楽しんでいる方たちがいらっしゃいました。
赤木城は、桜の名所でもあるので行くなら絶対桜の季節にしよう!とずっと思っていたのです。桜がちょうど見ごろ。はるばる来た甲斐がありました。
虎口
廓の出入り口である虎口。赤木城では二重の虎口が築かれ、敵の侵入を防ぐ工夫が凝らされています。
下段の虎口は、現在は階段が設置されていますが、当時は梯子をかけて登っていたと考えられています。
主郭へと続く上段の虎口。一際大きな石垣。
主郭
城の最高所にある主郭。周囲を約4mの石垣が取り囲んでいます。現在は、桜の木が植えられ、絶好のお花見ポイント!
また、城下から30mほど高い位置にあるこの場所からの眺望も素晴らしい。
周囲の山々や、尾根に構築された郭が見渡せます。右側に見えているのは西郭。
主郭から見下ろした北郭。
主郭から360度周囲を見渡すと、改めてこんな山に囲まれた場所に、よくぞこれだけの立派な石垣造りの城郭を築いたなと思います。
東郭側から見た主郭。石垣と桜は、白米と明太子並みに相性がいい。
棚田の絶景 丸山千枚田
赤木城に来たならば、合わせて行きたい場所。それが「丸山千枚田」です。むしろこちらの方が観光スポットとして有名かもしれません。
熊野市駅から、私が乗車した『瀞流荘』行きのコミュニティバスに乗車し『千枚田・通り峠 入口』で下車して行くことが可能です。
赤木城からは約4キロ。自転車で20分ほどでした。途中から下りだったので、割と楽に行けました。
約1,340枚の棚田は日本最大規模。日本の棚田百選にも選ばれています。
棚田ってそんなに沢山日本にあるのか・・・
棚田って車がないとアクセス困難な場所が多いので、記憶の限りこれが初棚田。
めっちゃええやん!棚田!!
初棚田が日本最大規模なら、もうこれが最高レベルの棚田ビューということですよね。
どうでもいいですが、私今までの人生で一番「棚田」って文字を入力しています。
まさにこのあと、長い長い下り坂を、ブレーキいっぱい握りしめて、ゆっくりゆっくり下りました。
棚田の景色見ながら坂を下っていたら、とんでもなく大きな岩に遭遇。
桜と棚田は、白米と沢庵並みに相性がいい。
おまけ
写真じゃよく分からないんですが、帰り道この桜から物凄い花吹雪が降ってきて、思わず自転車止めて見入ってしまうほど綺麗な光景でした。
気づいたら、電動自転車にまたがり一人でにやついていました。
気持ち悪くてすいません。(誰にも見られてなかったからセーフ。)
続100名城のスタンプ帳 公式ガイドブック