えちこの旅ブログ

知的好奇心のおもむくままに

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【女一人歩き遍路】第4回目1日目 24番 最御崎寺~25番 津照寺

※この記事は、2015年9月~2019年4月まで3年半かけて歩き遍路をした記録です。情報などは当時のものなので、現在と変わっていることがあるかもしれません。ご了承ください。

【前回の記事はこちら】

iechiko.hatenablog.com

 

 

お遍路旅の第4弾。
徳島県を終え、今回から高知県に突入です。
徳島は 「発心の道場」 と言われ、続く高知は 「修行の道場」 と言われます。
今までよりも、さらに過酷ってことか。。。

それもそのはず。
高知って、後半一つ一つのお寺の距離がすごく長い。
改めて地図で見て思う。高知、でかいわ。
だって、四国の下半分、高知県ですよ。

そんな高知、始まりのお寺は室戸岬にございます。

前回打ち終えた徳島最後のお寺、23番 薬王寺から
24番 最御崎寺(ほつみさきじ)まで、なんと78キロ!!
遠っ。いきなり遠っ。

 

はい、ですがマイルールのワープで一気に最御崎寺まで行きます。

この長距離の大変さを経験せず、一気に高知へ攻め入ったので、「あそこ大変だったよねー」とか歩きお遍路さんに言われると「・・・あ、私歩いてないんですよね」と何だか肩身が狭くなります。

「歩き遍路」って言いながら、歩いてねーじゃん。はい、すいません。




有給+週末を利用してのお遍路旅。

木曜の午後&金曜終日休みを取りまして、まずは木曜昼過ぎ大阪から徳島までお馴染み高速バス。徳島駅から多少なりとも高知県に近づきたかったので、徳島駅から50分ほど電車に乗って、阿南駅まで。
駅近くにホテルある場所があんまりなくて、いったんここで宿泊することにしました。

阿南駅から徒歩10分弱でホテル サンオーシャンに到着。

夜ごはんは近くにお店が無かったので、ホテルのレストランで食べてさっさと就寝。

明けて、翌日。

2016年6月17日

まずは、阿南駅から海部駅経由で甲浦駅まで行きます。
通学ラッシュでした。
寝坊して、この電車逃したら、次来るの何分後なのかしら。。。恐怖だな。

阿南駅から海部駅まではJR。
海部駅から甲浦駅阿佐海岸鉄道
なので、阿南駅では、海部駅までの切符しか買えなかったです。
ですが、電車の中でうろちょろしてる(仕事してはんねん)車掌さんからその先の分、追加で買うことできました。

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海部駅で降りて、乗り換え。

 

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全面、すだち押し。
でこ、窓のせいでえぐれてますけど。

私ともう一人男性しか乗り換えなかったので、乗客はたった二人。
まぁ、そりゃ、本数もほとんど無いわな・・・


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車内には手作りてるてる坊主が。
なんかほんわかしますね。

出発から1時間40分かけて、甲浦駅到着。

グーグルマップで見たら、まわり何にもなかったので、ポツーンとバスを待たないといけないと思ってたのですが、


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駅降りてすぐに、立派な休憩所兼、観光案内兼、売店がありました。
ちなみに、バス停はこの脇。
トイレもあるし、ベンチもあるし、快適、快適。
30分ほど待って、室戸岬方面行きのバスに。

ふー、スタートまで遠い・・・・

国道55号線を室戸岬へ向かいます。
ほぼ歩きお遍路ルートですが、誰も歩いてる方はいやしません。

完全に、お遍路オフシーズン。梅雨だし。
バスに揺られて、約50分。

大師像前で下車。

はい、ようやくスタート地点到着です!阿南駅から3時間かかりました。

降りて間もなく、大師様。

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でかい!白い!!


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室戸の海


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室戸の岩


この国道沿いに、御厨人窟(みくろど)と呼ばれる弘法大師空海修行の地があります。


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青年僧だった弘法大師が、この洞窟で寝起きをして修行をしていたと言われています。
その時、この洞窟から見える風景が「空」「海」のみであった、というところから、空海とい法名を得たそうです。

最御崎寺に向かってさらに歩いていると

「彼女」


と車道挟んだ反対側の歩道から、自転車に乗ったおじさんに声をかけられました。


・・・わてのことかしら?

女性どころか、私以外人間がいないので、おそらく私のことでしょう。


「こっち来て、あの岩見てみ。人の形してるから」

と教えてもらって見てみると


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おぉ。ホンマや。
鼻筋、非常にすっとしてますね。

「天狗岩、言うねん」とだけ言い残し、おじさんは自転車で颯爽と去って行きました。

せめてお名前だけでもー


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国道を逸れて、本格的な遍路道へ。
そして、前回に続き、初っ端からまたまた山登りの洗礼です。

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ほそーい。完全なる裏道を通って・・・


 

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きゃー来たー。階段山道。

 

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捻岩

弘法大師が念仏を唱えて祈念し、異変をおさめたと伝えられる】

だそうです。

 

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はい、続く、続くよ、階段。

ここで、上から足の長い生き物が突然ガサッと目の前に落ちてきまして。

巨大な蜘蛛だと思って、
「ぎゃーーーーーーーーーーーーーー!!!」と珍しく絶叫してしまいました。

独り言とか一切発しないタイプなのですが、今回は相当びっくりしたのです。
で、蜘蛛だと思った正体は・・・

前回も山で何度となく遭遇したカニでした・・・・
ちなみに、まわりに誰もいなかったので、

「どうしました?」なんて声かけてくれる人もおらず、

「ぎゃーーーーっ」って一人で言って、

「あ、カニか・・・」って一人で納得して、

そのまま、また無言で山をぜーぜー登り続けました。
初っ端から、心臓に悪いわ・・・

 

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わずか15分ほどの山登りでしたが、山門に着いた頃にはすっかり汗だく。


高知、最初のお寺

24番 最御崎寺(ほつみさきじ)

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嵯峨天皇の勅願により、弘法大師が開基したお寺。
真言密教の道場とされ、昔は女人禁制だったそうですが、明治5年に解禁されました。

という訳で、女性の私も参拝させていただきます。

 

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目力、強め。

 

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「小さなことから コツコツと」

 

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二代藩主 山内忠義に寄贈された鐘楼堂。

 

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叩くと鐘のような音がする 鐘石
この音は極楽浄土まで届く、と言われています。
確かに、叩くと「キーン」といういい音がしました。

 

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本堂

 

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大師堂

 

参拝を終えて、御朱印をいただきに納経所へ行くと「汗だくやねー」と言われる始末。
いやー、もうびしゃびしゃの前髪、乾く気配がありません。

次の津照寺(しんしょうじ)までは約6.5キロ。

 

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室戸スカイラインを歩きます。
上ってきた分、下ります。お遍路のサダメです。

 

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ハイビスカス!
徳島とは違い一気に南国感が出ました、高知。

 

20分ほど車道をてくてく歩いて

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降りてきました。

左折したら、中岡慎太郎像があるようでしたが、逆方向に寄り道してる時間はないので、右折。
慎太郎さん、いつかまた会いに・・・来るかな。

 

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海沿いの町を歩いて行きます。
目にするのが

 

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津波時の避難経路を差し示す案内板。

海は素敵なところです。私も大好きです。(海無し県の奈良育ちですが)
見るだけでテンション上がります。
でも、時に人の命を奪う、恐ろしい凶器にもなりうるものです。

ここが、津波の危険にさらされている場所であることをひしひしと感じました。

 

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避難タワーも所々にあります。

万が一の時を想定して、避難案内板と、避難タワーをチェックしながら歩きます。
今は絶対安全、なんて言いきれないですから。

 

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国道55号線。
岬に沿って走るこの道をひたすら歩く。

 

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津照寺まであと2キロ。
ここから徳島県庁までのキロ数、必要としてる人、いるんだろか。

最御崎寺から約1時間20分。
25番 津照寺(しんしょうじ)

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大漁と海上安全を守る延命地蔵が本尊。
江戸時代、土佐藩主 山内一豊が暴風雨で遭難しかけたとき、こちらの地蔵が僧の姿となって舵を取り、港へ導いたという伝説が残っています。
今も、地元の漁師さんが海運安全を祈るお寺です。

 

門をくぐって、目の前に急な階段。

 

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これを上らないと、本堂には行けません。

 

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本堂

現代ちっくな建物。

 

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ふもとの港町が見下ろせます。

 

階段の上にある鐘楼門。

裏側、こうなってまして

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上れます。

上らなかったですけど。

 

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階段下りて、大師堂

地元の子供が描いた津照寺の絵が貼ってありました。
なんか和みます。

次は3.6キロ先 金剛寺を目指します。

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私が旅の間愛用していたガイドブックはこちら。

納経帳とほぼ同じサイズで、サブバックに収まります。

地図と各お寺の案内が書かれてるので、一冊あるととても便利。

【女一人歩き遍路】第3回目2日目 23番 薬王寺

※この記事は、2015年9月~2019年4月まで3年半かけて歩き遍路をした記録です。情報などは当時のものなので、現在と変わっていることがあるかもしれません。ご了承ください。

【前回の記事はこちら】

iechiko.hatenablog.com

 

2016年5月29日

 

2日目。

栄養満点。もりもり朝ごはん!

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朝ごはんを頂き、わんこと戯れ

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樹園さんのホームページを見たら、こちらの白いわんちゃん(お名前は金タロー。ちなみに、ご飯中いつもかまってちゃんだった子はナッツ)H29 11月にお亡くなりになったようです。悲しい。(犬好き過ぎて、死ぬのつらくて飼えない人)

 

お宿をあとに23番 薬王寺へ向かいます。
3回目にしてついに、徳島県最後のお寺です。

 

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相変わらず、本日も曇天です。

 

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薬王寺まで12キロ。
どうか雨降りませんように。。

 

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小さな漁港の町を過ぎ、今日もお山へ入ります。

 

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すぐ横が海なので、こんな子に遭遇。

 

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サワガニさん!!

わー、サワガニさーん!と写真撮るためにちょっと追いかけたら、ダッシュで逃げて行かれ、その勢いで道を外れ、谷底に落ちて行きました。

カサーン、カサーン、カサーン・・・と音を立てて。

ごめんなさーい、サワガニさーん(泣)

ハサミ、折れてないといいですけど。

10分ほどで車道に出ました。

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・・・ゆるキャラ

 

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山の向こうに海が見えます。
曇り空と一体化してます。

 

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またお山。

滑りやすくて嫌になっちゃいますね。
ここでもサワガニさんに出会いました。
というか、出会う生き物、カニぐらいです。
相変わらず、人がいません。

 

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山を出て、田んぼ道。

 

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さっき私がいたのはあの山です。
遍路道じゃなければ、一生入ることはなかったでしょう。

 

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また海だーと喜ぶこともできません。
なぜなら、雨降ってきたからです。

 

・・・くそー

しょうがないので、またゴアテックスを着こんで、サブバックを守るためにお腹に抱きかかえる妊婦スタイルです。

蒸れるよー暑いよー

 

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亀。

薬王寺までの途中に、日和佐うみがめ博物館カレッタといううみがめ博物館があるんです。
時間に余裕があったので、最初は行こうかなーと思ってたんですがやめました。
びっちょびちょですし。蒸れ蒸れですし。

もう、一刻も早くお寺に着きたい。

 

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橋を渡って

 

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宿を出てから、2時間15分。

 

23番 薬王寺

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聖武天皇の勅願により、行基が創設。
厄除け寺として有名なこちらのお寺。

 

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本堂へは女厄坂33段を上ります。

この他にも、男厄坂42段、還暦厄坂61段があるとのことですが・・・
どこにあったっけな。
なんせ、雨に打たれながらの参拝で、色々必死だったのです。

 

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本堂

 

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大師堂

 

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大楠。
楠って言われたら、クスノキおじさん思い出す、にこぷん世代。
・・・画像出そうと思って、ググって初めて気づいた。

「カシの木おじさん」

え。クスノキじゃなかった・・

30年以上、ずっと木の種類間違ってたよ、おじさん。

 

参拝を終え、今回のお遍路は終了です。
ここから日和佐駅に向かいます。
日和佐駅前には、大きな道の駅がありました。
電車までまだ時間あるけども、お土産も買っちゃったし、どうしよっかなーと思ってたら、いいものめっけ。

 

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足湯。
疲れた足に最適です。

外反母趾がひどいです。
足湯でのんびりしてるうちに、雨はどんどんひどくなってきました。
良かったー。ひどくなる前に参拝終えられて。

 

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足湯堪能したあと、駅のホームへ移動。

道の駅真横にあります。
駅の切符も、道の駅のお土産屋さんで購入できます。

 

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すだちジュースを飲みながら、電車待ち。

親指の付け根が異常に青いですが、正常な状態です。
以前会社で「え?どしたん?打ち身?」って言われましたけど。

1時間40分ほど電車に乗って、徳島駅まで。
徳島からはもう乗り慣れました、お馴染み高速バスで大阪へ。

最後は残念ながらお天気に恵まれませんでしたが、これにて「発心の道場」と言われる徳島県 お遍路旅は終了。

次回から高知編に突入です。

私が旅の間愛用していたガイドブックはこちら。

納経帳とほぼ同じサイズで、サブバックに収まります。

地図と各お寺の案内が書かれてるので、一冊あるととても便利。

【女一人歩き遍路】第3回目1日目 22番 平等寺

※この記事は、2015年9月~2019年4月まで3年半かけて歩き遍路をした記録です。情報などは当時のものなので、現在と変わっていることがあるかもしれません。ご了承ください。

【前回の記事はこちら】

iechiko.hatenablog.com

 

 21番太龍寺の参拝を終え、22番平等寺へ向かいます。

私はぜーぜー息切らして山を登りましたが、太龍寺の山門まではロープウェーが通っています。
なんでも西日本最長、所要時間10分ほどらしいです。
お天気が良ければ、ロープウェーに乗って景色を楽しみながら、太龍寺を目指すのもいいかもしれません。
私は、天気がよかろうが、悪かろうが、己の足で進みますよ。
健脚とおほめ頂いたし、引き続き頑張ろ。

山門まで戻り、

 

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平等寺へ方面へ。

 

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安定のソロ活動。

 

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安定のモヤモヤ。

 

お腹が空いてきたので、持ってきた栄養バー的なものをもぐもぐしながら歩きます。
行儀悪くてすいません。

お遍路のときは、昼ご飯、結構適当にしがちです。というか、今までお店に入ってちゃんと食べたことないな。


ほどなくして山道が終わり

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県道突入。

と、同時に雨が降ってきました。
週間天気予報で晴れだったはずなのに。
まさかの雨。おかしいな。私、元雨女の現晴れ女のはずなのに。
ポツポツ雨から、小雨のちょい強めに。
ついに、雨具ゴアテックスを着る時が来たか。
リュックを降ろして、ジャケット出して、着て、またリュック担いで歩きだして・・・

・・・あっつ。

蒸れる。
ゴアテックス、すごく蒸れる。

外からの濡れは防げますが、中は暑さで汗まみれ。
いや、これもう雨に降られてるのと変わりませんやん。
むしろ暑さ加わってこっちの方が不快やわ。

でも、納経帳や線香とかを入れているサブバックが濡れて中に浸みるのは嫌だ。
なので、濡れないように、ジャケットの前をびっちり閉めてサブバックを閉じ込めて
お腹の前で抱えて歩くことに。

・・・いや、これ見た目完全に妊婦さんやん。

雨の中、フードかぶってでっかいリュック背負った妊婦が県道を一人歩いてる。
こわい、こわい、こわい。
でも濡らしたくないから仕方ない。ほんで暑い。
妊婦お遍路、汗だくになりながら雨の中をひたすら進みます。

 

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ほーほー。

「歩きお遍路さんは国道渡って直進」とな。

国道を左折すると遠回り と教えてくださるなんてありがたい。

 

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なので、案内通りこの国道を渡って直進。
渡るとすぐにお遍路休憩小屋があったので、ちょっと休憩。

 

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1回ゴアテックスジャケット脱いで、誰も通らないので汗拭きシートであっちこっちゴシゴシしてやりましたよ。

・・・あ、おじさん通った。
・・・ま。いっか。
(羞恥心の喪失は、女の終わりだと自覚はしています。)

 

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県道ルートが終わったなーと思ってたら

 

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・・・あ、あれ、また、山、ですか・・・
またまた山登りです。

先ほどの案内板に言いたい。

 

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※国道を左折すると遠回り
(でも、直進したら山道だよー

 と追加しておいて欲しかった。

 

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チベットっぽい。

行ったことないですけど、チベット

登りは最初だけであとは下り。
なんか、登った以上に下ってる気がするんですけど。
どういう仕組みだ、この山。

 

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笹は滑りやすいので、雨の日かなり危険。

 

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雨の日もある、風の日もある。

いや、ごもっとも。

 

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山を出たら、若干雨が小降りになってました。

山でも、山じゃなくても、まるでいない歩きお遍路さん。
というか、住人もほぼ見ない・・・

そして太龍寺から約3時間。

 

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突如、田んぼの横にお寺出現。

22番 平等寺

 

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弘法大師がこの地で修行していると薬師如来が現れ、加持水を求めて杖で井戸を掘ると、白い霊水が湧き出したといういわれのあるお寺。

現在もこの水は湧いていて、万病に効く「弘法の霊水」と言われてるそうなんですが、
井戸、どこにあったんだろ・・・

 

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・・・乳首とへそが顔にしか見えない。
疲れのせいかしらね。

 

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またまた本堂は階段の上。
・・・このスタイル流行ってるの?

 

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本堂

 

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大師堂

 

頑張ったご褒美でしょうか。
ありがたいことに、雨は上がりました。

 

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次の23番薬王寺までは23キロ。
ですが、今日はいったんここで終わり。今日のお宿へ向かいます。

次の23番薬王寺への途中にある「樹園」さんに宿を取ってたんですが、私はここで一つの決断をします。
ここからお宿までは、まだ10キロ以上あります。
時刻は、15時40分。

歩けない距離ではないですが、またいつ降りだすか分からない雨。
というか、またなんかパラパラ来てる。
チェックインの予定時間にはどう考えても間に合わないし・・・
よし。

電車に乗ろう。

始めのお寺までは公共交通機関OK。
でも、歩きだしたら、そのお遍路旅が終わるまで自分の足で歩ききる

と決めてたマイルール。
ですが、3回目にして早くもルール変更。

※雨のときは電車もあり

という特例を設けました。

私がルールで、私が実行するんですからね。ま、好きにやらせていただきます。
という訳で、30分ほど歩いて

 

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最寄りの新野駅到着。
無人駅です。

事前に、新野駅の電車の時間も調べてまして(乗る気、満々やったんやん)
15分後に電車きました。

電車で二駅。
わずか10分で由岐駅到着。
たった10分ですよ。知ってました?電車って、すごい速いんです。

 

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駅ではえびー太くんが出迎えてくれました。

「ようこそー」

 

君に会えただけでも、電車に乗った意味があったよ。(うそつけ)
ほどなく、お遍路道に。

 

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平等寺から23キロだったので、ちょうど10キロワープです。
10キロ、10分。。。

知ってました?電車って、すごい速いんですよ。
(分かった。知ってる、知ってる)

ここから、このお遍路初。海沿いの道です。

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超どんよりしてて残念ですけどね。

 

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看板発見!

もう少しかなー
駅から30分ほど歩いて、今夜のお宿樹園さんに到着。

 

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口コミを見ると、お遍路さんも割と利用されてるそうで、夕飯時なんかに交流できるかなーと思ってたんですが・・・

「いらっしゃいませ。今日のお泊りはお客さん、おひとりですよー」

道中も散々一人歩きだったのですが、宿泊まで、お一人でした。
私は勝手に5月はまだまだお遍路シーズンだと思ってたんですが、春のピークは3~4月。すでに5月はオフシーズンのようです。
どうりで道中、歩きお遍路さんに全然出会わない訳だ。

 

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お部屋はこちら。
おばあちゃんちみたいでなんかいい。
お風呂とトイレと洗面は共有ですが、まぁ、私しか使わないので実質、風呂、トイレ、洗面付きみたいなもんです。

年配のご夫婦がされているお宿でして、完全にじいちゃん、ばあちゃんのおうちに遊びに来た孫の図です。
(私のおじいちゃん、おばあちゃんにしたらお二人ともお若すぎですが)

ご飯までの間にお風呂ためてくださったので、汗を流してさっぱり。
お風呂は家族風呂で、大きくはないです。
でも、一人なので充分です。ためてくださったお湯、猛烈に熱かったけどね・・・

 

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夕食はこちら。

これに、天ぷらと、

 

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この子が入ったお味噌汁。

おさかな天国!!

おひつには、どう考えても一人で食べきれないご飯が入っててボリューム満点。

NHKで、オバマ大統領広島平和記念公園のニュースを見て、後ろでおじいちゃんがパラパラと新聞をめくる音を聞いて、やっぱり、完全に大きなおうちのじいちゃん、ばあちゃんちに来た孫です、これ。

あと、予約する時の決め手になった大事な要素がもう一つ。
かわいいワンコがいるんです、このお宿。


ご飯食べてたら、寄ってきた。



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くんくん。


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か、かわゆす。
無類の犬好きな私には、たまらない。
食べて、わんこ撫でて、食べて、わんこと戯れて、食べて・・・

…あ、どっか行っちゃった。

 
逆に言うと、犬が苦手な方にはちょっと大変かもしれませんね。
すごい人なつっこいわんちゃんで、常に近くに来てくれますんで。
おいしいご飯でお腹いっぱいになり、早々にお休みのご挨拶をして、和室でゴロゴロしながら明日に備えてお休みなさいー

私がこの日お世話になった樹園さん

樹園ホームページ

 

楽天トラベルからも予約可能です。

 (写真クリックしてもらうと、楽天トラベルの予約ページに飛びます。)

 

私が旅の間愛用していたガイドブックはこちら。

納経帳とほぼ同じサイズで、サブバックに収まります。

地図と各お寺の案内が書かれてるので、一冊あるととても便利。

【女一人歩き遍路】第3回目1日目 20番 鶴林寺~21番 太龍寺

※この記事は、2015年9月~2019年4月まで3年半かけて歩き遍路をした記録です。情報などは当時のものなので、現在と変わっていることがあるかもしれません。ご了承ください。

【前回の記事はこちら】

iechiko.hatenablog.com

 

2016年5月28日

 

第2回目から5か月後。年を一つ越えて3度目のお遍路旅です。

今回も土日のみ短期間での日程です。

金曜、(今となっては前職の)午後休を取り大阪から高速バスで徳島へ。

夜は徳島に住む友人とご飯を食べて、駅前のホテルで就寝。

明けて5月28日。

前回、19番立江寺で終わっていたので、今回は20番鶴林寺(かくりんじ)から始めます。
区切って回る場合、再度19番に戻るのが本来の歩き遍路なのですが、私オリジナルのワープルールにより、20番までは公共交通機関を使ってよしです。

※ワープルールとは、一旦、区切った場合、次回始めるのは終わったところからではなく次のお寺へ交通機関などで移動OK。前回終わったお寺から、今回始めるお寺まではワープ。その代わり、1回スタートしたら区切るまでは必ず歩く。というもの。

鶴林寺まで一番近いバス停へ。徳島駅から徳島バス勝浦線 横瀬西行で、生名まで約1時間。

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さぁ、鶴林寺に向けてスタートです。

ごらんのとおり、お天気はドン曇り。というか、むしろ雨ぱらついてる。。
天気予報では寸前までこの日は晴れだったのですが、なんということでしょう。

曇りのち雨
という、お遍路に相応しくない予報に変わってしまいました。
仕方がない。こんな日もあるさ、と歩きはじめます。

 

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歩き始めてすぐ、ご近所のおじいさんが

「あいにくの天気で大変やねー気を付けてねー」とエールを送ってくれました。

ありがとうございます。頑張ります。

 

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珍しい、ブラックお遍路。
なんだか、不のイメージ漂うぞ・・・

 

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行先、くらーい(泣)
今から目指す鶴林寺は、阿波難所の一つ。

そう。や ま み ち です。

 

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上ってみても、どんより天気。

前半は舗装されたコンクリ坂道でしたが、バス停を出て20分後、山に入りました。
いきなり登りです。

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すっごい急な坂道。
ほっそい階段行くか、坂行くか・・・

 

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1.6キロ。平坦な道ならなんてことない距離ですが、ひたすら登りは相当きつい。
ただ、山に入ると木で遮られて、雨で濡れることはなくなりました。
その代わり汗だくなので、結果びちょびちょです。

 

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自然の道よりも、このような階段状の道が多いのです。
息切れが、留まることを知りません。

 

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あと十丁 泣きの遍路は鶴林寺

はい、泣きたいです。
丁の距離感がわかりませんが、いつ終わるのでしょうか。

昨年行ったこれまた難所の一つである焼山寺までの道のりも、山を登って下りての超ヘビーな遍路道だったのですが、ある程度登ったら平坦な道が続いて休憩もできたんです。        
でも、今日は最初っからほぼ登りっぱなし。
距離が長いという点で焼山寺はつらかったですが、登りの畳みかけはこっちの方がつらいかも・・・

 

ぜーぜー言って進んでたら、逆打ちなのか山から下りてくる男性お遍路二人組に遭遇。

「ちょうどあと半分ぐらいだからね」と励ましていただき、
「ありがとうございます」といったものの、

あと半分もあるんかい・・・(白目)

 

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レレレのおじさん、お忘れ物ですよー

 

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猛烈に登りにくかった石の道。
雨で表面がすべりやすくなってるし、大きさばらばらだし。
なんでや。なんで石にしたんや。
あーもう、なんで初っ端からこんなしんどいんだ・・・と、嫌気が十二分にさしたころ。
バス停から歩くこと約1時間。

 

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境内へ約100メートル
やっとゴールが見えてきました。

 

20番 鶴林寺(かくりんじ)

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弘法大使が修行中、二羽の鶴が金の地蔵を運んできたと言われるこちらのお寺。

 

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鶴さんがいます。

 

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そして、本堂は、この階段の上。
・・・もう、嫌になっちゃう。

山登りで酷使した足腰にムチを打ち、階段上ってようやく到着。

 

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本堂


本堂前にも

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鶴さん。

「ようこそー!」

 

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江戸末期に建てられたという立派な三重塔もあります。

階段下りて

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大師堂

 

納経を済ませたあと、ベンチに座って小休憩。
ですが、まだ山道は続くし天気も危ういし、先を急ぎます。

 

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次は約6.5キロ先。21番太龍寺

 

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・・・降りるんかい。
あんだけ登ったのに、降りるんかい。

ちょっぴり湿った山道。下りは滑りやすくて要注意。

 

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四国遍路は修行道

そう。これは修行道。
山を登って、登って、降りて。山あり、谷ありです。
ほんで、なんかこの幹、ちょっとセクシーですね。
とか考えてしまう私は、まだまだ煩悩の塊。修行が足りません。

 

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お寺には数人参拝されてる方がいましたが、歩き遍路道は相変わらず人気がありません。

 

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また下り。もう、膝がゲラゲラ笑ってます。

 

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番号のみで名前呼んでもらえないなんて。
刑務所かい。

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山を下りて、久々大きな車道に出ました。

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遍路マップ発見。
なんだろう、人も車もいすぎて、結果よく分かんないのは私だけでしょうか。

 

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川を渡ったら

 

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はい、また山道突入。

徳島のお遍路道では、難所と言われるお寺が3か所ありまして、

「一に焼山、二にお鶴、三に太龍」と言われます。

焼山は1回目に訪れた12番 焼山寺
お鶴は先ほど訪れた20番 鶴山寺
太龍は今から訪れる21番 太龍寺

いや、二と三の近さよ。難所すぎて、すぐ難所。
難所が怒涛の勢いでやってくる。

 

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まさかのアナ雪。

 

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こういう道ならどこまででも歩いていたい。
川の音を聞きながら、心地よいウォーキング。

しかーし、難所はそんなに甘くない。

 

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息切れ必須。急勾配。

ぜーぜー

 

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まだまだ続く急勾配。
あと1.1キロ。

ぜーぜー

 

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ぜーぜー

 

どうも以前に比べて体力が落ちている気がする。
おそらく、1回目9月に焼山寺への山を登った時は、11月の神戸マラソンに向けて、真夏にランニングを頑張っていたため体力が割とついてたんだと思います。
最近、ちょっとランニングさぼり気味で体力低下気味。
しかも体重増加気味。
ちゃんと基礎体力つけてくるんだった・・・
と、汗だくで反省してると

 

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山門到着!

なんかデジカメの設定が「トイモード」になってたみたいで、かわいらしくなってしまってる。
それに気づかないぐらいに疲れてました、私。
喜んだのもつかの間。

 

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えーん、本堂どこー(泣)

 

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ここからさらに200メートル先だとな。

 

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今度こそ、到着。

21番 太龍寺

弘法大師が100日間の山岳修行をしたと言われるお寺。
「西の高野山とも呼ばれ、境内はなかなかの広さ。
(実際の高野山ほどではなかったですけどね)

本尊の虚空蔵菩薩のご真言1日1万回100日間唱えるという修行が現在も行われてるそう。
なんでも、驚異的な記憶力がつくとか。
・・・1万回唱えてる間に、なんか色々他のこと覚えれそうな気もするけど。

なんて言ってはいけませんね。

 

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本堂行くのに、また階段・・・もう、ええってば・・・

 

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本堂

 

般若心経唱えてるとき、次から次へと汗が噴き出ます。
体の動きを止めた瞬間、止まらなくなる汗の仕組み
どうなってんでしょう。

助けて、だれか、この汗、止めて・・・・

 

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大師堂

ようやく滝汗も収まってきました。

 

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一、小善を積んで お大師様に近づくのだ

はっ!

一、向かい合う人を お大師様と思え

はっ!

一、苦悩を背負うときこそ 背筋を伸ばせ

はっ!

背筋を伸ばして、納経所へ。(即、実行)

 

こちらの納経所の隣にある持仏堂には
龍の天井画があります。
外からすぐに覗けます。

 

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あー疲れたな、としばし納経所横にあるベンチに座って休んでいたら
(すでに猫背)

「お嬢さん」と男性お遍路さんに声をかけられました。

・・・お、お嬢さん??

わ、私ですかい?

あなたがお嬢さんと言うのは、四捨五入したらアラフォーの、この私のことですかい?

「は、はい?」

「さっき、鶴山寺にいらっしゃいましたよね?」

「あ、はい」

「歩いてこられてるんですよね?僕、自転車なんですけどほとんど変わらないから、すごい健脚だな、と思いまして。山、滑りやすくて危なくなかったですか?」

「そうですねーしかも登りしんどくて、休み休みで来ました」

「えー、休み休みでこのスピードですか!素晴らしい!!」

そして、私に向って、合掌

チーン

お母さん、あのね。

私、生まれて初めて、人に拝まれたよ。

いや、そんなありがたいもんじゃないですから。
山登りながら「何やってんだ、私・・・」と何度も思ってたような人間ですから。
煩悩だってありますから。
痩せようと思ってるくせに、スーパー行く度にアイス買っちゃいますから。
でも、褒めていただき、「頑張ってくださいね!」とエールを送られて元気出ました。
ありがとうございます。

あ。

一、向かい合う人を お大師様と思え

先ほどの男性の言葉は、お大師様からの励ましと思うこととします。
さ、それでは先へ進みますか。

次は12キロ先の 22番平等寺です。

私が旅の間愛用していたガイドブックはこちら。

納経帳とほぼ同じサイズで、サブバックに収まります。

地図と各お寺の案内が書かれてるので、一冊あるととても便利。

【女一人歩き遍路】第2回目2日目 18番 観音寺~19番 立江寺

※この記事は、2015年9月~2019年4月まで3年半かけて歩き遍路をした記録です。情報などは当時のものなので、現在と変わっていることがあるかもしれません。ご了承ください。

【前回の記事はこちら】

iechiko.hatenablog.com

 

2015年1220日

 

真冬のお遍路2日目。

朝ごはんを食べて、8:25 ゆっくりめのホテル出発。

 

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昨日は薄曇りの空模様でしたが、今日は青空。
寒すぎず、歩くのに快適。

18番 恩山寺まで、10キロちょいの道のり。
街中お遍路道には、頼りにしている案内シールがあまりありません。
ガイドブックを見るに、この道であってるはず・・・
表示がないと不安になる迷子の天才。

すると、何気に視線をやった先に

 

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お遍路シール発見!!

まさかの歩道橋階段裏。
潜み方、ウォーリー並。
見つけた喜びもウォーリー並。
無事、曲がり道を見失うことなく進む。

 

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国道55号線に出ました。

ひたすら、この国道沿いの歩道を歩きます。
いやー、冬と言えど、日差しがきつい。
サングラス、持ってくれば良かった・・・
日焼け止め、多めに塗っておいて良かった・・・

延々、延々、アスファルト
排気ガスまみれのアスファルト
なので、こんな川が出てくると嬉しくなります。

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綺麗な空だこと。

歩き始めて1時間40分ほど。お遍路休憩所発見!!
ありがたい!

 

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荷物おろして、しばし休憩。
ふー。しかし、今日もお遍路さんいないなー

 

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2時間歩いて、残り2.9キロになりました。
朝からよく頑張ってるわ、私。

 

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ずっと歩いてきた国道55沿いをついにはずれます。
さようなら、排気ガス

 

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こんにちわ、HITACHI。

 

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気になる案内板。
その名も義経ドリームロード』

 

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そろそろお寺の敷地っぽいな、と思ってからもまだ長い。。。

 

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この分岐点で、右側。上に向かう道を進みましょう。

こんなにしっかり「右」と書いてあるのに、私はうっかり左へ進んでしまいました。
迷子の天才は、左右の区別もつきません。ゾロも驚きの方向音痴っぷりです。

一人旅に不向き極まりませんが、今まで何とかやってます。(というか、道に迷うこと前提で旅行してるんで、「あ、またか」ぐらいの感覚。)

ホテルから2時間40分。

18番 恩山寺(おんざんじ)到着。

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元々、女人禁制だったこちらのお寺。

弘法大師が修行してる際、母親が訪ねてきましたが、女人禁制のままでは入ることができません。そこで大師は17日間滝に打たれ、女人解禁の修行を行い、母親を迎え入れたのでした。
(っていうか、女人解禁って修行でなせるもんなんや)


大師堂の横にはそんな大師の母親、玉依御前を祀るお堂があります。

 

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玉依御前はこのお寺で出家したのですが、ここが髪を剃った剃髪所。
その時の髪が納められているそうです。

 

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階段上の本堂

 

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大師堂

 

最後が結構上り坂だったので汗かきながらお寺に入ったのですが、参拝してる間にすっかり汗冷え。
ゆっくり休憩もできず、冷える体をまた温めるために次のお寺へ向かいます。

今回最後のお寺19番 立江寺目指して5キロの道のり。

 

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ここから先、私有地エリアとなります。
お邪魔致します。

 

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牛さん、こんにちわ。ちょっと通らせて頂きます。
今回は、車道沿いのアスファルトばかりのルートでしたが、お遍路っぽい竹やぶ道が突如現れました。

 

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こういう道、久々。
やっぱり雰囲気ありますね。
寒いし、虫やらヘビやらも出ないと思われるのでのん気にテクテク。

 

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おぉ!ここか。
ここなのか!義経ドリームロード!まさかの竹やぶロード!

 

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なんか、どうもこの矢印が分かりにくいんです。
にょきって出てるけど、どこからよ、それ?ってなる。

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お墓の奥にあるお堂。
弘法大師おむつき堂
大師のおむつを納めた、という逸話が残るお堂です。
・・・なぜ、おむつを。
使用前かな、使用後かな・・・パンパースかな、ムーニーマンかな・・・

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竹やぶ抜けたら今度は完全に人様の畑の間。
失礼いたしますー

 

畑抜けたら、アスファルト道に再び出ました。

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お遍路さん休憩所は、影になってて寒そうだったのでスルー。

手前にあるのはお京塚

江戸時代、情夫と共謀して夫殺しをしたお京がお遍路に出ました。
立江寺で御本尊を拝もうとしたとき、髪が鐘の緒に絡まって、肉ごと削げ落ちたとか。。。ぞっ。
そこで、お京と情夫は罪を告白し、ここで出家したのだそう。(出家する前に髪の毛肉ごと落ちてると思うと怖すぎるんですけど。)

さらに進むと、目の前に朱色の橋が。

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立江寺建立の際、白鷺が飛んで来てこの橋に止まり、その場所を示したといわれています。
朱色の橋を渡って、間もなく・・・

19番 立江寺 到着。

 

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・・・ん?なんかえらく現代的な鉄門のお寺だなー
ほぼ閉まってるし・・・

と、門の隙間から入ってすぐに気付く。

あ、これ、裏門だわ。

ということで、改めて

19番 立江寺

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聖武天皇の勅願により、行基が開山。
四国霊場に4か所ある関所の一つ。

悪行をしたお遍路は、改心しないと山門から先に進めないどころか天罰がくだってしまうという・・・

一応、門くぐれたし、だ、大丈夫ってことよね。

 

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お大師さん、大丈夫ですよね?(お遍路さんは心配性)

 

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本堂

 

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大師堂

 

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多宝塔

 

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先ほどご紹介したお京さんの黒髪伝説が書かれた碑と、その黒髪を納めたというお堂。

 

参拝と納経を済ませ、第2回目お遍路の予定ルートは計画通りに、無事まわり終えました。
時間もばっちり、予定通りです。
徳島駅までは電車で帰ります。なので、立江寺から10分弱の立江駅へ。

 

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だーれもいない無人駅。

電車の本数も1時間に1~2本ぐらいしかありません。事前に調べておかないと大変です。
誰もいなさすぎて、とりあえず写真なんぞ撮ったりして時間つぶし。

 

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絶賛、駅独り占め中。

 

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この立江から徳島までは、約30分。
徳島駅でバスまでの時間、余裕があったのでまたしても徳島ラーメンを食す。

 

お腹を満たし、お土産も買い、高速バスで大阪へ。
前回はシルバーウィーク中だったので、帰りもんのすごい渋滞にはまりましたが、
今回は時間通りに帰って来ることができました。

次のお遍路旅は2016年。20番からの山エリアです。

 

私が旅の間愛用していたガイドブックはこちら。

納経帳とほぼ同じサイズで、サブバックに収まります。

地図と各お寺の案内が書かれてるので、一冊あるととても便利。