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暑くて臭い?!クフ王のピラミッド内に潜入!|2024年1月エジプト旅行⑥

阪急トラピックスさんの『【エミレーツ航空利用おひとり様参加限定】感動のエジプト ナイル川クルーズ8日間』に参加し、人生初のソロ海外旅行デビュー。

ギザの三大ピラミッドを前に、気分はミステリーハンター

ツアー3日目。

この日は、ピラミッドづくしの1日です。

まずは、朝からエジプトと言えば!の「ギザの三大ピラミッド」見学へ。

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ホテルからバスに乗り込むときに、既にピラミッドお目見えしています。

朝もやの中、浮かぶ姿は、何だかCGみたい・・・

バスで少し移動し、ピラミッドの入口へ。

入口手前で見えるピラミッドに、既に興奮を隠しきれません。

フガフガ(鼻息荒め。)

ギザのピラミッドエリアへの入場料は540エジプトポンド。(このチケット、スフィンクスの足元に入場する前に、ガイドさんが回収したため、手元になし。)

それとは別に、クフ王のピラミッド内部入場チケットが、大人900エジプトポンド。

(2024年1月時点)

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こちらは、クフ王のピラミッド内部入場用のチケット

日本円にして、合計約7,200円です。

1万円以下で、約4500年前の歴史に触れられるんだから安いもんですよ。

遺跡内に入る前には、必ずセキュリティチェックを通ります。

セキュリティを通って外に出ると、目の前にドーン!

エジプト最大のピラミッド。クフ王のピラミッドです。

子供の頃から、「世界ふしぎ発見!」をはじめ、テレビ番組のエジプト特集は何度も見て来ました。

画面越しに何度も何度も見たピラミッドが、まさに今目の前に!!

フガフガ(興奮で鼻息が止まらない。)

気分は完全に、ミステリーハンター竹内海南江さんです。(竹内さんは、ピラミッドを前にフガフガならんわ。)

「ギザの三大ピラミッド」について

エジプト古王国時代を代表する建築物がピラミッド。

最古のピラミッドは、サッカラという場所にジェセル王によって建てられた「階段ピラミッド」です。(後日、ブログでご紹介します。)

その後、第4王朝のクフ王によって、最大のピラミッドがギザに建設されました。

クフ王、その息子・カフラー王、さらにその息子・メンカウラー王、3世代に渡って建設されたピラミッド群は「ギザの三大ピラミッド」と呼ばれています。

これらのピラミッドは、メンフィスとその墓地遺跡 - ギザからダハシュールまでのピラミッド地帯」として、1979年に世界遺産にも登録されました。

3つの中で、最大のピラミッド「クフ王のピラミッド」の高さは建設当時の高さが146m。(現在は、頂上部がなくなり137m)

建造されたのは、紀元前2550年頃。平均2.5トンの石を、約230万個、210段も積み上げて造られています。

ピラミッドの作り方には諸説あり、本などで複数解説されていますが、いまだにはっきりと明確な事は分かっていません。

・・・宇宙人の力だな。

(古代文明と同じぐらい、都市伝説が好きなやつ。)

元々は、良質な石灰岩で覆われて白く輝いていたそうです。

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その名残。(だと思う。)

カフラーのピラミッド(向かって右側)は、建造が紀元前2520年頃。頭頂部が残っているため、現存する高さは141mと一番大きいです。

クフ王のピラミッドよりも、急角度に造られており、またピラミッドと同様に有名なスフィンクス像が付属していることも大きな特徴。

保存状態がよく、当時の化粧板が残ってるのが特徴。これが全てを覆っていたと思ったら、さぞ白く美しい建造物だったことでしょう。

てか、手前のわんこ、かわいいな、おい。

もう一つ、写真には写っていませんが、3つの中で一番奥にあり小さいのがメンカウラー王のピラミッド

高さは65.5m。規模が小さくなったのは、メンカウラー王の治世には、エジプトの力が弱まって来たためとも言われています。

これら3つのピラミッドの南東コーナーは直線状に位置しており、それを北東方向に延ばすと、太陽信仰の中心地・ヘリオポリスを指し示しています。

基本的に、ピラミッドの目的は王墓とされていますが、太陽信仰のモニュメントとして建造されたとも言われています。

また、昔は厳しい労働環境の中、奴隷によってピラミッド建造が行われたと考えられていましたが、近年では、労働者たちの住居跡も見つかり、食事や衣服なども支給されていたことが分かっています。そこから、国の公共事業のようなものだった、またはプロの建築集団によるプロジェクトだった、などと考えられています。

遺跡周辺には、野良犬が沢山いました。かわいいけど、病気とか怖いんでさすがに触りはしなかった。

人間を見ても完全スルーで、襲ってきたりはしないのでご安心ください。砂の中に丸まって寝ている子も多かった。

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ピラミッドの足元の石。ぴったり隙間なく敷き詰められています。

日本の石垣にも似たような技術あるけれど、「切り込みはぎ」と呼ばれる石の形を整え、隙間なく積むスタイルが登場したのは江戸時代になってから。

石の形を整えて、隣の石とぴったり合うように組み合わせて・・・ほんと、どうやったんだろう?

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こちらは、手前の石が奥の石を押さえるように設置されており、地震などの揺れへの対策が取られていたことが分かります。

日本ほどの地震大国ではないにしろ、エジプトも全く地震がない国という訳ではありません。約4500年間、崩れ落ちることなくこの大きさを保ち続けていることに、ただただ、驚愕です。

いざ!クフ王のピラミッド内部へ!!

いよいよクフ王のピラミッド内部へ入ります。ガイドさんは入場できない、ということで、内部についてピラミッドの麓で説明を受けます。

内部の映像は、YouTubeやテレビで度々見ているのでイメージはできています。

とにかく狭い。天井が低い。そして、暑い。加えて臭いらしい。

動画で映像は見れるけれど、その暑さや匂いは、実際に行ってみないと分からない。だから現地で、体験する価値がある。

クフ王のピラミッドには、2つの入口があります。

上にあるのが本来の入口ですが、観光客が現在利用しているのは、下にある方。9世紀に盗掘用として開けられた入口です。
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入口付近から見たギザの街とピラミッドの麓。こういう景色も、現地に来ないと見れないから個人的に凄く好き。

絶景の画像は、今やインターネットでいくらでも見れるけれど、その絶景の反対側に何があるのか、それも見たいと思う人。

入口でチケットを見せて、いよいよピラミッド内へ入場!

なお、ピラミッド内ではカメラ持ち込み禁止って聞いてたんですが、ガイドさんに聞いたら大丈夫だよって言われました。

ただ、カメラがNGと言われていた時も、スマホでの撮影はOKだったようです。

狭い通路をカメラ撮影しながら歩くのは大変そうだったので、カメラはカバンにしまって、スマホのみで撮影しました。

あと、この先、いつかピラミッド内を探検する方への注意点をお伝えしておきます。

①身の回りのものはコンパクトにしましょう。(通路狭いので、大きな荷物は邪魔になります。)

②薄着で入りましょう。(当たり前ですが、ぴったり石組みされている内部、風通しがいい訳ありません。人の熱気も相まって相当暑いです。入口付近で、出てくる人たちがみんな汗だくになって戻ってきていましたが、その理由が奥に行くにつれ分かりました。これ、1月でこの暑さなら、真夏のピラミッド内部、ホンマにサウナ状態なんじゃないだろうか・・・)

③帽子、被りましょう。(天井が低い場所があります。かがんで歩いていると、うっかり頭を天井にぶつけることもしばしば。頭を守る帽子があれば、ダメージ軽減されます。)

④できれば、普段から運動しておきましょう。(狭い通路を中腰で上るため、翌日みんな筋肉痛を発症します。普段から鍛えておけば、だいぶとダメージは軽減されます。)f:id:iechiko:20240210163438j:image

観光客用の入口。
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所々に灯りがあるので、真っ暗闇を進まずにすみます。

盗掘のため、この穴を掘った根性も凄い。(でも、何も見つからなかった・・・んだと思う。確か。)

既に空気はもわっとしています。

行く人、戻る人は同じ通路を使います。

上から降りて来る人がいたら、一旦ストップ。でも、ストップしていたら次々と人が降りてくるので全く進めない。先頭にいる人は、どこかのタイミングで道を切り開くという重大任務を負う事になります。

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一般観光客は立ち入り禁止の「地下の玄室」へと続く道。
狭い階段を上ったあとは
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これが一番つらい、上昇通路の前半。

かがんだ姿勢のまま、急な上り坂を30m弱歩きます。ただ、手すりがあるのと、私は身長157センチ弱とそれほど大きくないので、案外平気でした。

こういう時、小さい体って楽でいいわ。ただ、何度も頭天井にぶつけたけどね。

上から「降りるから一旦止まってー!」的なことを英語で叫んでいる人いたけど、誰も止まることなく、どんどん上る。(ここで止まっても、降りて来る人の邪魔になるだけだしね。)

暑さもどんどん増していきますが、長袖1枚でうっすら汗をかく程度。(私は異常に冷え性なので、寒さには弱いけれど暑さにはめっぽう強い。ゆえに参考にならんかもですが・・・)
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上昇通路を抜けると、一気に天井が高くなります。

ここから、長さ47m、高さ9mの大回廊
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天井の石は、真っ直ぐではなく階段状。「持ち送り構造」と呼ばれる構造になっています。この造りによって、上の石の重さを軽減していると考えられています。

なお、この大回廊の上に、飛行機ほどの大きさの空間があることが2016年に発見されています。
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この溝は、櫓を建てた跡などの説がありますが、いまだに明確には分かっていないみたい。
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大回廊の階段を振り返ってみるとこんな感じ。この階段は、それほどきつくなかったです。

そして、大回廊の先にあるのが「王の玄室」

ムシムシするけど、耐えれる暑さ。そして、噂に聞いていた匂いですが・・・

フガフガ(終始鼻息荒いやつ。)

うん、何か独特の匂いはしますが、そんなに臭くはなかったです。

ピラミッド内部が「臭い」と言われるゆえんは、不特定多数の人の汗の匂いが、ムシッとした室内に充満することによるもののよう。

私が言ったときは、体臭がおキツめの方はいなかったようで、良かったです。
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玄室内は、壁も天井も、石棺も花崗岩でできています。

クフ王が埋葬されたと考えられている部屋ですが、石棺以外は何もない非常にシンプルな場所。

副葬品なども、この玄室からは見つからなかったと考えられています。

最大のピラミッドを作ったのに、現在見つかっているクフ王の像は、考古学博物館で見た小さなもの一つだけ。

果たして、まだ見つかっていない副葬品の数々が、この内部のどこかにあるかもしれない。もしかすると、大回廊の上の空間の中に眠っているかも・・・ロマンが尽きないエジプト文明。
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この玄室の上には「重力軽減の間」と呼ばれる構造があります。

空の部屋を5つ重ねた造りになっており、最上部は、屋根のような形で支えられています。玄室の天井にかかる重力を軽減しています。

この重力軽減の間の内部については、エジプト考古学者・河江肖剰先生のYoutubeチャンネルで紹介動画が上がっているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

石を単に積むだけではなく、内部にこのような部屋を作っていることが、当時の建築技術の高さの証拠。

石棺前で、次から次へと記念撮影が行われるので、石棺をじっくり見てみることは難しかったのですが、先ほど紹介した河江先生のYoutubeでは、石棺造りの際にできた傷なども紹介されていました。

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石棺から顔だけ乗っけて記念撮影。

こんなふざけた写真を撮ったからでしょうか。

エジプトから帰ってきてからというもの

24年ぶりの熱を出す(38.6度)→半日で平熱に戻る(熱の正体、結局不明。)→副鼻腔炎を発症し、嗅覚&味覚を喪失(10日経過し、ようやく戻りつつある。)→耳鼻科で処方された抗生物質が、腸内細菌も退治した結果、お腹が下り続ける→派遣仕事で、ひたすらPCに向かっていたら、ぎっくり背中になって首が回らなくなる。(今、ここ。)

ずっと地味に体調が芳しくありません。

・・・これが、ファラオの呪いか・・・