えちこの旅ブログ

知的好奇心のおもむくままに

MENU

対馬ドライブ観光・後編|2023年10月対馬・壱岐と博多の旅④

レンタカーで周る対馬の旅、後編。

前編の記事はこちら。

iechiko.hatenablog.com

龍宮伝説の残る和多都美神社

対馬には多くの神社があり、神社庁に登録されたものだけで130社もあるそう。

そのうちの一つ、『異国の見える丘展望台』から、ホテル方面へ戻りがてら『和多津美神社』へ。

約1時間の移動。私は助手席で酸素を吸って、二酸化炭素を吐き出すだけで到着。

神社について

和多津美神社の創建の時期は不明ですが、海神・豊玉彦尊(大綿津見神)がこの地に宮殿を造り、「海宮(わたづみのみや)」と名付け、この地が「夫姫(おとひめ」と呼ばれるようになったと言われています。

御祭神は、豊玉彦尊の娘である豊玉姫命(トヨタマヒメノミコト)とその夫・彦火々出見尊(ヒコホホデミノミコト)

彦火々出見尊は、日本神話の海幸彦・山幸彦物語で登場する神様。この物語は「浦島・龍宮伝説」の元になったとも言われています。

この神話で登場する山幸彦が、彦火々出見尊(ヒコホホデミノミコト)です。

さくっと海幸彦・山幸彦物語解説

兄・海幸彦(ホデリ)の釣り針を借りて釣りに挑戦するも、大事な釣り針を海に落としてしまった弟・山幸彦(ホオリ)。兄に謝るも許してもらえず、途方に暮れていると潮の神様が現れ「海の神であるワタツミならば助けてくれるだろう」とワタツミの宮へ案内してくれました。

その宮でホオリは、ワタツミの娘であるトヨタマヒメノミコトと出会い結婚。

この二人がこちらの神社の祭神の夫婦神です。

その後の物語の展開としては、ホオリは結婚後幸せに暮らしていましたが、3年後に思い出します。この地に来た本当の理由を。

そして、赤鯛の喉に引っかかっていた釣り針を見つけ、ワタツミは「この釣り針を兄ホデリに返す時、『この針は、おぼ針、すす針、貧針、うる針(憂鬱になる針、心が落ち着かなくなる針、貧しくなる針、愚かになる針)』と言いながら、手を後に回して渡しなさい」と助言します。

兄の元に戻ったホオリ。言われた通りにすると、兄は貧しくなります。心がすさんだホデリはホオリを攻め込みます。すると、ホオリはワタツミに言われた通り、鹽盈珠(しおみちのたま)でホデリを溺れさせ、許しを請うと鹽乾珠(しおひのたま)を使ってホデリを救出。このような事が数度起こり、最終的に兄を服従させることに成功しましたとさ、めでたし、めでたし。

ってなるかー!

そもそも釣り針無くしたの山幸彦やし、それを3年も忘れるし、元々悪いんはお前やろ、山幸彦!とこの話聞く度に、海幸彦兄さんを不憫に思う。

まぁ、ツッコミどころ満載なお陰で、忘れられないエピソードの一つではあるんですが、そんな伝説の残る神社がこちらの和多津美神社です。

2020年の台風10号の被害で、倒壊してしまった鳥居。「身代わり鳥居」として現在境内に祀られています。

なお、新しい鳥居はクラウドファンディングに寄って集まった資金で再建されました。

拝殿前からは5つの鳥居が並んでいて、その内2つは海中に立っています。参道を振り返ると、海に浮かぶ鳥居が見られます。

山幸彦ことヒコホホデミノミコトに色々突っ込んでしまいましたが、お詫びを兼ねてきちんとご挨拶。

色々いちゃもんつけてすいませんでした。

拝殿の左側には「龍松」と呼ばれる松の木が生えています。

木の根がむき出しになり、地上を這う様子がまるで龍のよう、ということでこの名が付いたそう。確かに。シェンロンが寝転んでいるようにも見える。

(龍=シェンロンという発想しか生まれない初期「ドラゴンボール」世代)

3本足の鳥居に囲われた石は「磯良恵比須(いそらえびす)」

宮司であった阿曇磯良の御神体石と伝わる石だそうです。

干潮の時間だったので、奥の鳥居まで歩いてみることに。(相変わらず画角が斜め・・・)

海に浮かぶ鳥居は全国で何か所かあるけれど、その後ろにこれほど緑豊かな山々が連なる場所は珍しいのではないでしょうか。

最後の鳥居付近は、海水でだいぶ地面がぬかるんでいて、靴がとんでもなくドロドロになりました。

(レンタカー汚す訳にはいかないので、乗り込む前にウェットティッシュで拭きまくったけど、なかなか綺麗にならなかった・・・山幸彦の事、ツッコんだ罰かな・・・)

watadzumi.com

『烏帽子岳展望所』からの絶景で対馬旅を締める

和多津美神社から車で近かったので、最後に『烏帽子岳展望所』へ立ち寄りました。

標高176mの烏帽子岳山頂付近にある展望所。駐車場からは、145段ある階段を上らなくてはいけませんが、上った先には絶景が待っています。

山々の間に、赤く見える鳥居。そして、集落。

対馬の人口は約3万人。ですが、1日ドライブをしていても、人の気配がない場所がほとんどで、時たま集落が現れる程度。大半の方は、2つの港付近に集中して住まわれているのかな、という印象でした。

見下ろす景色に感動していましたが、続100名城スタンプのある「観光情報館 ふれあい処つしま」の閉館が17:30。

この時の時間が16:20。ここから約1時間まだかかることが判明し、慌てて展望所を後に。

この後はどこにも寄らずに一直線に厳原方面へ。

ここまで来て、スタンプ押せないのはつらい。(翌日は早朝対馬発のジェットフォイルに乗船するから、スタンプ押せるタイミングはこの日の夕方しかなかった。)

とはいえ、安全運転が第一なので、無理な運転はもちろんしませんでしたが、何とかギリギリ閉館前に到着し、スタンプを押すことができました。

私の完全な趣味で帰途の運転を頑張ってくれた友人にはホント、感謝。

おまけ

対馬の夜ご飯、1日目。

『居酒屋 対玄』さんにて

f:id:iechiko:20231017104854j:image
f:id:iechiko:20231017104857j:image

対馬の名産の一つ。アナゴ。
f:id:iechiko:20231017104850j:image
カサゴのから揚げ。

2日目は回転寿司のお店『すしやダイケー』へ。

写真、これしか撮ってなかった。

久々の回転寿司に行きましたが、お寿司は回転しておらず、注文したら電車みたいなのに乗って都度、運ばれてきましたた。

奥に座っていた海外の方が無限にサーモン注文していたので、私らの横を延々、電車が走り抜けて行って、のぞみ通過駅の気分が味わえました。