※この記事は、2015年9月~2019年4月まで3年半かけて歩き遍路をした記録です。情報などは当時のものなので、現在と変わっていることがあるかもしれません。ご了承ください。
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2019年4月8日
はい!ついに迎えました。
お遍路最終章の最終日。ついに、ついに最後の最後。
泣いても笑っても、今日で私の足かけ約3年半に渡るお遍路旅が終わります。
早朝6時25分、出発!今日も晴天!最終日にふさわしいいいお天気だ!!
さぁ、頑張るぞ!と張り切って歩きだして速攻
「あ、足いってーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
と心の中で絶叫です。
以前より、やたら「足が痛い」とうるさくてすいません。
他人のしんどいアピールと徹夜アピールほどうざいものはありません。
ただ、今回の旅を振り返るにあたり、この足の痛み(右足のアキレス腱。最終的に左足のアキレス腱も同様に痛む)は切っても切れない話題なので、触れさせてください。
そして、先に何が原因かを明確にしますと、以前まで履いていたトレッキングシューズがボロボロになったため、今回新しいシューズで歩いてました。
何度かならしてはいたんですが、日帰りの山城でしか履いたことがなく、こんな連日長距離歩いたことなかったんです。
で、どうもこのシューズの踵部分が私にはぴったりフィット過ぎて、圧迫されていたようなのです。
のちに、家に帰ってから症状をもとにネット検索した結果、恐らくですがアキレス腱の『滑液包炎』になってしまったんだと思います。
アキレス腱にある滑液包という液体で満たされた袋の炎症です。
こんな袋があることすら知りませんでした。
靴の圧迫が原因なので、普通に靴脱いだ状態で歩くとそこまで痛みはないんです。(階段の上り下りはつらいけど)
ただ、現状靴脱いで歩く訳にいかないですし、これ以外に靴ないし。このまま歩くしかありません。
ちなみに、帰宅後もしばらくは足首を動かすと、アキレス腱の筋がズリズリと動くような(?)妙な感触がありました。
病院とか行ってないんで、確証はないですが、症状的に多分これだなーと。
その後、数日かかと緩めのスニーカー履いてるうちに症状はやわらぎました。
ただ、このシューズは足に合わなかったということで、帰宅後処分。
はい。と、まぁこの時はこの痛みに名前があることも分からず、ただひたすら
どうしよう。このまま最後まで行けるのか、私。今までに比べて短いとはいえ、22キロも歩くのに。でもここまで来て、あと2か所だけ残してやめるなんてできない。とにかく、行けるとこまで行くしかない
と完全に『気合と根性』の昭和スポ根魂で歩き始めておりました。
『気合と根性』は今の時代にそぐわないのかもしれませんが、こんな時はこれしか頼れるものがないんだよ。
途中、コンビニでガーゼと包帯を購入し、足くじいたんかっていうぐらい大層に踵グルグル巻きにしてみた。でも、あんまり変わらない。
平地でも、もうトレッキングポール手放せない。
実際の私は、こんな頭小さくないし、足も長くない。
40分ほど歩くと、
山の中腹に、突然「HOLLY WOOD」みたいな何かが出てきた。
・・・おらん・・・ぐ?
正解は「ORANGE TOWN」
あの家の位置は、わざとなのか。わざと「え?何?何?」と思わせるためにそこに建てたのか?
きっと、今まで相当数の歩き遍路さんとここを車で通ったドライバーが、心の中で「いや、そこに家建てたら読めませんがなー」と突っ込んだと思われます。
ちゃんと「TOWN」まで見ようと思ったら、相当斜めからでないと読めません。
ちなみに、この辺りに「オレンジタウン駅」という駅があります。
みかん栽培でも盛んなのでしょうか。(そんな感じなかったけど)
名前の由来は謎。
なんやかんやで残り2キロ切りました。
今まで旅の疲れをいやしてくれたお遍路さん休憩所。
一つ一つが名残惜しい。でも、正直、足の痛みで余韻に浸る心の余裕があんまない。
ちょうど真ん中あたりが現在地。
で、目指す88番 大窪寺は小さくてよく分からないかもしれませんが、左下の今の鶴瓶師匠みたいな髪型のおじいさんと、昔の鶴瓶師匠みたいな髪型のおばあさんのイラストがあるところ。
・・・まだまだ遠いな。
1時間40分ほどで到着
87番 長尾寺
唐に留学前、弘法大師が国家安泰と五穀豊穣祈願を行いました。
また、源義経の愛妾、静御前が出家して尼になったお寺としても有名。
門前には、重要文化財の経幢(きょうどう)が二基あります。
経幢は鎌倉中期頃から経文を埋納保存する施設。あるいは、供養の標識として各地に建てられたものだそう。
本堂
大師堂
源義経と別れたのち、静御前は讃岐出身の母と共に故郷に帰り、ここで剃髪し尼になったそうです。その髪が埋まっているという剃髪塚。
さぁ、ラスト16.5キロ!!!
まずは「おへんろ交流サロン」を目指します。
次回、ついに涙・涙の最終章。(嘘です。涙なんて一粒もこぼれてません。)
私が旅の間愛用していたガイドブックはこちら。
納経帳とほぼ同じサイズで、サブバックに収まります。
地図と各お寺の案内が書かれてるので、一冊あるととても便利。