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【女一人歩き遍路】第9回目4日目 87番 長尾寺

※この記事は、2015年9月~2019年4月まで3年半かけて歩き遍路をした記録です。情報などは当時のものなので、現在と変わっていることがあるかもしれません。ご了承ください。

【前回の記事はこちら】

iechiko.hatenablog.com

 

2019年4月8日

 

はい!ついに迎えました。

お遍路最終章の最終日。ついに、ついに最後の最後。

泣いても笑っても、今日で私の足かけ約3年半に渡るお遍路旅が終わります。

 

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早朝6時25分、出発!今日も晴天!最終日にふさわしいいいお天気だ!!

さぁ、頑張るぞ!と張り切って歩きだして速攻

 

「あ、足いってーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

 

と心の中で絶叫です。

以前より、やたら「足が痛い」とうるさくてすいません。

他人のしんどいアピールと徹夜アピールほどうざいものはありません。

 

ただ、今回の旅を振り返るにあたり、この足の痛み(右足のアキレス腱。最終的に左足のアキレス腱も同様に痛む)は切っても切れない話題なので、触れさせてください。

 

そして、先に何が原因かを明確にしますと、以前まで履いていたトレッキングシューズがボロボロになったため、今回新しいシューズで歩いてました。

何度かならしてはいたんですが、日帰りの山城でしか履いたことがなく、こんな連日長距離歩いたことなかったんです。

で、どうもこのシューズの踵部分が私にはぴったりフィット過ぎて、圧迫されていたようなのです。

のちに、家に帰ってから症状をもとにネット検索した結果、恐らくですがアキレス腱の『滑液包炎』になってしまったんだと思います。

アキレス腱にある滑液包という液体で満たされた袋の炎症です。

こんな袋があることすら知りませんでした。

靴の圧迫が原因なので、普通に靴脱いだ状態で歩くとそこまで痛みはないんです。(階段の上り下りはつらいけど)

ただ、現状靴脱いで歩く訳にいかないですし、これ以外に靴ないし。このまま歩くしかありません。

ちなみに、帰宅後もしばらくは足首を動かすと、アキレス腱の筋がズリズリと動くような(?)妙な感触がありました。

病院とか行ってないんで、確証はないですが、症状的に多分これだなーと。

その後、数日かかと緩めのスニーカー履いてるうちに症状はやわらぎました。

ただ、このシューズは足に合わなかったということで、帰宅後処分。

はい。と、まぁこの時はこの痛みに名前があることも分からず、ただひたすら

どうしよう。このまま最後まで行けるのか、私。今までに比べて短いとはいえ、22キロも歩くのに。でもここまで来て、あと2か所だけ残してやめるなんてできない。とにかく、行けるとこまで行くしかない

と完全に『気合と根性』の昭和スポ根魂で歩き始めておりました。

『気合と根性』は今の時代にそぐわないのかもしれませんが、こんな時はこれしか頼れるものがないんだよ。

 

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途中、コンビニでガーゼと包帯を購入し、足くじいたんかっていうぐらい大層に踵グルグル巻きにしてみた。でも、あんまり変わらない。

平地でも、もうトレッキングポール手放せない。

実際の私は、こんな頭小さくないし、足も長くない。

 

40分ほど歩くと、

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山の中腹に、突然「HOLLY WOOD」みたいな何かが出てきた。

・・・おらん・・・ぐ?

 

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正解は「ORANGE TOWN」

 

あの家の位置は、わざとなのか。わざと「え?何?何?」と思わせるためにそこに建てたのか?

きっと、今まで相当数の歩き遍路さんとここを車で通ったドライバーが、心の中で「いや、そこに家建てたら読めませんがなー」と突っ込んだと思われます。

ちゃんと「TOWN」まで見ようと思ったら、相当斜めからでないと読めません。

ちなみに、この辺りに「オレンジタウン駅」という駅があります。

みかん栽培でも盛んなのでしょうか。(そんな感じなかったけど)

名前の由来は謎。

 

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なんやかんやで残り2キロ切りました。

 

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今まで旅の疲れをいやしてくれたお遍路さん休憩所。

一つ一つが名残惜しい。でも、正直、足の痛みで余韻に浸る心の余裕があんまない。

 

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ちょうど真ん中あたりが現在地。

で、目指す88番 大窪寺は小さくてよく分からないかもしれませんが、左下の今の鶴瓶師匠みたいな髪型のおじいさんと、昔の鶴瓶師匠みたいな髪型のおばあさんのイラストがあるところ。

・・・まだまだ遠いな。

 

1時間40分ほどで到着

 

87番 長尾寺

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奈良時代行基が観世音像を刻み堂に祀ったのが始まり。

唐に留学前、弘法大師が国家安泰と五穀豊穣祈願を行いました。

また、源義経の愛妾、静御前が出家して尼になったお寺としても有名。

 

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門前には、重要文化財経幢(きょうどう)が二基あります。

経幢は鎌倉中期頃から経文を埋納保存する施設。あるいは、供養の標識として各地に建てられたものだそう。

 

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本堂

 

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大師堂

 

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源義経と別れたのち、静御前は讃岐出身の母と共に故郷に帰り、ここで剃髪し尼になったそうです。その髪が埋まっているという剃髪塚

 

さぁ、ラスト16.5キロ!!!

 

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まずは「おへんろ交流サロン」を目指します。

次回、ついに涙・涙の最終章。(嘘です。涙なんて一粒もこぼれてません。)

 

私が旅の間愛用していたガイドブックはこちら。

納経帳とほぼ同じサイズで、サブバックに収まります。

地図と各お寺の案内が書かれてるので、一冊あるととても便利。