えちこの旅ブログ

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織物業で発展した歴史保存地区 桐生新町を散策

前回ご紹介したわたらせ渓谷鐵道の始発駅、桐生駅周辺には歴史的な建造物が残るエリア、桐生新町があります。

今回は、日本遺産にも選ばれている新町歴史的保存地区のご紹介です。

絹織物業で発展した桐生新町

桐生新町は、群馬県桐生市にある織物の町として栄えた歴史的地区です。

1591年に徳川家康の命を受け、代官・大久保長安の手代・大野八衛門によって町立てされたのが始まり。

江戸時代から生産が行われており、近代では桐生を代表する産業となった絹織物の中心地となっていたのが新町です。

江戸時代から昭和初期にかけての建造物が残る街並みは、国の重要伝統的建造物群保存地区(名前ながっ)に指定され、また『かかあ天下-ぐんまの絹物語-』の構成資産として「日本遺産」にも認定されています。

桐生新町へのアクセス

桐生新町の中で、重要伝統的建造物群保存地区に指定されているエリアは、現在の本町二丁目~一丁目、天神町一丁目の一部になります。

中心エリアまでは桐生駅から約2キロほど離れています。

4キロ以内は徒歩圏内なので、私は歩いていきましたが、桐生市内を運行しているおりひめバスを利用することもできます。

(ちなみに、フルマラソン翌日に調子乗って歩き回っていたら、帰り道に腰骨付近がめっちゃ痛くなりました。調子なんて乗るもんじゃねぇ。)

新町に残る歴史的建造物

保存地区の本町通りに面して、昭和初期までに建てられた古い建物が多く残っています。

矢野本店&有隣館(旧矢野蔵群)

保存地区の中で、最も駅に近い建物。

駅から歩く場合は、こちらをGoogleマップの目的地に定めるのがいいと思います。

大正5年建造で、現在もお茶屋さんの店舗として現役。

お隣の有鄰館は、現在イベントなどが行われる施設となっています。

矢野本店には、喫茶店もあるということで行きたかったのですが・・・

まさかの閉店ガラガラ。

祝日の翌日の火曜だったので、お休みだったみたいです・・・なんてこったい。

ゆえに、古き良き歴史が残る建物内部を見学することできず・・・

こちらが本町通り。

空が広い。

高い建物がないというのもありますが、横一線に広がる見慣れたあいつがいない。

そう。電線が地中化されています。

電線がない街というのは、こんなにもすっきりしているものなんですね。

凧あげも安心。

まちなか交流館

絹織物業を営んでいた旧眞尾(ましお)邸を修理復元した施設。

元々は、明治初期に建造された建物です。

内部は無料で見学することができます。

中に入ると、先客の女性二人がスタッフの方から色んな説明を受けておられました。

邪魔にならないように、見学していたのですが、私の方にスタッフの方が来てくださって、一言。

今、来られている方、こちらの眞尾家のご子孫の方たちなんです。

何ですと?

確か、娘さんとお孫さんだったと思います。(いや、お孫さんとひ孫さんだったかな。でも「母がここで育った」と仰っていたはず・・・記憶が曖昧ですいません。)

たまたまお立ち寄りになったそうで、偶然そこに居合わせた桐生に何一つ縁のない関西人(フルマラソン明けの腰痛持ち)に街の歴史や、群馬の天気(前日の突風は群馬名物「からっ風」だとこの時教えてもらいました。)についてなど、色々お話を聞かせていただきました。

いや~ちょうど良きタイミングで訪問できて良かったです。

部屋の奥には立派な蔵。

蔵の中にある階段は、側面が戸棚になっています。スペースの活用が素晴らしい。

突然ですが、ここでクエスチョンです。

蔵の入口にあるこの格子の床。一体何のためでしょうか?

♪デレデレデレデレ デレデレデレデレ デ~♪

 

正解は、蔵の中にしまっている反物などの商品を、湿気から守るための炭を入れるためでした。

明治時代から、炭には湿気取りや脱臭効果があることが分かっていたんですね。

中庭。クスノキは、樹齢が100年以上みたいな話を聞いたような・・・

いや、もうね面白いお話を沢山聞かせて頂いたんですけれど、いかんせん1か月経つと忘却率がえぐいのよ。動画で撮っておけばよかったわ。マジで。

で、あと11月1日~3日の期間、こちらのお隣にある広場(かつての工場跡)で大変貴重なイベントが開催されたそうです。

それが、史上初の「桐生祇園屋台総揃え」

各町ごとに有している祇園屋台6基が、一斉に展示されるという初めてのイベントです。

屋台を組み立てるのには、相当な労力(あとお金も)が必要。

しかも、時代と共に組み立て技術を持つ方も減少してきていました。

今回、桐生新町町立434年と桐生市合併20周年を記念して、4年がかりのプロジェクトで達成した一大イベントだったようです。

じゃあ、これを機に今後は毎年されるんですか?と聞いたら、やはりそうもいかないようです・・・

今回、このイベントを開催するにあたり、屋台の組み立て技術を若い世代の方に教えることもできたので、もしかしたら今後また開催することはできるかもしれない、とは仰っていました。

そんな貴重なイベント、知っていたら行きたかったよー。

完全に撤去はされていなかったので、解体途中の屋台だけでも!と名残を見学。

ちなみに、白い建物は先ほど紹介した蔵の外観です。

完全に「側」だけですが、それでも立派な屋台が勢ぞろい。

せっかく建てたものを、たった3日間で解体してしまうのは勿体ない気がしますが、雨風、日光にさらしたままじゃあっという間に劣化しちゃいますもんね。

完全体ではなかったですが、貴重な屋台を見られて良かったです。

このまちなか交流館に立ち寄ったお陰で、色んな事が知れました。

旧曽我織物工場

メインの本町通から、脇道に入った場所にある建造物。

大正11年建造の建物は、この三角ノコギリ屋根が非常に特徴的。

無鄰館(旧北川織物)

有鄰館があるなら無鄰館もあるよ。

現在はカフェとして利用されているようです。

次に紹介するお店でランチを食べたばかりだったので、外観だけ見学。

ちなみに、営業日数は週3日だけ。

喫茶トアル

祝日の翌日ということで、閉店ガラガラのお店も多い中、開いているかつ素敵なお店を見つけました。

せいろ蒸しのランチ。

胃腸に優しい。こんなんレース翌日に最適でしかありません。

ちなみに最近私は、レースの前日にお腹の調子が悪くなりますが、翌日以降は至って平気です。逆やろ、普通。

森合資会社

事務所は大正3年、店蔵は明治前期頃の建造。

歴史の古い建物って、非常に1軒1軒に味がありますよね。

現代のマンションなんかは、数十年経ってもこんな趣は出ないように思います。

あ、でも昭和の団地なんかは今見ると「いい雰囲気だな~」と感じたりもするので、令和のタワマンも50年後には重要文化財に・・・なるかな。

一の湯

2018年に廃業した銭湯ですが、移住者の方により現在また復活しているそうです。

この、ちょっとかすれた看板の文字もいい!

桐生天満宮

保存地区の終点にあたるエリアに天満宮があります。

(駅から見ると終点になりますが、神社内にあった説明によると、新町の起点として1591年に別の場所から遷座したとありました。確かに。要は新町の端っこにあるということです。)

ご神木の大銀杏。

金運なんて、何ぼあってもいいですからね。

御祭神と御神徳は御覧の通り。

天満宮と言えばお馴染みの牛さん。

みんなに撫でられているからか、全身てっかてか。

拝殿(ピンボケ)

まちなか交流館の方に「彫刻が素晴らしいので、ぜひ本殿は一周ぐるっと見てまわってください」と言われたので、拝殿・幣殿・本殿と続く建物を見ていきました。

なお、こちらは重要文化財にも指定されています。

極彩色の色が残る素晴らしい彫刻。

当時はさぞかし鮮やかな社殿だったんでしょう。

完全に鮮やかに復元された姿もいいですが、このように色味がうっすらと残っているのも当時の姿を想像するのが楽しいので、それはそれでよしです。

天満宮で新町エリアの見学終了。

元来た道を戻って、桐生駅へと向かいます。

桐生織物記念館

電車の時間を確認しておらず、駅に向かう途中で調べたら、次の電車には間に合いそうにない。そして、次の列車は約1時間後・・・

ということで、桐生の織物産業について学べる桐生織物記念館へ足を運びました。

建物は、1934年に建てられた桐生織物同業組合(現桐生織物協同組合)の事務所。

館内は無料。

私、この日わたらせ渓谷鐵道の運賃とランチ代しかお金使っていません。

中に入ると、バカでかい織機がありました。

桐生の織物の歴史はなんと、奈良時代にまで遡るようです。

どうやって使うのか全く分からない織機たち。

手先がチンパンジー以下に不器用な私は、機械が発達した現代社会に生まれたことが最高のご褒美だと思っています。

きっと前世の方が徳を積んでくださったに違いない。

ぐんまちゃんも使用しているこちらの織機、実際に体験することができます。

「やってみられますか?」とスタッフの方に言われ、ぐんまちゃんの親指しか出ていないおててでできるなら、チンパンな私の手先でもできるかも、と織物体験。

足踏みと糸を通すだけの作業だったので、チンパンな私でも上手にできました。(これ全部私が織った訳ではなく、数行(?)足しただけです。)

群馬、織物、名所と言えば世界遺産にも登録されている富岡製糸場。

iechiko.hatenablog.com

和装(反物)だけでなく、洋装(生地)も作られている桐生織。

1階は販売所になっており、織物製品の購入もできます。

kiryuorimonokinenkan.com

外国産が悪い訳じゃないけれど、こういう日本産の生地で仕立てられた一張羅はやっぱり着心地とか違うんだろうなー。

そんな事を思いながら、15年ほど前に購入したプーマの冬用ジャージを部屋着として愛用しながら過ごしています。

スポーツウエア、最強。(元も子もない)