3年に1度開催される「瀬戸内国際芸術祭」
6回目を迎える2025年、会期が始まる前は「春・夏・秋の全てのシーズンに行こう!」と思っていたのですが、春と夏はスケジュールの都合がつかず、結局秋会期にしか訪れることができませんでした。
前回はまだコロナ渦だったこともあり、インバウンド観光客がほぼ皆無。
今年は前回よりも明らかに観光客の多さ(特にインバウンド観光客)を感じましたが、一番人気で大混雑必須の直島・豊島を避けることで、割と快適にアート鑑賞巡りをすることができました。
今回訪れたのは、秋会期のみ開催の本島・宇多津エリアと、全会期開催で前回も訪れた女島・男島。
そして朝ランがてら、高松港周辺の屋外展示を鑑賞。
まず今回は、初上陸の本島をご紹介します。
瀬戸内国際芸術祭2025概要
・スケジュール
先述した通り、会期が春・夏・秋の3回に分かれており、秋会期は2025年10月3日(金)~11月9日(日)の約1か月間となっています。
(残り、既に2週間。今回訪れた場所のブログ、会期中に書き終わらない可能性あり・・・)
全期間通して開催されるエリアと、各会期のみ開催されるエリアがあり、秋会期のみ開催されるのは宇多津エリア・本島・高見島・粟島・伊吹島と主に瀬戸内の小さな島々が会場となっています。
公式HPでは、各日の混雑予想カレンダーが公開されているのですが、週末・平日問わず直島と豊島の2か所は常に混雑しているようです。
屋外作品や美術館など、別にこの期間じゃなくても見られる作品は多いので、芸術祭以外の期間で改めて行きたいと思っています。(と3年前も言っていた気がする・・・)
・チケット
会場内には、有料・無料、両方の作品があります。
無料の作品は、屋外作品が主です。これらは、大半が会期以外の期間も展示されているのでいつでも見れます。
有料作品は個別鑑賞券(500円~)を購入して鑑賞する方法もありますが、複数個所まわるなら断然作品鑑賞パスポートを購入した方がお得です。
1シーズンパスポートは、4,500円。
ただし、パスポートを持っていても別途入館料が必要な場所もありますので、詳細は公式HPで確認が必要です。
パスポートは、会場の案内所で購入できる紙パスポート以外に、公式アプリをダウンロードしてアプリ内で購入できるデジタルパスポートがあります。
私はこちらのデジタルパスポートを購入しました。
アプリでは、各会場のデジタルマップも見れて、個人的には結構便利でした。(アプリストアでの評価めっちゃ低いけど・・・)
本島へのアクセス
最初に訪れた本島は、瀬戸内海に浮かぶ塩飽(しわく)諸島の一つ。
瀬戸内国際芸術祭のガイドブックによると、人口250人の島です。

本島へは、丸亀港からフェリーで約35分。
丸亀港は、JR丸亀駅から徒歩7分とアクセス良好です。(駅からバスに乗らずに行ける港っていいよね。)

乗船券は往復で1070円。
芸術祭会期中はフェリーの増便も行われており、今回私もその増便された時間の一つ
丸亀港9:00発のフェリーに乗船しました。
出航15分前に行ったら、既に乗船に並ぶ列ができていました。
スケジュールの都合上、週末に訪れたのですが、そもそも今平日暇な身なんだから、わざわざ混み合う週末に来なくてもよかったのでは?と今更ながら思った次第。

乗り込んだ時には既に席がなかったので、屋外スペースで立って本島まで。
ちなみに、後から気づいたのですが、今回利用した本島汽船は御船印参加の船会社でした。
御船印って、常に増え続けているので全部抑えきれていないのよね・・・もらい損ねた。


讃岐富士とも言われる飯野山。

瀬戸大橋を眺めながら優雅に船の旅・・・
をしたかったのですが、実際はデッキの端っこに立っていたら風がものすごくて、寒いし、前髪が四方八方に舞い上がるしで、落ち着かなくて奥まった場所に移動しました。
本島到着


沿岸に並ぶ太陽光パネル・・・
何か最近、色々問題になっていますよね。釧路とか、釧路とか、釧路とか・・・

本島全体図。
面積は6.75㎢だそうです。
まずは案内所へ。

芸術祭の各案内所では、このようなエリアごとの冊子が頂けます。
中には、作品場所のマップやその他の立ち寄りスポット、飲食スポットなどが載っていて便利でした。
芸術祭のガイドブックを買ってはいたのですが、マップはこの冊子の方が大きくて分かりやすかったです。(電子書籍で買ったから、スマホで見るとちいせぇんだわ、地図。)
ただ、この冊子は作品の名前と場所の記載はありますが説明は載っていないので、そこはガイドブックで確認する、という風にしていました。

とっても可愛いホワイトボードの案内板。
こういうイラストとか読みやすい文字とか、手書きで書ける人ほんま尊敬します。

本島の作品展示は、港から近い泊地区と

ちょっと距離がある笠島地区に分かれています。
作品は、過去の芸術祭の時に作られているものと、今年新たに作られたものが混在していますが、初上陸の島なので今回は一通り全て見て回ります。
(と思っていましたが、時間の都合上屋外作品が1か所見れずでした。)
笠島地区までは、港からバスが出ており、それを利用するのがいいと教えてもらったのですが、私が行ったタイミングでもうバスが満席と言われてしまいました。
Googleマップで調べたところ、歩いていけない距離でもないので、まずは泊地区を鑑賞したのち、笠島まで歩くことにしました。
(島内でレンタサイクルのサービスもありましたが、レンタルする人の行列ができていたので、これも却下。初上陸の島だし、散歩がてら歩いてまわろう。)
泊地区

『Vertrek「出航」』
石井章

勝海舟が艦長を務めていたことで有名な日本で初めて太平洋を往復した咸臨丸。
その船には、本島を含む塩飽諸島の船員が多く乗船していたそうです。
今回この島に来るまで、そんな歴史があることも知りませんでした。
芸術祭はアートを見るだけでなく、日本の歴史も学べるイベントです。

歩いていても、見かけるのは同じように芸術祭に来た観光客ばかり。

途中、木烏(こがらす)神社がありました。
鳥居は、江戸時代(1627年)の建立だそう。

せっかくなので、ご挨拶がてら参拝。

日本遺産の構成遺産でもあるようです。
『ディスパッチ』
ジャッガイ・シリブート

古民家の中には、地元の方から集めた衣服や小物で作られたタペストリー。



古着には、色んなメッセージの刺繍も。




はい!そうします!
『漆喰・鏝絵かんばんプロジェクト』
村尾かずこ
複数の店や集落の軒先に展示されている作品。



こういう作品は、地図を頼りにどこだ、どこだ、と探すのも楽しい。

『咸臨の家』
眞壁陸二

眞壁さんの作品は、男木島にもあります。
カラフルなウォールアートが印象的。
こちらの作品は、咸臨丸の水夫だった横井松太郎の生家を舞台に作られています。


暗闇の中、一筋の光とカラフルな壁画が美しい作品でした。
『Echoes as Air Flows』
筧康明
今回、仕組みが一番面白い!と思った作品がこちらです。

正直、最初これを見たとき、何のこっちゃ?と意味が分かりませんでした。
街のどこかを映したモニターが3台並んでいるのですが、リアルタイムということも分からず、ただ映像を見る作品・・・?何だろう?と。
そして、手前の白い小さなメガホンのようなものには「息を吹いて」という旨の指示が。
意味が分からず息を吹いてみると、スクリーンの向こう側に沢山のシャボン玉が登場。
そして、そのシャボン玉の向こう側には、こちらに向かって手を振る人の姿。
そう。これ、離れた場所と連動している作品なんです。
ここから見えた映像は

この機械に設置されたカメラに映っていたもの。
(このカメラは、上の写真の真ん中。島の港を映していたものです。)
そして、どういう仕組みなのか分からないんですが、モニター前のミニメガホンに息を吹きかけると、この機械からぶわーっとシャボン玉が出てくる仕掛けになっています。
シャボン玉が出てくる側からは、相手の様子が分からないので「もっと吹いて」とか書いたうちわが側に置かれていて、それでカメラ越しにメッセージを送ったりもできます。
これ単体にいきなり出会うと、突然シャボン玉が噴き出してくる謎の機械を前に、「何、これ?」と近寄り、モニターにドアップで映ってしまうというちょっぴり恥ずかしい思いもします。
私、作品の仕組みを理解した後、覗き込みながら「これ何?」ってなっている方に、「これ、別の場所にモニターがあるんですよー。で、そこに息吹く場所があって、それと連動してシャボン玉が出てくるんです。」と複数の場所で仕組みを説明するガイドネキと化しました。
この作品のおかげで、見ず知らずの方と交流持てました。
『うみのえまつり』
コタケマン
旧本島中学校体育館に展示された作品。





島、海、土地、人、祭り、伝統についてリサーチして作られたという作品。
島の音を集めて作られたBGMも館内では流れていて、島の魅力を視覚と聴覚で体験できる作品でした。

体育館の横にある本島市民センターにも、ウォールアートが描かれていました。

そして向かい側にはヒマワリ畑。

10月半ば。まだこの時期に咲くヒマワリもあるんですね。
思った以上に暑いですが、徒歩でひたすら移動します。
続いてのエリア、笠島地区は次回。