坂東札所三十三ヶ所巡礼結願の旅2日目。
7年弱に及ぶ札所巡りの旅が、本日最後を迎えます。
本日も宿泊先の蘇我駅から、まずは30番札所の高蔵寺を目指します。
高蔵寺へのアクセス
JR内房線「木更津」駅から日東交通バス「高倉アカデミア」線乗車約30分
(土休日)バス停「高倉観音下」下車徒歩10分
(平日)バス停「かずさ高倉」下車徒歩15分
※バスは交通系ICカード使用OK
高蔵寺の一番の最寄りバス停は「高倉観音下」ですが、平日はここを通るバスが運行されていません。
そのため、平日の場合は「かずさ高倉」が一番の最寄りバス停となります。
徒歩時間も5分ぐらいしか変わらないので、全然問題なしの許容範囲かと。
かずさ高倉線は、1時間に2本運行されている時間帯もあれば、0本の時間もあり、と本数にムラがありますが、前日行った笠森寺行きの1日1本に比べたら本数は多いです。

しばらく行くと「徒歩参拝者近道」の看板がありました。

明らかな山道です。
人気は全くなく薄暗い道ではありますが、80mと短い距離だし、山道の方が巡礼路っぽいし、ということで近道を選択。

竹やぶに囲まれた山道ですが、一応石段で段差も作られていました。

たった2分で山道終了。

順路の都合で、31番・32番を前日に参拝したため、順番が多少前後しましたが、オーラス手前30番の高蔵寺到着です。
高蔵寺の歴史
草創は、用明天皇の時代の6世紀。
徳義上人が修行中、木の梢に現れた四寸(12センチ)ほどの観音像を安置したのが始まりと伝えられています。
またこの地には、中大兄皇子(のちの天智天皇)と共に蘇我氏を倒し、その後の大化の改新を推進した藤原(中臣)鎌足生誕に関する伝説が残っています。
昔、この周辺を治めていた猪野長官という人物が、この寺の観音に子宝を祈願したところ女児を授かりました。
しかし、この娘は器量が悪かったため良縁に恵まれず悩んでいました。そこで、父と同じように観音様に祈願したところ「鹿嶋に行って、日天を拝みなさい」と夢のお告げがあり、その後男児を授かることとなりました。
それが、後の藤原鎌足であり、鎌足自身もこの観音を崇拝し、寺に堂宇を寄進したと言われています。
実際、木更津駅から乗ってきた「高倉アカデミア」線の途中には「鎌足中郷」や「かずさ鎌足1丁目」などのバス停があり、この地には今も「鎌足」の名が残っていました。
境内案内
仁王門(山門)

入口となる門は江戸時代の建築と言われています。

階段の途中、完全に生気の抜けた招き猫がいました。
そんな顔じゃ福、来んやろ。


門には色のハゲ具合が絶妙に傷跡みたいに見えてしまい、痛々しい印象を受ける仁王像がいらっしゃいました。

門で突然「ウォーリーをさがせ」みたいなクイズ出されました。
参拝後、探してみる象。
鐘楼堂

本堂

現在の本堂は1526年の建造。
高さ2.3m、柱の数88本と全国でも珍しい高床式の本堂で「高蔵寺」の名前も、このお堂に由来するそうです。

周囲は回廊になっています。

本堂の床下は2.3mと、人が立って歩けるほどの高さがあります。
(NBAの選手とかはギリかもしれんけど、身長157センチの私には余裕過ぎるほどの空間。)
その高い床下の空間を利用し「観音浄土巡り」ができるようになっています。
そこからご本尊である正観世音菩薩の全身を拝観できるということなので、入ってみることにしました。
内部の中心には、クスノキ1本作りでは全国札所最大級の像高3.6mの御本尊が祀られており、足元から仰ぎ見るように参拝することができます。
そのお姿は凄いんですが、それ以上に気になる周囲の雰囲気。
ご本尊の周囲には「観音浄土界の間」「地獄界巡りの間」「極楽界巡りの間」があり、仏像や仏画に加え、動物の置物や18禁の置物(男性や女性のシンボルを模したもの)などなどが大量に展示(安置)されていました。
スピーカーからはずっと読経が流れ、大量の仏像さんや、置物、場所によっては「ここ、秘宝館ですか?」みたいなブツに囲まれる空間。(秘宝館行ったことないんですけどね。)
「浄土巡り」というような清らかさよりは、怪しい雰囲気が勝りましたが、個人的には結構面白かったです。
ただ、展示物の大半が埃かぶっているし、お賽銭もサビサビでいつからここに置いてるの?っていうぐらい劣化しているなど、清掃が行き届いていない感は否めませんでした。
私、ハウスダストアレルギー持ちなので、そこはつらかったです・・・
内部は撮影禁止で撮れなかったので、気になる方はぜひご自身の目で確かめてみてください。
なお、境内に納経所はあるのですが、この「観音浄土巡り」の受付所でも御朱印書いていただけました。(入館する時に御朱印帳預けて、出てきた時に受け取れます。)
本堂下でできる浄土巡りだけではなく、他にも気になる物が多数こちらのお寺にはあります。
胎内くぐり「福わ内」


「ふく」ろうが、「輪(わ)」の「中(うち)」にいる=「ふくわうち」
右側にある「招福の鐘」を鳴らして、台座の中をくぐると諸願が成就するそうです。
大半のお願い事は叶うぐらい、ご利益はたっぷりあります。
かわら投げ

有料ではありますが、かわら投げもできます。
腰掛石

藤原鎌足が腰かけたと言われている石。
650年7月に座った、とかなり具体的な日付が残っています。
望叶観音(のぞみかなえかんのん)

願い事を聞き入れ、救いに立ち上がろうとしているお姿だそう。
なんか、ヨガのポーズでこんなのありましたよね。
熊野神社

本堂右手側には熊野神社がありました。
前日に行った笠森寺の近くにも、熊野神社あったんですよね。
西国第一番札所の青岸渡寺のお隣にも、熊野那智大社があります。
観音巡礼と熊野神社って、何らかの関係があるのかな。

熊野神社鳥居近くには、お掃除小僧がいました。
とりあえず、色んなものがいらっしゃいます、このお寺。
菩提苑
熊野神社の更に右手側に菩提苑という庭園があります。
そう。最初に門をくぐった時に出されたウォーリーならぬ象さんを探せクイズ。

ヒントは「菩提苑の中にいる」
ということで、象さん探しレッツゴー!

まず出会ったのは、ばいきんまんと、アンパンマン。(何で?)

続いてゴジラ×3(何で?パート2)

あっ!象さん!!
・・・これ?これなのか??
ただの置物感半端ないけど。

「迷いから悟りへの道」入口
案内書きに従って、願い事を心の中で唱えながら、飛び石を歩いていきます。
すると・・・


象さん、いたーー!!
いやね、さっきの象はあまりにも置物すぎると思ったんですよ。
石の色味も相まって、リアル小象みたいな象さんがいらっしゃいました。
インドから来た「クラちゃん」だそうです。
望みを叶えてくれるというので、頭を撫でておきました。
このお寺、本堂以外にも諸願成就をする場所が多数あるので、もはや何度目の祈願か分かりません。
沢山お寺巡りをしていると、小枝師匠が思わず「これ、何ですのん?」って言ってしまうような、個性強めの寺院に時折出会います。(勝手にパラダイス型寺院と呼んでいます。)
坂東札所では、あまりそういったお寺はなかったのですが、最終日にインパクトに残るお寺に出会うことができました。
利用案内
- 拝観料:境内無料(観音巡礼めぐりは大人300円 小学生100円 小学生以下無料)
- 拝観時間:8:00~17:00(観音浄土巡り 9:00〜16:00)
その他の札所訪問記は、こちらから。