香取神宮を参拝後、JR香取駅から成田線に乗ってJR銚子駅へ。
坂東三十三所の札所、圓福寺へと向かいます。
第二十七番 圓福寺
圓福寺へのアクセス
・JR「銚子」駅から徒歩20分
・銚子電鉄「観音」駅から徒歩5分
一番近い最寄り駅は銚子電鉄の観音駅ですが、銚子駅からも20分の距離。
銚子電鉄の待ち時間を考えると「歩いた方が早い!」となり、今回私は銚子駅から歩いて行きました。
圓福寺の歴史
縁起によると、728年に二人の漁師が網にかかった十一面観音像を安置し祀ったのが始まりと伝えられています。
後に、弘法大師が台座や光背を作り、開眼供養を行いました。
「飯沼観音」として信仰を集め、銚子は圓福寺の門前町として発展していきました。
鎌倉時代、銚子付近に勢力を持っていた武将・海上(うなかみ)氏が本尊に深く帰依し、大伽藍を建設。
この海上氏が鎌倉幕府内で有力な地位を持っていたことから、坂東の札所に推挙されたとも言われています。
江戸時代中期には、観音堂を始め、仁王門、薬師堂、大師堂など様々な堂宇が建造され、江戸からも多くの参詣者が訪れるほど隆盛を見せましたが、1945年第二次世界大戦の空襲によって、本坊以外の堂宇が全て焼失してしまいました。
境内案内
こちらの圓福寺の境内は、本坊大師堂がある「飯沼山 圓福寺」と観音堂がある「圓福寺 観音堂」の2つのエリアに分かれています。
元々は一つの境内でしたが、戦争の空襲で辺り一帯が被害に遭い、その後の復興時に境内を分断するように道路や市街地が作られたため、現在の形になってしまったそうです。
まずは「飯沼山 圓福寺」へ。
入口に山門などはなく、ズドンと正面に本坊大師堂があります。
涅槃殿(宝物殿)
こちらには、1669年に作られた日本で一番大きな刺繍釈迦涅槃図が収められています。
毎年2月14日と15日のみ一般公開されているそう。
大師堂
1841年に再建されたお堂。
大師堂があるということは・・・
いらっしゃいました。お大師様。
お久しぶりです!!
(歩き遍路をして以来、お大師様像を見ると懐かしき師に再会したような気分になります。お遍路を始めたのが2015年9月。あれからもう10年が経つんだと思うと、時の流れの早さに驚愕し、くしゃみと鼻水が止まりません。)←それは単にヒノキ花粉の影響では。
坂東三十三所の御朱印は、大師堂横の社務所で頂けました。
観音堂にこれから行く旨を伝えたら、丁寧に道を教えてくださいました。
この「三十三観音」は坂東の観音様たちでしょうか。
札所巡りをするようになってから知ったのですが、西国や坂東のみならず、日本全国に三十三観音巡りってあるんですよね。
こちらから、観音堂までは200メートルほど。近いです。
観音堂の境内図。
仁王門


仁王門では、必ず柵や金網越しに仁王様を覗いて、撮影させてもらってるんですけど、毎回覗き見している気分になります。
一応、心の中で「失礼しまーす」とは言っています。
観音堂
仁王門を入ると、正面に朱塗りの立派な観音堂があります。
観音堂は、1971年の再建。
ご本尊の十一面観世音菩薩像は秘仏ですが、御前立を拝見することができます。
大仏(露仏)
観音堂前には、約5.4メートルの大仏様がいらっしゃいます。
1711年に建立された阿弥陀如来坐像。
膝と背中には、第二次世界大戦の際に受けた機銃掃射のあとが残っています。
青空がよくお似合いです。
五重塔
平成21年に完成した塔。
総高33.55メートルで、千葉県で唯一の五重塔です。
五重塔と大仏様のコラボ。
このコラボは、大仏と言えば!の奈良や鎌倉でも見る事ができません。
結構レアなんじゃないでしょうか。
鐘楼堂
毎年大晦日には、参拝者が除夜の鐘をつくイベントが行われているそうです。
そういえば、人生で一度も除夜の鐘って撞いたことないなー。
バゲットリストに入れておこう。
飯沼水準原標石
この一見何の変哲もない石。頑丈に周囲を覆われており、説明書きを読むと・・・
この石を基点として「日本水位尺」が定められ、各地の高低深浅が測られることになったという、どうやらとても重要な石のようです。
てか、写真傾きすぎやろ。
こちらの圓福寺で、札所巡りは27か所目となりました。
残り6か所。旅行日程としては、茨城1回、千葉1回。
ようやく、年内に結願が達成できそうです!
(年内結願しよう!ってここ2~3年毎年思いながら、ずっとできていなかったんですけどね・・・優先的に旅スケジュールを組んだらええだけの話やのに。)
利用案内
- 拝観料:無料
- 拝観時間:6:00~17:00(飯沼観音、圓福寺ともに)
- 納経受付時間:8:00~17:00
おまけ
圓福寺から、銚子電鉄観音駅に向かう途中、日向ぼっこ中のにゃんこに遭遇。
可愛すぎるやないか!と近づいて、隣を見ると・・・
同じ形の色違いの子、おった。
その他の坂東三十三ヶ所巡礼の記事はこちら。