熊野古道・伊勢路の一部分だけを歩く旅。今回は「獅子岩」と「花の窟」をご紹介します。前回ご紹介した「鬼ヶ城」同様、これらも伊勢路の一部分として世界遺産に登録されています。
前回の記事はこちら。
どちらからの見た目が好み?獅子岩
鬼ヶ城を周回し西口から出た後、次の目的地「獅子岩」を目指します。距離は約1.5キロ。
国道42号線の海沿いに歩道があったので、海を眺めながらテクテク。
先ほど歩いた鬼ヶ城方面。
獅子岩を間近で見ようと、途中から浜辺に降りて歩くことに。この浜は細かい砂でも砂利でもなく、庭に敷き詰められているような石(って分かります?)ぐらいの大きさの石でできていて、これはこれでなかなかに歩きづらい。
ある種のトレーニングだな。
しばらく歩くと、獅子岩が前方に見えてきました。
獅子というよりはゴジラっぽい
と思いましたが、それもそのはず。この獅子岩、見るべき角度がこちら側ではなく反対側。
浜から上がって、獅子岩の眺望スポットへ行ってみました。
どうでしょうか?確かにこちらから見ると口を開けた獅子の姿に見えなくはない。
大洋に向かって吠えている姿とされているようです。
ガルルルルルー
世界遺産の看板があるので、恐らくここら辺がベスポジなんだと思います。
だったらわざわざ歩きにくい浜を歩かず、国道沿いの道を歩いてここまで来れば良かったのでは?って感じですが、でもパンフレットや本に紹介されていない反対側の姿、見てみたかったんですよね。それが実際足を運んで、現地に行くことの醍醐味だと思っているので。
ちなみに、真下から見たらこんな感じ。
何のこっちゃ。
イザナミノミコトを祀る「花の窟(いわや)」
プチ伊勢路旅の最後の目的地は「花の窟」
こちらの神社の御祭神はイザナミノミコトとその息子であるカグツチノミコト。
イザナミノミコトと言えば、日本神話の始めである国生みに登場する神様。イザナミノミコトとイザナギノミコトが島を生み、日本の国土を誕生させたというお話は有名です。
国生みのあと、多くの神が誕生しましたが、イザナギノミコトは火の神であるカグツチノミコトを出産したことが原因で亡くなってしまいました。
そして、その亡くなったイザナギノミコトが葬られた場所として『日本書紀』に記されているのがこの花の窟です。
国生みの神様が祀られている割には、知名度が低い気がするんですが、この数時間散々岩を見続けてきた私でも、更に圧倒される景色がこちらにはありました。
旗には「日本最古」の文字。
「日本最古」と言われている神社って複数あるんですが、イザナミノミコトが葬られた場所なら確かにここが最古と言うのも納得。
参籠殿を抜けると、目の前に大きな岩が現れます。
この岩が花の窟のご神体です。来る人、来る人、皆さんが思わず「おぉ」と声を上げて見上げてしまう程圧倒されます。
「ご神体」という目で見ているからかもしれませんが、鬼ヶ城や獅子岩など、奇岩として楽しむ岩とはまた違った存在感でした。
そして、その下にイザナミノミコトが祀られています。
向かい側には、カグツチノミコトが祀られています。
こちらの神社では、年に2回2月2日と10月2日に例大祭が行われています。170mの大綱をご神体の岩窟上から、境内の松の木にわたす「御綱掛け神事」と呼ばれるもの。ネット動画や写真を拝見しましたが、なかなかに見ごたえありそうなご神事でした。
神社前にあるお鯛茶屋にいたイザナミノミコトさん。とっても小顔でスタイル抜群。
花の窟・花窟神社【はなのいわや】 世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』
おまけ
帰りに松阪駅で途中下車して、9年ぶりに松阪城へ。桜が満開で、ここでもお花見ができました。
旅の最後は、甘いもの。松坂城から松阪駅へ戻る途中に立ち寄った『焼き芋専門店 芋乃屋』さんにてお芋のソフトクリーム。
今気づいたけど、カップに熱いメッセージ書いてあったわ。お芋の味、しかと感じさせて頂きました。