えちこの旅ブログ

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【世界遺産】春日大社

世界遺産名:古都奈良の文化財

※710年から74年間、日本の都として栄えた平城京。この時代の歴史的遺構8件が構成遺産として登録されています。(登録年:1998年)

遠方の旅行の合間、日帰りで京都や奈良の寺社をちょこちょこ巡っています。

何度となく足を運んだことがあるけれど、数年ぶりに訪れるとまた新たな発見があったりして、これはこれで面白い。

今回は、世界遺産にも登録されている奈良の春日大社をご紹介します。

春日大社の歴史

春日大社の創建は768年と言われています。社伝によると、平城京の守護神として、常陸国より武甕槌命タケミカヅチノミコト)上総国より経津主命(フツヌシノミコト)河内国より天児屋根命アメノコヤネノミコト)、そして比売神(ヒメガミ)の四柱を御蓋山(みかさやま)の麓に祀ったのが始まり。それぞれ第一殿から第四殿の御祭神となっています。

(現在、地名などでは「三笠」の文字が使用されているんで、この「みかさ」は奈良育ちの私も見慣れない。そして変換でも出て来ない)

また、時の権力者であった藤原氏氏神でもあります。

例祭である春日祭は三勅祭の一つであり、毎年3月13日に平安時代の古式の形式で現代も行われいます。

また、20年に一度「式年造替(しきねんぞうたい)」が行われ、平成28年に御本殿四棟と重要文化財の27棟が新しくなりました。

ちなみに、伊勢神宮で行われている「式年遷宮」とどう違うのかと調べてみたところ、「式年造替」は本殿の場所は変わらず、建物が新しく作り変えられること。「式年遷宮」は新本殿の場所が旧社殿と異なる場所に建てられ、本殿の移動が行われること、だそうです。建て替えとお引越しの違いがあるということですね。

春日大社へのアクセス

近鉄奈良駅から徒歩約25分。または、奈良交通春日大社本殿」行きで8分。

私はいつも奈良公園内や公園沿いの道をプラプラ歩いて行きます。

春日大社に参拝するとき、東大寺と合わせて行くことが多いんですが、今回は三条通りを通って一之鳥居を目指します。

現在の鳥居は1638年の創建。

大体観光のルートとして、興福寺東大寺春日大社と行くことが多いので、あまりこの鳥居くぐる機会ないんですよね。

春日大社の参拝所のところで巫女さんに

一之鳥居ってどこにあるんですか?

って聞いておられる男性いました。

↓ここにあります。

この一之鳥居から二之鳥居まで、約1キロの参道が続きます。

近づいてくる鹿ちゃんを愛でながら、のんびり行きましょう。

絶賛ひなたぼっこ中。

境内案内

国宝殿

今回、私が春日大社に訪れた一番の目的がこちら。

春日大社の国宝殿で開催されていた杉本博司 春日神魂の御生 御蓋山そして江之浦』展を見る為でした。3月13日までだったんですね。記事間に合わなかったわ。(間に合わすことも考えてなかったわ。)

江之浦測候所に、春日大社から御祭神を勧請し、「甘橘山 春日社」を創建された杉本さん監修の展覧会。

昨年、杉浦さんのアート施設『小田原文化財団 江之測候所』に訪れて「甘橘山 春日社」にも参拝しました。記事はこちら。

iechiko.hatenablog.com

春日大社の宝物が展示されているこちらの国宝殿。初めて入りました。

展示品の大半は撮影できなかったんですが、こちらの鼉太鼓(ただいこ)は撮影OK。これは春日若宮おん祭での舞楽に用いられる太鼓だそうです。

オリジナルの太鼓も館内で拝観できます。かなり歴史感じる立派な太鼓でした。

二之鳥居から御本殿へ

国宝殿を出た後、二之鳥居をくぐります。ここから御本殿の入口となる南門まで更に1~2分。

二之鳥居をくぐった左脇にある祓戸神社

御祭神は、祓いの神様と言えばの瀬織津姫。私『TOLAND VLOG』というYoutubeチャンネルが好きなんですが、そちらのチャンネルを見てこの瀬織津姫にだいぶ詳しくなりました。

御本殿へ行く前に、祓戸神社にお参りしてね、とわざわざ案内書きもされているので、まずはこちらにお立ちよりください。

御本殿(回廊)

東西南北の回廊に囲まれた中に、御本殿、参拝所である幣殿などがあります。

南門

門前には、若宮の荒魂である赤童子が現れたとされる「出現石」があります。

まずは参拝所である幣殿へ。境内に入るのに料金は必要ないので、南門くぐって、こちらの幣殿で参拝するだけであれば自由に入ることができます。毎回ここで参拝だけして帰るんですが、今回は特別拝観チケットを購入し、回廊内を通ることにしました。

何気に初めて入ります・・・身近なところほど観光しない。持論です。

特別拝観エリア

特別拝観エリアの初穂料は500円。受付は幣殿右横にあります。

林檎の庭

幣殿と御本殿の間にある庭。

『このリンゴの結実が多いか少ないかで、その年の農作物の豊凶を占った』と説明書きがありました。この話、どっかでも聞いたことあるな・・・思い出せない。

中門・御廊(おろう)

中門は、本殿の前に建つ楼門で、高さ約10m。特別拝観をすると、この楼門前から第一~第四殿と並ぶ本殿に参拝することができます。

御廊には、有名武将の寄進した燈籠が並んでいます。

左から、徳川綱吉直江兼続宇喜多秀家が寄進した燈籠。

東回廊

中門の向かって右側が東回廊。回廊の長さは約37m。回廊内にも燈籠がずらりと並んでいます。

御蓋山浮雲峰遥拝所

東回廊の途中に影向門があり、そこをくぐって左側に御蓋山浮雲峰遥拝所があります。

この先に遥拝所。春日大社第一殿の御祭神である武甕槌命が、白鹿の背に乗って降り立ったとされる御蓋山の頂上である浮雲峰の遥拝所です。入山することは禁止されているので、こちらの遥拝所から参拝します。
大杉

中門の左側に生えている大杉。正直、門よりもこちらの木の方に目がいってしまいました。門の倍以上、高さは25m。樹齢は800~1000年とされています。誤差が200年。木の樹齢は人間と桁違いです。

風宮神社

本殿の真西には、風を司る神が祀られている風宮神社があります。生命を司り、罪を清めるお祓いの神様です。

後殿各社参拝所

御本殿の後ろ側に、災難厄除けの神々様が祀られています。

中でも面白いなと思ったのが、杉本神社。こちらの神様は、建物の高層階で生活する人の安全を守ってくれる神様らしいです。タワマンで生活されている方はぜひご参拝ください。

(ちなみに私は、地震等の災害時でも容易に逃げられるよう低層階にて生活中・・・)

藤浪之屋

春日大社には数々の燈籠が奉納されています。その数は、平安時代から現代まで3,000基にもなるそうです。毎年、2月の節分と8月14日&15日にはそれらの燈籠に灯りが灯される春日万燈籠という行事が行われるのですが、こちらの建物ではその雰囲気を常時体感することができます。

締め切られた室内は真っ暗。その中に灯りの灯された燈籠が吊るされています。

また壁が鏡になっており、どこまでもその燈籠が続いているような演出もなされています。

このあと、西回廊側を歩いて特別拝観エリアを退出。正直、子供の頃から何度も来ているくせに、有料拝観エリアがあることを最近知りました。(幣殿の向こう側には入れないと思ってた)もったいないことしてた。

砂ずりの藤

摂関近衛家からの献木と伝わる樹齢700年以上の藤。地面の砂に擦れるほど花房が延びることから、この名前が付けられました。

藤の花が見られるのは5月初旬頃。花は見れませんでしたが、この幹のねじれ具合見るだけでもなかなかの見ごたえ。

特別拝観利用案内

  • 初穂料:500円  
  • 受付時間:9:00~16:00

 ※境内参拝は自由。特別拝観は、祭典等の都合により拝観できない場合があります。

若宮社

本殿に祀られている天児屋根命アメノコヤネノミコト)と比売命(ひめがみ)の間に生まれた若宮(天押雲根命 アメノオシクモネノミコト)を祀る若宮へも足を運んでみました。

春日大社の御本殿からは徒歩5分ほどです。

神功皇后お手植えと伝わる楠。

昨年式年造替を終えたばかりなので、とても新しいお宮です。

春日大社の摂社・末社は複数あるのですが、その中でもこの若宮社とその周辺に祀られた神様は、人が生涯を送る間に遭遇する様々な難所を守ってくださる神様。

それらの神様を巡る『若宮十五社めぐり』というものがあります。全て巡ると15社の御朱印とお守りがもらえるみたい。また次回、こちらを目的に来たいと思います。

おまけ

世界遺産を見に来た鹿。

梅の木の下で花見中の鹿。

ちなみに、奈良公園の鹿さんは食べ物(鹿せんべい)を持っていると寄ってきたり、たまに追っかけられたりすることもあるかもしれませんが、基本的におとなしい。

(少なくとも私は今まで襲われたことは一度もないです。でも、あくまでも相手は野生動物なんで、そこは節度と常識を持って接しましょう。)

ちなみに、近づいてきた鹿は何ももらえないことが分かると、数秒後にはこうなります。

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ぷい。

www.kasugataisha.or.jp

その他の世界遺産訪問記事はこちら。

iechiko.hatenablog.com