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【100名城(世界遺産)】No. 99 中城城(沖縄)|2023年1月沖縄⑪

世界遺産名:琉球王国のグスク及び関連遺産群

琉球王国の歴史を伝えるグスクやその関連遺産が9か所登録されています。(登録年:2000年)

中城(なかぐすく)城へのアクセス

中城城はバスで行くのがなかなかハードなお城です。通常の那覇バスなどを利用すると、バス停からの距離が遠い(徒歩で30分とか。)

那覇市内から公共交通機関で行くのに最適と思われるのが、北中城村コミュニティバス「グスクめぐりん」を利用するルート。

www.vill.kitanakagusuku.lg.jp

那覇バスターミナルからイオンモール沖縄ライカム」またはイオンモールに近い「比嘉西原」で下車。(所要時間約50分)

イオンモール沖縄ライカム」からグスクめぐりんに乗り替えて「中城城跡」下車。(所要時間約30分)こちらのバス停は、中城城すぐの場所にあります。

コミュニティバスは1日に6便しかないので、時間をしっかり調べておかないといけませんが、那覇市内から行くのであれば、現状これが一番行きやすい方法のような気がします。(私はこのルートで行っていないので、詳細の乗り換え方法はご説明できません。あしからず。)

なお、帰りは中城城から那覇市内までこのグスクめぐりんを利用して帰ってきました。そちらのルートは後半でご説明します。

私は勝連城から中城城までタクシーで移動。30分弱で2,940円でした。

(タクシーで通った道が全く同じかは分かりませんが、車移動でGoogle検索した場合のルートがこちら。)

タクシー運転手は地元のおじさんで、勝連城にまつわるお話を色々してくださいました。

子供の頃、じいさんから聞いたこんな話があってさー

私、沖縄のイントネーションと、「〇〇さー」っていう方言が耳障りよくて凄く好き。

中城城の歴史

中城城の築城は14世紀後半頃。標高約160mの丘陵上に、先中城(さちなかぐすく)按司によって築かれ、その後15世紀中頃に座喜味グスクから移ってきた護佐丸によって増築が行われました。護佐丸がこの地に移動したのは、勝連城で力をつけていた阿麻和利を監視するためでした。しかし、先の勝連城の記事で書いたように、護佐丸は阿麻和利の策略によって討伐されてしまい、中城城も滅ぼされてしまいました。

1853年に来島したペリー一行は、中城城を見て城の美しさや堅牢さを賞賛したそうです。

2000年には「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の構成資産の一つとして、世界遺産にも登録されました。

城の遺構

城は6つの廓で構成されていて、城壁は沖縄に来てからお馴染みの琉球石灰岩で積まれています。

チケット売り場の近くに、勝連城同様カートが止まっていて、上まで連れて行ってくれました。

相変わらずの曇天ですが、丘陵上にあるため、ここ中城城からも海が綺麗に見えます。

カンジャーガマ

鍛冶を行っていたとされるガマ。護佐丸が阿麻和利の攻撃に備えるための、武具を造っていたとも伝えられているそうです。

正門

西の方角に向いた門。門の上には、木造の櫓が乘っていたと考えられています。

南の廓への階段。中城城は、今までのお城の中で一番城内にお花が咲いています。真冬にも関わらず綺麗に咲いているこの黄色のお花、何だろう。
南の廓

通称:久高遥拝所

通称:首里遥拝所

このような遥拝所が城内には8か所あります。グスクの役割が単に政治や戦の為の場所ではなく、祭祀的な要素も強いことが、今回沖縄グスク巡りをしていて分かった本土のお城との大きな違いです。

どこか古代ヨーロッパの城郭の雰囲気も漂います。古代ヨーロッパの城郭、生で見たことないんですけどね。
一の廓

城内で最も広い廓で、かつては正殿がありました。

こちらが正殿跡。

一の廓からの景色。沖縄グスクは、どこも眺望が素敵です。見えている海がこれだけ青いから、絶景度5割増し。ま、この日の天気は相変わらず曇天ですけれど。というか、ポツポツ雨降って来ましたけど。

一の廓から二の廓への門。アーチ型の門は首里城にもありましたが、木造の櫓が上に乘っていないのはこれはこれですっきりしていて、曲線美を鑑賞するにはいい状態。お城って、アートですよね。(急にどうした。)

二の廓

階段をつけてくれているので、上ってみた。

うん、さっきの景色とほぼ一緒やな。

石垣の上側が歩けるようになっていたので、廓を回ってみました。

進撃の巨人の目線ってこんな感じかしら。

北の廓

護佐丸によって増築されたとされる北の廓。

思いっきり、雨しずくがレンズについてしまっていました。風も強くて、入口でもらったパンフレットを見ながら歩いていたんですが、雨と風でぐちゃぐちゃ。傘持っていないので、とりあえずパーカーのフードを被って凌ぎます。

裏門

西に向いていた正門に対し、こちらの裏門は東向き。

三の廓

こちらは東側の城壁。石を五角形や六角形にして積む「相方(あいかた)積み」という、最も技法の進んだ積み方で築かれています。この形の文鎮欲しい。文鎮なんてもはや使うことないけれど。

三の廓の東側は、現在広場になっていて、パンフレットによると記念運動場だそうです。

最後に中城城全体の模型がありました。もしかしたら、昔は裏門側から正門に向けて歩くようなルートだったのかもしれません。

世界遺産のよく見る碑もここにあるし。後半天候が悪化しましたが、沖縄4つ目のグスク巡り終了!

中城城から歩いて10分ほどの場所に、中村家住宅という昔の沖縄住宅が保存されている場所があったんですが、雨が降っていることもあり、那覇市内へ戻ることにしました。

中城城から那覇市内へのアクセス(バス)

先に紹介したグスクめぐりん「島袋廻り」中城城跡14:01発 

(グスクめぐりんは巡回ルートを回っていますが、「喜舎場廻り」「島袋廻り」があり、逆回りに乗ってしまうと時間が大きく異なる場合があるので要注意です。)

バスはこのようなバンタイプ。利用料金は、一般一律200円です。

14:13 北中城村役場前着 ここで降りてバスの乗り換え。

役場前にもシーサー。

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役場と道路挟んで反対側にある沖縄バス北中城村役場前」バス停から、行きと同様52系統 14:44発の那覇バスターミナル行きのバスに乗りました。近くに時間潰せるような場所がなかったので、バス停前でぼーっと30分待ちました。

ちなみに、GoogleマップやのりものNAVIでここから那覇バスターミナルまでの経路検索をすると「喜舎場」というバス停まで歩いて、那覇空港行きのバスに乗れと指示されます。が、私が持っている1日バス乗車券では、この空港バスには乗れません。こっちの方が早く帰れるし、別途バス代払えば乗車はもちろん可能ですが、せっかく1日乗車券買ったんだから、これで乗れるルート使わないと損。

ということで、30分何もないところで昨日買ったかりんとうをボリボリ食べながら、バスを待つ羽目になりました。

北中城村役場前」から帰りは「見栄橋」で下車。時間は約1時間40分でした。

今回、バス1日乗車券を1,820円で購入。実際の乗車にかかった運賃は、

行き「那覇バスターミナル」から「勝連城跡前」まで1,260円

帰り「北中城村役場前」から「見栄橋」まで750円

合計2,010円ということで、190円だけお得となりました。HISのサイトの割引価格で買っていなければ、2,500円だったので、元は取れていなかったことになります・・・

勝連城から中城城までもバス移動していれば、もっとお得感はあったんだと思いますが、時間と費用の両面で考えた末、私的にはこれが最適なルートだったと思っています。あと、いちいち小銭の心配しなくていいのも楽で良かったです。

利用案内

  • 料金:大人400円 中・高校生300円 小学生200円
  • 開館時間:8:30~17:00(5月~9月18:00)
  • 休館日:年中無休

www.nakagusuku-jo.jp

おまけ

美栄橋でバスを下車し、ホテルへ戻る前にカフェで一息。

f:id:iechiko:20230206193134j:image

「トックリキワタ珈琲店」さんでチーズケーキとコーヒーのセットを頂きました。

コーヒーは好みのテイストを伝えると、定員さんがおすすめを教えてくださいます。こじんまりとしていて、とても落ち着くカフェでした。ネットで見たら看板犬が可愛くて、ぜひ会いたかったんですがこの日は店内にはいませんでした。残念。

100名城公式ガイドブック(スタンプ帳付)