2022年を締めくくる年末神奈川の旅。御船印プロジェクトに参加している船会社「トライアングル」さんのクルーズがとても面白そうだったので、横須賀へ。
1日で「猿島」と「YOKOSUKA軍港めぐり」の2つのツアーに参加しました。
まずは、港からたったの10分で到着できる無人島「猿島」をご紹介します。
※注 公式HPによると、猿島航路は2023年1月10日~2月28日まで桟橋集中工事に伴い、ツアーが運休となっているようです。
猿島について
猿島は東京湾に浮かぶ唯一の自然島で、周囲は約1.6キロの無人島です。
かつて、東京湾を守るため旧日本軍の砲台や弾薬庫などの軍事施設が築かれ、「要塞の島」として民間人の立ち入りが禁止されていた島でした。
現在は観光での訪問が可能。当時の施設は今も残されており、それらの遺跡巡り散策やBBQを楽しめる島になっています。
同じく12月に、元毒ガス兵器工場があった旧日本軍に関連した島「大久野島」へも行きましたが、あの時は軍施設巡りではなく、ウサギ遊びがメインでした。
ちなみに「猿島」という名前ですが島内に猿がいる訳ではありません。
日蓮宗の開祖である日蓮が、房総から鎌倉へ移動している途中で嵐にあい、そのとき白い猿に導かれこの島にたどり着いたため、この名がついたそう。
三笠ターミナルから猿島へ
猿島航路の出港は「三笠ターミナル/猿島ビジターセンター」です。京急線「横須賀中央」駅から徒歩約15分。初めての横須賀。
脳内で♪港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカー♪を流しながらビジターセンターに到着。
こちらで乗船チケットを購入します。
金額は横須賀市民の方と、市外の方で異なっています。市外の人は大人往復乗船料1,500円+猿島入園料500円=2,000円。(市民の方はそれぞれ半額になるので、1,000円)
チケット売り場の横にはお土産コーナーがあり、そこで御船印も購入できます。(御船印の紹介は次回)
また、2Fに上がると猿島に関する歴史などの展示があります。
2020年7月にできた施設ということで、お手洗いも綺麗だし休憩スペースもあるし、暑さ寒さ感じることなく出港まで時間つぶしできます。
猿島航路は往復共に1時間に1本。
ビジターセンターのすぐ前が乗船場です。
こちらが本日のお船。猿島航路までは約10分。真冬ですが時間短いし、お天気もいいのでデッキで猿島までの航路を楽しみたいと思います。
房総半島
隣にいたカップルの女の子が振り返って
富士山凄い綺麗!!
と言って興奮していたので、それにつられて振り返ったら本当だ。凄い綺麗に見えてる。
猿島到着です。
島内の地図がこちら。島の真ん中を突っ切るように道があり、そのサイドに兵舎や弾薬庫などの遺産が残っています。
猿島ガイドツアーに参加
島内では自由散策も可能ですが、ガイドさんによる「猿島探検ツアー」も行われています。当初、時間の都合でこちらには参加せずにまわる予定だったんですが、到着した時点でやっぱりツアーに参加しよう、と急に心変わり。
猿島管理棟にある「Sarushima Welcome Center」でツアーに申し込みを行いました。約30分のツアーで参加料は600円。
三笠ターミナルで乗船料と合わせてだと、お得になるチケットが販売されていたので(金額は忘れてました・・・)最初からセットのチケット買えば良かった。
ガイドさんの声が聞きやすいように、イヤホンを貸して頂けます。10人程度でツアー開始。
発電施設
兵舎
このようにドアが一つ、窓が二つの建物は宿舎だそう。
煉瓦を縦・横交互に積んでいく方法を「フランス積み」と言い、当初はこのような積み方を行っていましたが、その後横一列、縦一列の「イギリス積み」に変わっていきました。(イギリス積みの分かりやすい写真、撮ってなかったわ・・・)
フランス積みの建物で現存しているものは、この猿島要塞を含めて全国に4か所。その内の一つが世界遺産の富岡製糸場です。
弾薬庫
小窓がない建物は弾薬庫。
こちらの穴はお手洗い。
「要塞の切通し」と呼ばれるこの道のサイドに、今ご紹介したような煉瓦作りの建物があります。足元はデッキの道が作られているので歩きやすいです。
愛のトンネル
戦争遺産の島でやたらロマンティックな名前のついたトンネル。名前の由来は、トンネルが真っ暗なため、カップルが自然と手を繋いで歩くようになるから・・・だそう。
このトンネルの入口からは出口が半円程度で、完全に見えません。トンネルの途中から坂になっていて、敵に見つからないようトンネル内に潜める仕組みになっています。
逆側から見たときも同様。
トンネル内の階段。
トンネルを出た先の風景が「ラピュタ」の世界のようだと、人気写真スポットになっている場所。
ドアに窓二つ。ということは兵舎だな。(習ったことを忘れないよう反復学習中。)
ラピュタの島と言えば、和歌山県にある「友ヶ島」も有名。人気出始めの頃に行ったら、船が満員で乗れなかった思い出があります・・・以来、いまだに行けていない。
砲台下の弾薬庫。内部に縦穴があり、つるべ式に弾薬庫を引き上げる仕組みになっていたそうです。
ツアーはこの先の砲座跡で解散。時間は40分弱程度でした。建物内には施設の説明書きがあるので、それらを読めば大体のことは分かりますが、やはりツアーに参加して直接お話を聞いた方が分かりやすいし、細かいところまで教えてもらえるので参加して良かった!
このあと軍港めぐりツアーを予約していたので、それに間に合うためには今からすぐ船着き場に戻って、横須賀に戻る船に乗らないといけない。でも、ガイドさんが最後におすすめしてくれていた展望台にも行きたいし、写真も改めて撮りたい。(ガイド中は他の方もいて、なかなか写真撮りにくい&歩きながら撮ってブレブレだった)
ということで、せっかくならもう少しここで過ごそうと、電話で軍港めぐりツアーの時間を1時間変更して、ゆったり猿島一人散策開始。
一人で再び島散策
絶景スポットその1。卯の崎広場。
東京スカイツリー・・・心の眼で見よう。
房総半島こんなにしっかり見えるんだ、と改めて地図見ると、横須賀と房総半島って近いことに気づいた。(関東の地理がいまいち分かっていないので、こうやって実際訪れる事で勉強しています。)
絶景スポットその2。展望広場。
階段を上がって展望広場へ。
白い建物が展望台なのですが、現在は立入禁止になっていました。
富士山や横須賀基地方面の景色。
横浜方面。みなとみらいのランドマークタワーも見えます。
展望台を降りてからは、先ほどガイドさんが案内してくれたルートを再び通りながら、写真撮ったり、説明書きを読み返したりして島内散策。
砲台の砲座跡は島内に数か所残っています。
遺跡を再度ぐるっと見てまわって、桟橋に戻ってきました。船の出港まで時間があり、小腹が空いたので管理棟内にあるテイクアウトカフェ「Oceans Kitchen」でヨコスカフライドポテト購入。
完全に中身不明。(水は元々持っていた天然水。)カレー風味で美味しかったです。
結局これがこの日の昼ご飯となりました。
子供が海辺で遊ぶのを見ながら、イモ食べて過ごす年の瀬の昼。平和ってこういうことですね。
おまけ
猿島周辺の海。前日横浜をお散歩していた時も思ったんですが、都会周辺の割に凄く海が綺麗で感激しました。以前小笠原諸島から帰ってきたときは、東京湾が茶色過ぎてコーラかと思ったもん。