※東照宮、二荒山神社、輪王寺に属する103棟の建造物群とその周辺の自然が登録されています。(登録年:1999年)
前回は石鳥居から陽明門までをご紹介。その続きです。
境内(続き)
唐門(国宝)
御本社(本殿・石の間・拝殿)の表門。貝殻が原材料の塗料「胡粉(ごふん)」で全体が塗られており、白さが際立っています。
柱には「昇龍」と「降龍」が描かれてるんですが・・・切れてる。
陽明門よりも小さい門ですが、彫刻の数は陽明門よりも多い611!
唐門をくぐることはできませんが、拝殿と本殿には入ることができます。(内部は撮影不可)
拝殿の右には「将軍着座の間」左には「法親王着座の間」があります。様々な彫刻や天井画がもあり、見ごたえがあります。
附・銅燈籠(重要文化財)
東福門院(2代将軍徳川秀忠の娘で、後水尾天皇の中宮)より奉納。
境内には全部で121基の燈籠が現存していますが、陽明門内にあるのはこちらの一基のみ。皇室からの奉納品ということで、特別本殿近くに置かれたそうです。
神輿舎(重要文化財)
春秋大祭で使用される徳川家康、豊臣秀吉、源頼朝の3つの神輿が納められています。
眠猫(国宝)
回廊の東側。奥宮へ続く入口の上部にいます。
神厩舎の三猿同様、こちらも日光東照宮で有名な彫刻の一つ。
伝説の名工・左甚五郎作と伝わっています。
「↑眠り猫」と分かりやすく真下に書いてくれてるんですが、それでも彫刻自体が視線の上にあるせいか、気づかず通りすぎる人もいるようで。
奥宮で
眠り猫、どこ?
って言ってる人いました。残念ながら見落としてますよ、あなた。
この眠り猫が描かれた軒下をくぐると、その先が徳川家康公の墓所である奥宮です。
石階段
奥宮へは軽い気持ちで行ってはいけません。207段もの階段が続き、息切れ必須です。
一段ごとに一枚石が使われており、霜柱などの劣化を防ぐためと考えられています。
奥社鳥居
奥社拝殿(重要文化財)
宝塔に参拝するための社殿。将軍のみ昇殿参拝が許されていたそうです。
今までの豪華絢爛・彫刻たっぷりの建造物に比べ、黒漆が塗られた銅や真鍮で包まれており、とても落ち着いた雰囲気。
徳川家康は壬寅(みずのえとら)年の生まれで、今年が60年に一度のその壬寅年。
ということで、天下統一を果たした家康公の強運にあやかった寅守が販売されていました。あと1か月半で寅年終わるしな・・・(別に干支が変わったからと言って、効力がなくなるもんじゃないんだとは思うけど)
奥社宝塔(重要文化財)
家康公の墓所。昭和40年、東照宮350年祭を機に公開されました。
輪王寺大猷院で家光公の墓所は非公開だったのに、家康公は公開されているんだ。この違いって何だろう・・・
御神木 叶杉
正確な樹齢は不明。いつから人々が祈り始めたのか不明。木の上部がいつ失われたのか不明。
分からないことだらけだけど、この老杉に祈ると願いが叶うとされているので、とりあえずお願いしておきましょう。
奥宮から下りてきた時点で、15時半。閉門30分前とあって人もだいぶ少なくなっていました。
本地堂(薬師堂)(重要文化財)
陽明門の外で、一か所まだ行けていなかった名所。
こちらの天井画は「鳴龍」として有名です。昭和36年に焼失したものを、堅山南風が復元しました。午前中に行った中禅寺の五大堂の天井画「瑞祥龍」も描いた日本画家の方です。
天井画の龍は、どこでも鳴く訳ではありません。お寺の方が拍子木を何か所かで打って下さるんですが、顔の下以外だと「カーン」と乾いた音。ですが、丁度顔の下で打つと「キーン」と音が高くなり、また鈴のような音がび~んと響いていきます。
なので、まるで龍からこの声が響いていて鳴いているように感じる、と。
この音を表したという「鈴鳴竜守」が境内では販売されています。(ぜひこの機会にどうぞ、とおすすめされます。こういうパターン他の場所でもあって、日光の社寺は意外と商売っ気あるな・・・と思いました。まぁ、いいんですけどね、若干冷めてしまう自分がいたことは否めない・)
が、私はお守りではなく、「鳴龍特別御朱印」を頂きました。(書置きタイプ)
1,000円也。御朱印=300円という相場が昨今崩れつつあります。(これは絵が入ってるのでとりわけお値段するんですが、大体他のも500円でした。物価高の影響がここにも・・・?)
日光二社一寺は多数の御朱印があり、全てもらっていたらキリがないので、ある程度絞って頂くようにしていました。
14時半頃に入って、16時の閉門ギリギリまで拝観時間は90分でした。
閉門15分前ともなると、人がだいぶ少なくなりました。
時期にもよるのかもしれませんが、平日の閉門間際は空いた中で、写真撮影したり(夕方なので若干暗めにはなるけど。)堂宇を間近で見られる時間帯のようです。(閉門時間前にはちゃんと退出できるように、時間は気にしておかないとダメですが。)
表参道も人まばら。
日光の社寺はこの時期、全て16時で閉まるのでこれにて日光観光終了。
帰りは駅まで2キロほどの道のりを歩くか、それとも途中のバス停からバス乗るか。てか、最寄りのバス停どこだ?ととりあえず駅方面に歩いてみる。
神橋(重要文化財)
駅へ向かっている途中で、日光山内の入口にかかる木造の橋「神橋」の横を通りました。こちらは二荒山神社の建造物。渡るのには300円かかります。
現在の橋は1636年の大造替時のもの。日本三大奇橋の一つだそう。
「日本三大奇橋」って初めて聞いたワード。こういう三大〇〇って出てくると、必ず他の2つを知りたくなります。ちなみにあと2つは山口県の錦帯橋と山梨県の猿橋だそうです。へー。
このあと、ちょうど神橋バス停でバスに乗れたので、JR日光駅までバスに乗って行きました。バス乗り放題チケット買ってたしね、最後までせっかくなので使っておきました。
時間の都合上、輪王寺大猷院と日光東照宮しか行くことができず、すごく残念。
今回行けなかった輪王寺三仏堂と二荒山神社、それに宝物館はまた今度・・・ってその今度っていつになる?
この日1日日光観光をして「日光楽しい!もっと見たい!」と日光熱が上がってしまいました。
本来、旅の後半は東京泊で計画を立てていたのですが、帰りの電車で諸々考えたのち決めた。
よし、週末もっかい日光に来よう
(この日は月曜日)
旅の予定は未定であり、決定ではありません。急遽予定変更。ホテルも取り直して、全体のスケジュールもう1回考えなおして、4日後再び日光の地へ戻ってくることにしました。
と言う訳で、次回のブログも日光の社寺巡り続きます。
日光東照宮利用案内
- 拝観料
①東照宮・宝物館セット券
大人2,100円 小・中学生770円
②東照宮単体券
大人1,300円 小・中学生450円
- 営業時間
4月~10月:9:00~17:00(受付は16:30まで)
11月~3月:9:00~16:00(受付は15:30まで)
- 無休
おまけ
表参道にあった看板。標高634メートル。どうりで寒いわけだ。