※東照宮、二荒山神社、輪王寺に属する103棟の建造物群とその周辺の自然が登録されています。(登録年:1999年)
中禅寺湖エリアで中禅寺と華厳の滝を観光したのち、日光まで来たからにはやはり定番の日光の社寺にも参拝します。
一番有名なのは日光東照宮かと思いますが、東照宮周囲にはそれ以外に二荒山神社と輪王寺があり、それら全てが世界遺産に登録されています。
日光山輪王寺 大猷院(りんのうじたいゆういん)へのアクセス
JR/東武日光駅から東武バス「中禅寺湖」方面行で約6分「西参道入口」下車徒歩5分
または世界遺産めぐりバスで約15分「大猷院・二荒山神社」下車すぐ
私は中禅寺湖温泉から下ってきて「西参道入口」で降りました。
バス停下車後、こちらの「西参道」(坂道)を上がっていきます。
日光山輪王寺 大猷院とは
家光は祖父である徳川家康を尊敬しており、家康を祀る東照宮も家光の「寛永の大造替」で現在のような姿に大改修がなされています。
そんな家光は「死後も家康公に仕えたい」という遺言を残しており、それに従い4代将軍・家綱によって大猷院が建造されました。
「大猷」とは中国の古典『詩経』から取られた言葉で「おおいなる道」を意味するそう。
「祖父を凌いではならない」という意向に従い、東照宮より意匠はやや控えめとされています。(とはいえ、見た感じなかなか壮大でしたけど。)
また、院内にある慈眼堂には、家康・秀忠・家光と3代の将軍に仕えた僧 天海が祀られています。(天海は出生が謎な僧で、実はその正体は明智光秀なんじゃないか、と歴史都市伝説で言われている人ですね。)
境内
境内には22件の国宝・重要文化財が建ち並んでいます。
848年に慈覚大師円仁によって、比叡山延暦寺の「にない堂」に模して建立されました。ご本尊は平安時代末期の仏像である宝冠阿弥陀如来。
無料で拝観できます。
隣の法華堂との間に歩廊が設けられ、二つの御堂が繋げられています。
この二つのお堂の先から有料エリア。
輪王寺の拝観料は、こちらの大猷院単体は大人550円。(三仏堂とのセット券大人900円もあり。)
時間的に三仏堂に参拝できなさそうだったので、大猷院単体券を購入。
機械式クレジット券売機もあります。
そして御朱印も拝観受付所で購入できました。コロナの影響&観光客が多いこともあってか、日光社寺の御朱印はほとんど書置きタイプでした。
仁王門
仁王門をくぐります。
日光って人がごった返しているイメージだったんですが、それは東照宮だけで他はそうでもないのかな?(単に平日だったから参拝客が少なかっただけかもしれんけど。)
4代将軍・家綱お手植えの高野槇。樹齢約400年。
手水舎も凄く豪華絢爛。
二天門
日光山内の門としては最大の門。
祖父の家康を凌がないとか言いつつ、門一番でかいんかい。
「持国天」と「増長天」の二天を祀ることからこの名がつきました。
正面の扁額は後水尾上皇によるもの。
持国天は東を護る守護神。
増長天は西を守る守護神。
二天の裏側には、2019年に完成した風神・雷神像が安置されています。
特徴的な上唇にしか目がいかん・・・
私、何気に石灯篭好きなんですよね。前日の雨で濡れて色濃い石灯篭と、苔むした壁の雰囲気が凄く素敵です。
展望所
下を見下ろすとそんな石灯篭がずらり。これらは、10石未満の大名からの献上品。
当時、それらの大名は二天門から先に進むことはできなかったそうです。
近くにあった説明書きいわく
「ここからの眺めは、天上界から下界(人間の住む世界)を見下ろした風景を想像させます」
天上=徳川 下界=10石未満の大名 と置き換えると、厳しい身分社会をリアルに表現した構図だなと思わされます。
鐘楼
鼓楼
夜叉門
四体の夜叉が安置された霊廟を鎮護する門。
牡丹の花が彫刻されていることから、別名「牡丹門」とも呼ばれています。
裏側から見た夜叉門。
それでは、家光公をお守りしている「YSA4」をご紹介。
毘陀羅(びだら)
阿跋摩羅(あばつまら)
犍陀羅(けんだら)
烏摩勒伽(うまろきゃ)
私の押しは、左手がキュートな犍陀羅です。
唐門
唐門の門前にある燈籠は、徳川御三家からの献上品。
拝殿・相の間・本殿
堂内は撮影禁止となっています。
内部では、狩野探幽の描いた唐獅子、140枚枚の龍の天井画、家光の着用した鎧を見ることができます。
沢山の金彩が使われていることから別名「金閣殿(きんかくでん)」と呼ばれているのが頷けるお堂です。
権力者って金色好みがち。優勝を表すのも金だし。
金=勝者のイメージっていつからあるんだろう。
皇嘉門(こうかもん)
家光公廟所への入口の門。この門の先に家光公のお墓があります。
お墓は非公開。
拝殿・相の間・本殿周囲の塀も色鮮やかで、様々な彫刻がなされています。
門一つ取っても、彫刻の数がとてつもなく多いので、一つ一つじっくり見ていては時間がいくらあっても足りませんが、大体の参拝目安時間は4~50分程度をみておけばいいかと思います。
これで家康より控えめなのか・・・
ぜひとも両方参拝して、その違いなども比べてみてはいかがでしょうか。
大猷院を参拝し終えた時点で、既に時間が14時20分。
この時期、拝観終了時間が16時と早まっています。あ・・これはあと東照宮見て終わるな。
という訳で、大猷院の隣にある二荒山神社は鳥居だけ眺めてスルー・・・
利用案内
- 拝観料
①三仏堂・大猷院・宝物殿セット券
大人1000円 小・中学生500円
②輪王寺券(三仏堂・大猷院)
大人900円 小・中学生400円
③大猷院単体券
大人550円 小・中学生250円
- 営業時間
4月~10月:8:00~17:00(受付は16:30まで)
11月~3月:8:00~16:00(受付は15:30まで)
- 無休
おまけ
ランチを食べる時間がなかったので、大猷院に行く前に西参道茶屋にある「日光ドラバタさん」で購入したおやつ兼ランチ。
今回の旅行で食べた物は、改めて一つの記事でまとめてみようかと思います。
今までに行った世界遺産リストはこちら。