えちこの旅ブログ

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アート巡りの旅 小田原文化財団 江之浦測候所

先日、小田原文化財団 江之浦測候所に母と行ってきました。

最初は、瀬戸内国際芸術祭開催中の直島に行こうかと思っていたのですが、宿泊したいベネッセハウスの空室が予定していた日程で空いておらず、瀬戸内海から相模湾に場所飛んで、母が以前から行きたがっていた江之浦測候所に行くこととなりました。

江之浦測候所とは

写真家・建築家・現代美術作家など多数の肩書を持つ杉本博司さんが、小田原市江之浦地区のミカン畑に設立したアート施設。

広大な敷地は、ギャラリー棟や石舞台、茶室、庭園などで構成されていて、自然とアートの融合を堪能することができます。

ちなみに、杉本博司さんは昨年の大河ドラマ『青天を衝け』の題字も手掛けられています。多才が過ぎる。

入館は、事前予約制。インターネット予約の場合、見学の2日前までに予約が必要です。

また、チケットはセブンイレブンでの発券が必要なので、お忘れなく。(2日前ぐらいまですっかり忘れていた人)

当日券の場合、当日の午前9時から電話にて受付となります。

詳細は下記HPにてご確認ください。

www.odawara-af.com

敷地内には60の作品があり、元ミカン畑の敷地はとても広大。見て回るのに、2時間程度はかかります。

多少のアップダウンもありますので、歩きやすい靴必須。

大きな荷物がある場合は、待合棟の地下にロッカーがあるの預ける事ができます。

アクセス

JR東海道本線根府川駅から無料送迎バス。

えーっと、すいません根府川駅ってどこですか?

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私は今回初耳の駅名だったのですが、相模湾が見下ろせるロケーションにある無人駅で、ローカル感漂うなかなか素敵な駅でした。関東の駅100選にも選ばれているそうです。(GoogleMapで星4.3もついてた)

根府川駅から施設まで無料の送迎バスがあります。

根府川駅から江之浦測候所までは

午前(9:45、10:05、10:30)午後(13:15、13:40、14:00)の各3便

江之浦測候所から根府川駅までも同様に

午前(11:45、12:30、13:05)午後(15:15、16:00、16;35)の各3便

往路は、チケット申し込み時に合わせて時間指定で予約が必要となります。

JR東海道本線「真鶴」駅からタクシーで約10分

施設内の作品

施設内にある60の作品から、一部をご紹介。

江之浦測候所参道

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駐車場からまずはこちらの参道を通って施設内へ。

ストーンエイジカフェ

相模湾が見下ろせる絶景スポットに、石でできたテーブル席とカウンター席。
残念ながら、土日祝のみの営業のようで、行ったのが月曜日だったので閉店していました・・・

中央にある日時計も素敵です。

明月門(室町時代

鎌倉にある明月院の正門として室町時代に建立。その後、関東大震災で半壊したり、戦火で被災したり。所有者もその都度代わり、最終的に根津美術館の正門として使われていたものが、建て替えの際に財団に寄贈され、江之浦測候所の正門としてこちらに再建されています。

夏至光遥拝100メートルギャラリー

海抜100メートル地点に立つ100メートルのギャラリー。

右側は大谷石。左側はガラスが柱なしで37枚自立。

ギャラリーの先端部は海に向かって突き出した形になっています。

光学硝子舞台

硝子舞台横の隧道。この石が所々に置いてあります。
これは「これ以上先に行かないでね」の目印。高所恐怖症なんで、石がなくてもそれ以上先には行けないです。結構この写真撮るのも怖かった。

この隧道の中、素敵です。

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光井戸

旧奈良屋門

元は箱根宮ノ下にあった旅館「奈良屋」の別邸に至る門。旅館の廃業に伴い、寄贈されたそうです。

茶室「雨聴天」石造鳥居

甘橘山 春日社

現存する最古の春日造りを残す奈良・円成寺の春日堂を採寸し写したもの。

2022年春、こちらに奈良の春日大社から御霊が勧請されました。

ここで奈良の春日さんの御霊にお会いするとは。(関西人あるある。神社のことを「〇〇さん」と親しく呼びがち。)

さぞかし初めて見る海に驚かれていることでしょう。

この春日社は山の下の方にあります。

上を見上げると、硝子舞台と隧道が。ずいぶん下りて来たな。(すなわち、帰る為にはこれを上って戻る必要があります。)

化石窟

みかん栽培の時に使われていた道具小屋。

現在、それらの道具も残されていましたが、その他内部では化石や楔形文字陶板など古代の歴史を感じられる品々が展示されていました。

ウミユリの化石

石棒(縄文時代

縄文時代の石棒も、社の中でお祀りされるととてもありがたいものに大変身。

(実際に、こちらは祭祀用の道具と考えられているようです。)

数理模型0010 負の定曲率回転面

数学上の双曲線関数を目に見えるよう模型化した

とパンフレットにありますが、もはや数学ポンコツ人間には何のことやらさっぱり分かりません。パンフレットに書いてある数式は、完全にガリレオ先生の世界です。

(実際は、数学と物理で全然違うものなのかもしれませんが、ポンコツには理解不能という点で、もはや同じもの。)

数理模型 0004 オンデュロイド:平均曲率が0でない定数となる回転面

あ、ちょっと何言ってるかよく分からないです。

被爆宝塔塔身(南北朝室町時代

1945年8月6日、広島に原爆が投下された際、爆心地近くにあった石塔宝塔の塔心部分。

隠れキリシタン地蔵像

前と左右には地蔵像。ですが後ろにまわると

十字架が刻まれています。隠れキリシタンの歴史を学ぶために、長崎の世界遺産にも行きたいなと思ってるんですよね。五島列島とか。

 

一通り作品を見ながら山を下って、上って、ちょうど2時間でした。

パンフレットには作品の位置の地図と、それらの詳細な説明が書かれているので、「これは何かな」と足を止めて一つ一つじっくり学びながら見ていくとあっという間に時間が過ぎてしまうかも。

写真見てお気づきの通り、この日は超曇天・・・

元々雨予報だったので、降らなかっただけまだマシでしたが、青空の下だったらまた違った印象で作品が見れたんだろうな、と少し残念ではありました。

それでも、自然と作品の調和が非常に素敵なアート施設でした。

利用案内

  • 入館料

       事前購入3,300円 当日購入(当日電話予約)3,850円 

  • 見学時間:事前予約・入れ替え制

   午前の部:10:00~13:00

   午後の部:13:30~16:30

  • 休館日:火・水および末年始、臨時休館日

www.odawara-af.com

今日のおまけ

施設内の立派な竹林。

竹林歩いているときに「ちくりん ちくりん ちんちくりん」って心の中で言ってるの、多分私だけ。