えちこの旅ブログ

知的好奇心のおもむくままに

MENU

小笠原諸島 父島の旅⑦ 東平アカガシラカラスバトサンクチュアリをハイキング

小笠原諸島父島への旅。

前回の記事はこちら。

iechiko.hatenablog.com

2022年9月30日

本日は午前中に陸のオプショナルツアーを申し込んでいます。

行先は、『東平アカガシラカラスバトサンクチュアリ

ツアーは『語りべマスオ』さんにお願いしました。HPでは、特にここへ行くことを目的としたツアーの記載はないのですが、ここに行きたいとMちゃんが希望して申し込みをしてくれた・・と思われる。(自分で申し込み手配してないんでちょっと詳細は不明・・・)

東平アカガシラカラスバトサンクチュアリとは

東平アカガシラカラスバトサンクチュアリは、固有種が多く見られる森で、入山許可のあるガイドさんとの同行が必要です。

林内は小笠原全体で100羽程度と推定されるアカガシラカラスバトの繁殖地となっています。

アカガシラカラスバトの繁殖期にあたる11月から3月までは一部エリアが入林禁止となり、またコアゾーンと呼ばれる立ち入り禁止区域もあります。

今回は、こちらでアカガシラカラスバトを探しながら、小笠原の植物なども教えてもらいつつハイキングを行います。

入口は、かなり厳重。

それはこの看板にあるようにノヤギとノネコの侵入を防ぐため。

元々小笠原には存在していなかったヤギとネコ。入島者が連れてきたものたちが繁殖し、野生化。

ノヤギは多くの希少植物を採食。ノネコはアカガシラカラスバトや海鳥などを捕食するため、固有種減少の危機に繋がっています。

それを防ぐべく、小笠原諸島では外来種の排除に取り組んでいます。

でも、ヤギやネコ側からしたら好き好んでこの地に来た訳ではないし、希少種とかそんなもの知る由もなく、自分たちが生きるために必要な食料を摂取するのは自然な事で。

結局は全部人間のせいなんですよね。

なお、捕獲されたノネコを都内に輸送し動物病院で受け入れ後、里親さんに引き取ってもらう活動がなされているようです。

アカガシラカラスバトについて

何度となく登場したアカガシラカラスバト。こちらは小笠原にしか生息していない鳩です。

赤い頭(かしら)の鳩。アカガシラカラスバト。通称「アカポッポ」(名前可愛い)

非常に数が減っており、絶滅危惧種となっています。

鳴き声も私たちがよく知る鳩の「デーデーポッポー」とは違い、「ウーウー」と低い声で鳴くそうです。

希少なアカポッポ。色が綺麗なアカポッポ。会えるといいなアカポッポ。

体をクリーンにして、森の中へ

固有種や希少種が多く生息しているエリアのため、入林の前に体や靴についたものをきっちり落としていきます。

マットで靴底をゴシゴシして、靴底にプラナリア対策のお酢スプレーをシュっ。

そして、コロコロで服についた種子を取り除きます。

森で出会う多くの固有種

マルハチ

皮の表面の模様が、漢字の「八」を丸で囲んだように見えることからこの名がついています。

正直、集合体恐怖症的には結構ぞわっとする見た目。

ムニンヒメツバキ

花が咲くのは5~7月頃とのことで、ほとんど花は枯れてしまっていたんですが一輪残っていました。「小笠原村の花」に指定されています。

ムニンノボタン(の葉)

このようなお花が咲くそうです。

テリハハマボウ

ハイビスカスの仲間。朝は黄色の花が咲き、徐々に赤く変化。そしてこのような朱色になって落ちてしまう1日花。花の命は短い。

オガサワラハシナガウグイス

f:id:iechiko:20221017175630j:image

かわいくチョコチョコ木々の間を飛び回るウグイスに遭遇。

残念ながらピンボケしてしまっていますが・・・

タコノキ

小笠原村の木。根がタコの足のように複数に分かれ(タコの足、実際は8本しかないけどな)下に下にと広げています。

南西諸島に生息している「アダン」とは近縁種とのこと。

パイナップルのような実をつけている木、南国で見かけたことあるんではないでしょうか。それ、アダン。(今回初めて名前を知りました。ずっと「パイナップルもどき」って勝手に呼んでた。)

ムニンシラガゴケ(?)

ちょっと記憶が確かではないので、違っていたらすいません。ムニンシラガゴケは小笠原固有種のコケ。毎回写真だけだとあとから見返して

これ、何だっけ?

となるので、今回は適時動画も撮りながら歩いてたんですが、やはり全部をしっかり記録することはできていなかったです。本当は、Goproとかつけながら歩いておくといいんでしょうけどね。

戦争時の痕跡

世界大戦時の遺物がまだ森に残ったままです。

小笠原には多くの戦跡が残されており、それに特化したツアーもあります。

固有種の天敵 グリーンアノール

父島を歩いていて、思う事。

虫が少ない。

海が近くて、木々も沢山ある割には虫がそんなにいないんです。その理由がこいつ。

このグリーンアノールが、固有種を始めとする多くの昆虫類を捕食してしまうため、島の虫がいなくなっているんだとか。この小さな体の捕食力、恐るべし。

観光エリアはゆっくり説明を聞きながら歩いて1時間程度。アップダウンもほとんどないので、幅広い年齢層の方に無理なく歩けるポイントだと思います。

(有名な「ハートロックツアー」は水を2リットルほど用意した上で、約5時間ほど歩くようなので結構体力必要。)

あ、ちなみに出て来ていないので言うまでもなくお気づきだとは思いますが、残念ながら「アカポッポ」には出会えませんでした。

うん、自然の生き物だからね。仕方ないです。昨日イルカに出会い過ぎて「生き物遭遇運」使い果たしたのかもしれない。

植物の固有種などは説明がないと素人では全く分からないし(私が、根本的に植物の知識に乏しいっていうのもあるけど)そもそもこちらのエリアはガイドさんがいないと入れないエリアなので、ポッポには会えなかったけど、色々勉強になり、ツアー参加してよかったです。

この後、まだ少し時間があるので、いくつか展望台を巡ることに。そこからの景色がまた素晴らしく綺麗でした。

次回、ご紹介します。

今日のおまけ

週末ランニングでやって来た。大川と淀川の合流地点。

f:id:iechiko:20221017175721j:image

多分、5歳児大喜びワード。