第二十一番 穴太寺(あなおじ)
アクセス
JR嵯峨野線亀岡駅から京阪京都交通バスで20分弱。「穴太寺前」下車 徒歩すぐ
(京都駅経由で行ったんですが、まぁ、それはそれはすごい人の多さでした。京都駅から亀岡駅の途中に嵐山があるので、途中まで電車混んでましたが、嵐山でみんな降りてガランガラン。)
穴太寺の歴史
705年、文武天皇の時代に大伴古磨によって創建されたと伝わるお寺。
歴史の古いお寺ではありますが、応仁の乱や明智光秀の丹波攻めで焼失したため、境内の建造物は江戸時代以降の再建です。
本尊 聖観音像にまつわる伝説
こちらの本尊である聖観音像にはある伝説が残っています。
『今昔物語集』に残っている話によると、丹波国の郡司が都の仏師に依頼して聖観音像を造らせました。その素晴らしい出来栄えに、郡司は仏師に自分の大切な名馬を与えます。しかし、与えたあとでその馬が惜しくなり、郡司は仏師を弓で討ち馬を奪い返してしまったのです。
しかし!後日確認すると、その仏師は死んでおらず、代わりに聖観音像の胸に矢が刺さっているではないですか。自分の行いを悔いた郡司は、その後仏門の道に入り、この聖観音像は以後「身代わり観音」として深く信仰されたそうです。
そして、なんとこちらの本尊、1968年に盗難にあい、今も見つかっていないそうです・・誰やねん、罰当たりな。
境内
仁王門
17世紀中期再建
門前がすぐ車道なので、車の往来には十分注意しましょう。
参拝したのが4月だったので、境内で桜が非常に綺麗に咲いてました。
人気スポットでの花見も確かにいいけれど(名所はやはり名所になるべくすごく綺麗だし)人が多いとやっぱり疲れる。
のんびりするには、少々マイナーな場所に行くのがよし。
本堂
1735年再建。
境内に入るのは無料ですが、本堂内と庭園拝観に500円かかります。
こちらの本堂内には、「なで仏」と呼ばれる釈迦涅槃像が安置されています。
仏像自体は鎌倉時代作ですが、見つかったのは明治になってから。
当時のご住職の孫娘さんの病気平癒を願い参詣していた信者の霊夢により、探し出したところ屋根裏から出てきたそうです。その後、お孫さんの病気が見事治ったため、病気平癒のご利益があると言われています。
涅槃像は何体か見てきましたが、こちらの涅槃像はお布団かけてもらってがっつり寝ておられます。
そのお布団めくって、自分の悪いとこと同じ箇所を撫で、そのあと自分の体を触ると御利益があるそうな。
めくったあとは、ちゃんと肩までしっかりかけ直してあげましょう。かけ終わったあと、思わず赤ちゃんにやるみたいに、ポンポンとしてしまった。
もうあちこち撫でられ過ぎてテカテカでした。
庭園
京都府指定名勝の庭園。
多宝塔を借景にした美しい庭園として、評価の高い庭園ですが訪問時(2018年4月)絶賛多宝塔修繕中でした。私、こういうのちゃんと調べて行かないので、いざ行ってみると修繕中パターン、非常によくあります。
多宝塔
1804年再建
庭園から見る側には、足場が組まれてましたが、全体が覆われてる訳ではないので、角度変えればきちんと見ることができました。
お寺の規模は小さいので、30~40分ほどで拝観終了。
帰りのバスが1時間に1本しかなく、まわりに時間潰せるとこも何もないので、帰りは3キロちょいの道を歩いて駅まで行きました。
バスで行かれる方は、この辺の時間調整が難儀かもです。(私は4キロ以内徒歩圏内の人間なので、いざとなったら徒歩という選択肢を取りますが)
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