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【女一人歩き遍路】第7回目3日目 51番 石手寺

※この記事は、2015年9月~2019年4月まで3年半かけて歩き遍路をした記録です。情報などは当時のものなので、現在と変わっていることがあるかもしれません。ご了承ください。

【前回の記事はこちら】

iechiko.hatenablog.com

 

宿を出てから3時間20分。

すでに、3つのお寺を参拝し終え、本日4つ目 51番 石手寺へ向かいます。

 

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すっげー住宅地です。

 

散歩したり、買い物や仕事に向かう住民の方々の脇をでかいリュック背負った女がえっちらおっちら。

何事でしょうね。(答え:お遍路です)

 

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あっという間に1キロ切りました。

実際30分以上歩いてるんですが、今までの距離感に比べると相当短く感じます。

 

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人も車も多くなってきました。

それもそのはず。石手寺は人気観光地 道後温泉の近くにあります。

 

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でっかい弘法大使像が見えてきました。

 

大きい仏像は圧倒され素晴らしいと思うんですが(奈良の大仏とか)、

度を越えた大きな像になると今度はB級スポット感を感じてしまうのは私だけでしょうか。



そして到着

 

51番 石手寺

 

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・・・のぼり立ってる。

 

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えー、何でしょう。

何かこのお寺、今までまわってきた50箇所と違う雰囲気を醸し出してます。

 

728年 聖武天皇の勅願で伊予の太守 越智玉純が開創し、行基薬師如来を本尊としたれっきとした歴史あるお寺なんですが。

 

妙に漂うパラダイス感・・・

パラダイスというのはですね、関西人には特にお馴染み探偵ナイトスクープで、紹介されるB級感満載、でも何だか愛くるしさ(?)も持ち合わせたスポットのことでございます。

 

最近ナイトスクープ見てないんで分からないんですが、今もパラダイス紹介は恒例なんですかね?

私にとってパラダイスと言えば桂小枝師匠。

思わず、「これ、何ですのん?」と言いたくなる。そんなものが沢山出てきます。

 

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龍の上に、玉を持った観音様。

もうね、この世界観は完全あれですよね。

7つ集めて願い叶うやつですよね。

 

シェンロン出てきたら3つの願いのうち、1つ目でまず

叶えるお願い事、10個に増やしてください

って願おうと決めてます。

 

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渡らずの橋

 

弘法大師が渡ったとされ、その後この橋は渡ってはいけないと言われています。

(後ろのではなく、お地蔵さんが鎮座されてる方の石です。)

 

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お遍路の元祖 衛門三郎の像。

 

ちょっとここで衛門三郎のお話をおさらい。

その昔、長者だった衛門三郎の元を弘法大使が托鉢に訪れます。

しかし、衛門三郎は大師を足蹴にしてしまい、その報いで8人の子供全員が病で亡くなってしまいました。

衛門三郎は許しを請うため、四国巡礼の旅に出ます。これが遍路の始まりと言われています。

 

四国を20周回っても大師に会えない衛門三郎。

逆回りをしてようやく大師に会えたのですが、その時既に瀕死の状態に。

そんな衛門三郎の左手に、大師は「衛門三郎再生」と書いた小石を握らせます。

すると衛門三郎は静かに息を引き取りました。

 

時は流れ、その後この場所の領主の河野家に男の子が生まれます。

その子は左手を握ったまま開くことがなかったため、この寺で祈祷を受けると、握られた手が開き、あの「衛門三郎再生」と書かれた小石が落ちたそう。

それ以来、この寺は石手寺と呼ばれるようになりました。

 

信じるか信じないかは、あなた次第です。

 

衛門三郎の像、ちょうど目の下の色が変わって涙のようにも見え、ものすごく苦悩の表情にも見て取れます。

ちなみに、その握られてたという石は宝物館で見れるそう。(時間なくて私行かなかったんですけどね)

 

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道長い。かなり広いお寺です。

 

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1318年に建立されたと言われる国宝の仁王門。

 

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門にはでっかい草鞋。

この草鞋は、4年に一度架け替えられるそうです。オリンピックと一緒。

 

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本堂

 

いや、真ん中の金色のやつ、気になり過ぎるわ。

密教法具の「三鈷杵」というものです)

 

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何じゃ、この輪っか。

 

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だそうです。

 

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また、玉。

今度は、夢成就」 【実現力】

 

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吊り下げられてるやつ多い。

 

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大師堂

 

しゃもじ、でっか。合格できそうな気がするわ。

 

ちなみにこの大師堂、かつては正岡子規夏目漱石の落書きがあって別名「落書堂」とも呼ばれていたそう。今は、塗り直されたため見ることはできません。

 

吾輩は猫であるって書いたのかな・・・

いや松山だから「坊ちゃん」か。

 

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大量に積み上げられた石に、一瞬「うぉっ」ってなったんですが、ここは鬼子母神が祀られているところ。

鬼子母神というのは、子供の守り神で、妊婦さんは安産を祈ってこの石を持ち帰り、無事出産すると石を二つにしてお返しするのだそう。

 

ここにある石の数だけ、子供が元気に生まれた証。

ちょっと怖って思ってすいませんでした。

 

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また輪っか。 今度は知恵の輪くぐり。

そして子宝安産石。 絵馬が木にブランブラン。

 

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謎の洞窟入口。(入る勇気なし)

 

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遍路道の案内になってますが、こんな山には入りません。道後温泉行くんだい!

(温泉には入らへんけど)

 

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また、玉。

「恋愛成就」 【慈愛力】

 

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また、玉。

「人生成就」 【大安楽】

 

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しつこいぐらい、玉。

「願成就」 【意欲力】

 

願い成就するなら、もうこの玉一個でええやないか。

 

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庭園エリアもあります。

 

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なんかもう、日本の仏教じゃなくなってるような・・・

 

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ベンチ前にはミステリーサークル。

(ちなみに、放置されてるのは私のリュック。でかい荷物は参拝時いつも置きっぱなしです。外国でやったら完全取られるやつよね、これ。ま、取ったところで汗くっさい服しか入ってないけど。)

 


ふー、なんか見疲れた。

何でしょう。

この今までにない「なんじゃこれ」感。

 

しかも、ずーっと説法みたいなのがスピーカから流れ続けてるんですよ。

宗教みたい。(宗教や)

 

やたらあちらこちらに文字があり、私にはドラマ「トリック」の世界のようにも感じられました。

(絶対、野際さんが書いてるわ、あの【慈愛力】とか)

 

あちらこちら見てまわり、出ようと思って目に入ったこちら。

 

 

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にゃーん。

門出たところに、黒猫落ちてた。

 

 

黒猫が前を横切ったら不吉と言われるあの迷信、何なんでしょね。

かわいそう。こんなにかわいいのに。

 

ジジ!(勝手に名付けた)一緒にホウキに乗って魔女修行に行かないかい!

宅急便と、パン屋の店番、二足の草鞋で頑張ろうぜ!!

落ち込んだりもするけど、元気にやってこうぜ!!!

 
あの人のママに会うためではなく、52番 太山寺を目指し道後温泉経由 11キロの道のり出発です。

 

私が旅の間愛用していたガイドブックはこちら。

納経帳とほぼ同じサイズで、サブバックに収まります。

地図と各お寺の案内が書かれてるので、一冊あるととても便利。