※この記事は、2015年9月~2019年4月まで3年半かけて歩き遍路をした記録です。情報などは当時のものなので、現在と変わっていることがあるかもしれません。ご了承ください。
【前回の記事はこちら】
2015年12月19日
本来、真冬と真夏はお遍路に不向きな時期です。
暑さと寒さは、長時間歩くのには両方適していない気候。
ですが、今回のルートは割と街中で徳島駅を拠点に動けて山道とかも無い。
そして土日を利用しての1泊2日と短い日程。
なので、冬でも行けるかな、と。真冬12月のお遍路を決行しました。
朝一大阪発のバスで徳島駅へ向かいます。
お天気、まずまず良好。
正面から朝日を浴びながら、時々寝ながら10時過ぎに駅到着。
3か月ぶりの徳島です。
前回、12番焼山寺で終えたので、今回は13番大日寺からスタートです。
本来、歩き遍路で区切り打ち(何度かに分けてまわる方法)の場合、12番で終わったら、次は12番に戻ってそこからスタートするもんなんですが(でないと、12番から13番の間、歩いたことにならないので)私は、勝手に【ワープルール】というものを設けました。
一旦、区切った場合、次回始めるのは終わったところからではなく次のお寺へ交通機関などで移動OK。
前回終わったお寺から、今回始めるお寺まではワープ。
その代わり、1回スタートしたら区切るまでは必ず歩く。
それが私の歩き遍路のマイルールです。
車でまわるもよし、順番通りまわらなくてもよし、それが現代のお遍路なので、こういうまわり方でもいいや、と。
まぁ、前回終わった山の上の焼山寺までなんて戻ってらんないですし。
(これ、一番の本音)
てな訳で、次の13番大日寺までは徳島駅からバスで移動します。
徳島バス 一ノ宮線で【一ノ宮札所前】まで。約40分。
この路線、1日に4本ぐらいしかないので要注意。
さぁ、はりきって第2回のお遍路、スタートです。
13番 大日寺
大師が護摩修行中、近くの『大師が森』に大日如来が現れ「この地へ一宇を建立せ」と告げられたことが縁起しているそうです。
久々のお遍路なので、若干もたもたしながら参拝。
本堂
大師堂
門の正面には、合掌している手の中に観音像を安置したしあわせ観音像が建っています。
幸せを祈って手を合わせます。
大日寺の向かいには、江戸時代に阿波の総鎮守であった一ノ宮神社があります。
時間の都合でこちらはスルー。
次は2.5キロ先の14番常楽寺。
今回もお遍路案内に従って、さぁ、歩きましょう。
出だしの道は、両側に田んぼが広がるのどかな道。
真冬に、しかも歩きでまわる人はほぼいないようで、今回、2日間で出会った歩きお遍路さんはたった二人でした・・・
前にも後ろにも、人はおらず。
お地蔵さんの足元に、お遍路案内。
道は左、とな。
お地蔵さんに導いて頂いたようで、ありがたし。
30分ほどで到着。
14番 常楽寺
(なんか、木に埋もれてよく分からん・・・)
八十八か所で唯一、弥勒菩薩像を本尊とするお寺。
大師様、2回目やって参りました。
今回も、予定通り無事にまわれますよう、よろしくお願い致します。
本堂
この本堂の前にあるイチイ(アララギ)の木。
この枝の間に、小さな弘法大師像がいらっしゃいます。
糖尿病や、眼病にご利益があるそうです。
視力回復を祈り忘れました。(近眼って、眼病か?)
また本堂前は、流水岩の庭 と呼ばれるこのようなゴツゴツ岩。
大師堂
寒い中、長時間歩くのは結構つらいものですが一人でじっくりお寺を参拝できるという点では真冬のお遍路もいいかも。(ルートによりますが。)
誰にも会わなかったなーなんて思ってお寺を出たら、なんか可愛いの、寄ってきた。
「ニャー、ニャー」
人懐っこい。。。か、可愛い。。。
「ニャー、ニャー」
お顔見せて、お顔。
「ニャー」
「ニャー」(思わず返した)
とっても綺麗な白猫ちゃんだったので、野良ではなくお寺の猫かな。
しばらく、ニャーニャー言いながら、付いて来てくれました。
単に餌もらえると思って来ただけかもしれんが。
犬派ですが、猫もいいもんだ。
白猫ちゃんに見送られながら、次は15番 国分寺。
その距離、約900メートル。
1キロありません。近い!!嬉しい!!
コスモス畑。
あれ?コスモスって、秋の花じゃなかったっけ?冬も枯れずに咲くものなんだ。
あっという間に到着。
15番 国分寺
聖武天皇の勅命で、全国に置かれた国分寺・国分尼寺の一つ。
当時は壮大な伽藍だったそうですが、戦国時代の戦火で焼失。
1741年に再建されました。
本堂
大師堂
こちらの大師堂で、灰を整えている住職さんにお会いして少しお話を。
線香を上げる際の本数は、3本。
この3本という数は「過去」「現在」「未来」を表していて、自分や自分の家族だけでなく、過去・現在・未来の全ての人に対して祈ることが大事なんですよ、と。
あー壮大。
確かに、ここに最初にお寺が建った奈良時代にも、再建された1700年代にも、どこかに私の先祖は存在していて、その人が、度重なる戦火や、飢饉や、天災を乗り越え
命をつないでくれたから、今ここに私はいる訳で。
そう思うと、すげぇ生命力強いな、私。と感心。
そりゃ風邪なんかひかんわ。(謎の健康アピール)
自分の先祖と関わった人なんかそれこそ無限にいるわけで。
教わった通り、思いを込めて般若心経を上げさせて頂きました。
こちらのお寺では、本堂裏に国の名勝にも指定された庭園があり、事前予約したら見学させてもらえるそうです。
私は予約してないので、参拝のみ済ませて、次のお寺へ。
時折青空は出るものの、雲も多くなって来て歩いてないとすぐ冷えちゃう。
次は2キロ先。16番 観音寺を目指します。
私が旅の間愛用していたガイドブックはこちら。
納経帳とほぼ同じサイズで、サブバックに収まります。
地図と各お寺の案内が書かれてるので、一冊あるととても便利。