えちこの旅ブログ

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熊野古道 中辺路38キロ徒歩の旅 1日目後編 高原霧の里休憩所~近露

 季節の変わり目だからか、いつも以上に抜け毛が多く、すぐにヨガマット(ストレッチや筋トレ用に基本敷きっぱなし)が毛まみれで自分で引いてしまう今日この頃。

 

高原霧の里休憩所を出発し、近露を目指します。

この高原のエリアにも宿泊できるところはあり、中でも「霧の里たかはら」さんというお宿はネットで見ても評価が高く、興味があったんですが、さすがにここで1泊してしまうと1日目の距離が短すぎるなーということで、次の集落である近露まで行くことにしました。

1日目の出発が遅めになる場合、ここで1泊するのがいいのではないかと思います。

 

休憩所から出て10分ほどは舗装道の上り坂。休憩した直後にすぐ息切れ。

 

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そして、未舗装路に入るところにこのような看板が。

「この近露まで民家はなく、連絡の方法はありません」(戻るなら今やで)←心の声。

 

民家がないのは了承済み。トイレも済ました。水も1リットル持ってる。気合入れて行きますよー!

 

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この先の道は、石畳でTHE 熊野古道って感じの道。木漏れ日が気持ちいい。

 

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なんか、所々でこのように石が積まれてるのを見かけます。見事なバランス。ちょっとしたアート作品みたくなってる。

 

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高原池

池の前後は登り。

休憩所から40分ぐらいで大門王子に到着。

 

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名前の由来は、この近くに熊野本宮大社の大鳥居があったことに由来しているそうです。こんなとこに鳥居があったんだ。

 

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休憩所までは少数ですが歩いてる方に出会ったのですが、休憩所以降誰一人として出会いません。ずっと熊野古道独り占め。軽く歌とか歌っちゃう。

 

♪どーるちぇ あーんど がっぱーな♪

(この歌のこの部分だけが妙にまわる)

 

♪あっるっこー あっるっこー 私は元気ー♪

(生涯で一番見た映画トトロです。いまだにセリフほぼ言える。)

 

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大門王子から40分ほどで十丈(じゅうじょう)王子

 

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一瞬「犬」に見えた。

 

こちらの近くにお手洗いありです。使ってないので、どんな感じか分からないですが建物は割としっかりした感じ(だったと記憶してる)

 

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王子の他に、道にはこのような番号道標もあります。この番号ももらった地図に載ってるので、自分の位置を確認するのに役立ちます。

 

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あと、こんな感じの標識もちゃんとあるので、道に迷うということはほぼないかと。(病的な方向音痴の私でさえ、ほぼ迷わず歩けたので。翌日1か所だけ道迷いしたけど・・・)

 

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悪四郎屋敷跡

悪四郎って何かめっちゃ悪そうなやつやん。何でそんなやつの名前が残ってるねん。と思ったんですが「悪」というのは悪者のことではなく、勇猛で強いというような意味だそう。ただこの方「伝説上の有名な人物」って書いてるんで、実在はしてないのかな?

 

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この辺りの道は幅も狭く、横が崖になってるんでなかなか危険です。

 

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上多和(うわだわ)茶屋跡

地図にはここに休憩所マークがあるんですが、それらしきスペースはどこにも見当たらず。

・・・この切株のことかな?と思い、(絶対違うやろ)写真に写ってる切株に腰かけて小休憩。

この先は下り。

 

大坂本王子手前から道のそばに川が流れており、癒されます。

 

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毎日見てる大阪市の川は何の色か分からんけど、いつも濃い緑色なので、川の水が綺麗ということにいたく感動する。

 

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十丈王子から1時間40分で大坂本王子到着。

大坂(逢坂峠)の麓にあることからこの名がついたそう。

 

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こういう風景凄い好き。水のCMとかに出てきそう。宇多田ヒカル歩いてそう。

 

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なぜか突然1枚だけトイカメラフィルターで撮ってみる。

 

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大坂本王子から20分で道の駅 熊野古道中辺路に到着。

古道から一旦外れて車道を渡り、トイレ休憩がてらこちらに来ました。

 

高原を出るときに見た看板には、ここまで約3時間となってました。

実際は3時間20分ぐらいかかりました。私、それなりに体力はあるので登りはしんどいながらも結構早めのペースで行けるんですが、下り道降りるのが超下手で。よちよち歩いて平均よりもぐっと遅くなります。ゆえに予定より時間食ってしまいました。

山道慣れして、もう少し下りも上手に歩けるようになるのが目下の課題です。

 

ここにベンチがあったので、ちょいと休憩。

 

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側のテーブルに、鳥さんが種を食べに来てました。(お店の方が置いてるんだと思う)

 

何かみたことない色あい。なんだ、かわいいこの子の名前。(野鳥の会の方、教えてください)

 

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かわいい。

 

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真正面。

足、結構広めに広げて立つんですね。

 

残りは30分程度。さーあと少し!

 

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近露王子に行く道すがら、右側へちょっと寄り道。

 

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こちら、中辺路のシンボル的存在の牛馬童子

先ほどの道の駅にあったのも、これを模したもの。(あっちの方が数倍でっかいけど)

 

この像があるのは

 

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あの標識の奥の小山になってるところ。(って言われても全然分からん)

箸折峠のこの丘は、花山法皇が御経を埋めたところと伝えられ、食事の際、カヤの軸を折って箸にしたことからその名がついたそうです。また、そのカヤの軸の赤い部分に露た伝のを見て「これは血か露か」と尋ねたため、この土地が「血か露」⇒近露になったとのこと。

そして、この牛馬童子のモデルは花山法皇とも言われています。

 

これって牛と馬にまたがってるってことなんだと思うけど、だとしたら相当器用なんですけど、花山法皇。あと二頭にまたがれるってめっちゃ足長い。あるいは牛と馬の背中が二頭とも激細か。

 

ここから苦手な下り坂を下っていくと

 

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ようやく近露の集落が見えました!

昼間は晴れてたのに、夕方になるにつれ雲行きが怪しくなってきた。雨が降ってもおかしくない空模様。急げ!

 

そして、滝尻王子を出発してから6時間半

今夜のお宿「近露櫻の園さんに到着です。

近露の集落に入って一番最初に出会った建物というぐらい、すぐのところにあったので、迷う心配一切なし。めっちゃ分かりやすかったです。

 

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そして、玄関先にはこのようなウェルカムメッセージが。

これぞお・も・て・な・し。ありがとうございます。

 

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こちらの本館の隣にある別館が今日の宿泊先になっています。

 

大体、このルートを歩く場合1泊目の宿泊場所はこの近露になるかと思います。近露にはいくつか宿泊施設がありますが、中にはコロナ渦のため休館となっているところもあります。この櫻の園さんも本館は休館。私が泊った別館は1日1組限定。

 

なので、日程決まれば早めに予約した方がよさそうです。

私は今回熊野トラベルのサイトから予約しました。

 

自分が泊った別館の外観は写真撮り忘れてしまったのですが、平屋の戸建てで中は和室でこんな感じ。

 

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こちら寝る用の部屋。

 

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リビングルーム

奥にもう一部屋あり。

 

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キッチンスペース

 

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洗面スペース

 

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お風呂

 

はい、一人で使うのに持て余す広さです。自分のマンションの部屋より俄然広い。

 

到着時にお茶とお菓子を出してくださいました。疲れた体に甘いものが染みるのなんの。(歩きながらお菓子食べてたけど)

 

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浴衣の貸し出しもあり。

 

とりあえず、1日登ったり下ったりで汗だく。お風呂に入ってさっぱり。

そして和室に思う存分荷物を広げる。(すぐ荷物わちゃーってなるタイプ)

 

しばしのんびりしたのち、お夕食タイム。夕飯はこちらのリビングエリアに持ってきてくださいました。

 

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右の固形燃料のとこには、もつ鍋ラーメンがつきました。

梅ご飯とか、串本産の鯛とか、竜神産のシイタケとか。

和歌山の幸を堪能。どれもこれも美味しかったです。

 

食後に紅茶でも頂こうとお湯を沸かしてると、デザートにアイスを持ってきてくださいました。至れり尽くせりかよ。

 

後片付けをされているご主人と、しばしお話をさせていただきました。

私が今日1日歩いていて思ったことは民宿やカフェなどどこでも英語表記が見られたこと。お遍路を歩いた経験があるんですが、ここまで英語表記なかったんですよね。むしろ海外お遍路さんが増えてる割に英語対応が追い付いてない感がありました。

こちらのお宿の説明書にも英語表記のものがあったので、「普段は海外の方も多く来られるんですか=?」と聞いてみたところ、「熊野古道は9割が海外からの方ですね」と驚きの回答!

え?マジで?9割海外の人?もうそれ、日本ちゃうやん。海外やん。

どうりで道中人に会わないはずです。元々日本人が1割しかいないんだもの。加えて、まだコロナで外出控えてる人もいるだろうし。香水歌いたい放題な訳だ。

 

やはりスペインとの共通巡礼手帳があることで、ヨーロッパの方も多いそう。

私が行った中でのおすすめ旅先のお話をさせてもらったり、過去にこちらに来た強者トレラン集団のお話を聞かせてもらったり、楽しいひと時でした。

 

一人になったあとは、家電量販店でしか見たことないぐらいでかいテレビで「オールスター感謝祭」のマラソン観たり、明日予定してたより早いバスに乗れるようタイムスケジュールを考え直したりして夜を過ごしました。

 

2日目は今日よりも歩く距離が長い行程。明日も1日頑張るぞー